スライダーを武器に先発として成長。大きな成長を見せるオイシックス2年目
ポジションはピッチャーで、主に先発をさせてもらっています。
自分の強みはスライダーです。スライダーを決め球で使いたいので、それを主軸にピッチングの組み立てをしています。
スライダーを生かすために、まっすぐやフォークを使っていくイメージです。
春季キャンプでは、昨年からの課題が「体力」なので、体力を作るというところと、配球も変化球頼みになってしまっていたので、配球の幅を広げるためにも、まっすぐを強くしたり新球種を使うことで、投球の幅や配球を変えられればと思い取り組んでいます。
1月は走り込みに力を入れていたのですが、そこも継続しつつ、プラスでウエイトトレーニングを取り入れるようにしています。
高校とプロの違いについては、高校であれば、「間違えなければ打たれない」自信があったので抜くところは抜くことができた部分もあったのですが、プロは一瞬の気の緩みや抜いた球が失点につながると痛感しました。
いつでも気を張っていないといけないみたいなところを感じたので、体力やメンタル面をさらに鍛えないといけないと感じましたね。
体力面では、1月に涌井さん(中日 涌井秀章選手)の合同自主トレに行ったのですが、その時に大迫さん(昨年オイシックスのトレーニングアドバイザーを務めた大迫幸一さん)から、「体力は間違いなく大事。走ることで自分のバランスを整えられる」と言われ、大迫さんにメニューを作っていただいて、それに取り組んでいます。
新メンバーも入り、ピッチャーの雰囲気はすごくいいと思います。
コバさん(小林慶祐コーチ)は、昨年一緒にプレーしていたこともあってすごく話しやすかったり聞きやすいところがあるので、わからないことや悩んでいることがあったらまずコバさんに聞いて、どうしたらいいかアドバイスをもらっています。
ピッチャー陣では、南波さん(南波秀選手)や、今井さん(今井亮太選手)、ピッチャーリーダーになったずっきーさん(鈴木颯人選手)が雰囲気を作ってくださっています。
チーム全体としては、去年と大きく違うのは、桑田真澄CBOが入ったことで今まで以上に普段の取り組み方を考えさせられることが多くなったと思います。
チームのために投げる覚悟──野球で培った人間力
野球は、父の草野球を見て楽しそうだな、かっこいいなっていう風に思ったのがきっかけで、小学校5年生の時に野球を始めました。
子どもの頃はキャッチャーだったので、どちらかというとピッチャーをリードするっていうか、チーム全体を見るっていう役割をしてたので、自分の中では考えて野球をやっていたのかなと思います。
キャッチャーをやっていた理由は、そのチームにキャッチャーがいなくてできる人がいなかったので、一番できそうな自分が選ばれてやってたって感じです(笑)。
「自分だったらこの球が来たら嫌だな」と、相手目線で考えるようになれたのはキャッチャーとしての経験が活きているからだと思います。
小学校5年生の時から中学2年までは、キャッチャー、ショート、セカンドをやっていて、中学3年生からピッチャーを始めました。
学生時代で一番印象に残っているのはやっぱり聖光学院高校のときですね。中学の時は、今振り返ると自分本位というか、自分中心でやってたのですが、高校はそうはいかなかくて。
聖光学院高校は「チームでやらないと勝てない」「チーム全員で野球をやる」というところに重きを置いていて、 実際にプレーしてみて「1人では何もできないんだ」と実感しましたね。
元々コントロールが悪くて、「投げたい投げたい」という意識が先行してしまうところがありました。
高校1年の秋にメンバーに入ってたんですけど、その時期に投げ方がわからなくなってしまい(イップスの手前)、どうやってもストライクが入らないっていう状態でした。そこで、気持ちの整理をした時に、自分のためにやってたのかなとすごく反省しました。
それからは自分のピッチングをすることよりも、「負けないピッチング」をする、というようにシフトチェンジし、調子がよくなっていき結果もついてくるようになりました。
自分の中で印象に残ってる試合は2つあります。
1つ目は高校3年の春の東北大会で青森山田高校との試合です。
その時に自分が先発して、最後まで投げたんですけど、その試合でサヨナラ負けをしてしまって。そこで1球の大切さであったり、1球で仲間を負けさせる怖さを味わった試合でした。
チームとしても春の東北大会は甲子園を目指して臨んだ大会で、初戦でサヨナラ負けという負け方をして、自分の弱さがすごく出た試合だったと思います。
もう1つは、夏の県大会の準々決勝です。自分が登板したものの、6失点して降板しました。
その試合も、いままでは負けたことのないチームだったので、「勝てるだろう」という自分の甘さと弱さが出て、チームが本当に追い込まれました。最後はなんとか勝ったんですけど、自分の気の緩みや弱さを改めて感じた試合だったので、印象に残っている試合です。
