京都への憧れと建築への情熱が導いた、不動産営業という選択
幼少期から家族で京都を訪れる機会が多く、そのたびに目にする社寺仏閣の美しさに心を奪われていました。古い建物の佇まい、緻密な意匠、歴史を感じさせる空間。そうした光景が自然と私の心に刻まれ、建築への興味が芽生えていったのです。大学進学を考える際には、この幼少期からの経験が背中を押してくれました。地元の名古屋を離れ、憧れの京都で学びたいという思いが強くなり、京都女子大学家政学部生活造形学科への進学を決めました。
大学では建築とアパレル、意匠について幅広く学びましたが、とくに建築史、中でも社寺仏閣に関する研究に力を注ぎました。幼い頃から親しんできた京都の寺社を学問として深く掘り下げることで、新たな発見や感動がありました。勉強だけでなく、中学校から続けていた硬式テニスもテニスサークルに所属して継続し、サークルメンバーとの交流を楽しみながら充実した学生生活を送っていました。
そんな私には、もう一つ好きなことがありました。それは広告チラシに載っている間取り図面を眺めることです。この部屋はどんな使い方ができるだろう、この動線は便利そうだな、と想像を巡らせる時間が楽しくて仕方ありませんでした。こうした興味が、住宅や建築への関心をさらに深めていったのです。
就職活動を始める頃、世の中はコロナウイルスの流行という未曾有の事態に直面していました。選考が突然なくなったり、予定が大きく変更されたりと、不安を感じる日々が続きました。しかし、そんな中でも私は自分の軸を見失わないようにしていました。家を見ることが好きという思いを大切にし、個人のお客さまを対象にする不動産業界での営業職に絞って活動を進めたのです。
企業選びで重視したのは、実際に働く人たちの雰囲気でした。ある会社の座談会に参加した際、先輩社員の方々がイキイキと仕事について語る姿が印象的でした。会社全体の雰囲気も温かく、ここでなら自分も成長できると確信し、入社を決意しました。建築への学びと、人と関わる仕事への憧れ。その両方を叶えられる場所を見つけることができたのです。
苦手を克服した営業時代と、ワークライフバランスを求めた転職への決意
前職では賃貸不動産の仲