その2つの試合も含めて、監督に一番言われたのは、「誰のために投げてるのか」、「何のために野球をやってるのか」という言葉です。そういう言葉は2年の冬場からずっと言われ続けてきて。やっぱりチームのため、仲間のためにやっているんだということを再確認しました。
また、監督には、「なるようになる」、「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」と口酸っぱく言われていました。
聖光学院は「人を育てる野球部」だと思っています。それは卒業してから特に感じています。考え方だったり、その人のあり方だったり、人付き合いであったりとか。人と人が交わる関係、人という部分ですごく学ばされた高校生活だったかなと思います。
ミーティングでもそのような話は一番に出るし、そこがチームのモットーだったと思います。
甲子園は、正直悔いはないです。最後負けてしまって悔しいんですけど、一番やりきれた試合だったと思います。
夢を叶えるためにオイシックスに入団。1年目で得られた大きな学び
自分の夢はNPBに行き、1軍で投げることなので、オイシックスが一番その夢に近いと感じ入団しました。
自分の力も試せるし、自分を披露できるとも思いましたね。
さまざまな選択肢はあったのですが、監督さんから「お前はもうオイシックスに行くべきだ」「お前は1年でも早くプロに行った方がやっぱり自分のためにもなる。大学に4年行ってプロを目指すとして、大学で潰れる可能性もあるし、だったら行けるなら早くプロに行ったほうがいい」と勧められたのも大きかったです。
不安はまったくなく、いろんな方から頑張れよという温かい言葉をもらって、自分としてもやってやろう、行けるのであれば1年でも早くNPBに行こうという気持ちでした。
オイシックスに入団してから印象的だった試合は、昨年の9月7日の中日戦です(2番手で登板、3.2回を投げ、8安打1四球1三振、自責点2)。やっぱり甘く入ったら持ってかれるんだなと感じた試合でした。
実は先発をした2試合(8月20日、27日)はほぼ覚えていなくて、打たれたことが一番頭に残っています。
昨季を振り返って、一番はやっぱりレベルの違いに圧倒されたシーズンだったと思います。試合で投げてみて痛感しましたね。特に残留練習(ビジター戦の遠征に行かないメンバーの練習)の際に、能登さん(現阪神・能登嵩都選手)や髙田さん(髙田琢登選手)らに色々と教えてもらっていたのですが、「まっすぐと変化球の使いどころがポイント」と聞いていて、そういう部分を残留練習の時に学べたのはよかったです。
能登さんは、ずっと練習を一緒にやらせてもらっていて、色んなことを聞きやすい先輩で、本当にありがたかったですね。
先発ピッチャーとしての未来を見据え、今日も磨き続ける覚悟
今季の目標は12勝が大きな目標で、その上で150キロを投げることです。
今は最速が148キロなので、2キロ球速をあげたいと思っています。線が細いので、体重や筋量を増やさないとスピードも上がっていかないと思うので、そこを重点的に取り組んでいます。
昨年から、フォームも変えました。もともとはセットポジションで投げていたのですが、ノーワインドアップで体を大きく使って投げるようにしました。球速も自分の中でのバランスもいいので、自分のタイプ的にもあっているかなと感じています。
ノーワインドアップにしたのは、自分は体をまっすぐかつ最短で使いたかったからです。簡単に言うと山本由伸選手みたいなイメージです。
山本選手は自分の中で尊敬する、憧れるピッチャーですね。自分と身長も同じくらいで、海外の大きいバッターに立ち向かっていくところがすごいと率直に感じていますし、野球を楽しそうにやられているので、そのレベルに行けるように頑張りたいと思っています。
「俺のここを見ろ!」というポイントは、帽子を触る癖があるので、そこを見てほしいかなと思います(笑)。
高校からの癖なのですが、帽子を触ると自分の中で気持ちがリセットされて、「よっしゃやるぞ」という気持ちになれます。
ピッチングで一番見てほしいのは、まっすぐの球で勝負したいと思ってるので、自分の強いまっすぐを見てもらいたいです。
チームとしても、首脳陣からも先発の方に力を入れてと言われていますし、自分よりいい中継ぎのピッチャーはチームにたくさんいるので、自分は先発で輝きたいと思っています。
サポーターの皆さんには、昨年に引き続き、また昨年以上に熱い声援をお願いしたいです。自分が投げる時は、さらに熱い応援をよろしくお願いします(笑)。
お見送りでは、登板した日には「ナイスピッチ」とか言っていただけるととても嬉しいですし、投げてない日は、「期待してるぞ」「頑張れ」と言われるとそれだけで頑張れます。今年もよろしくお願いします。
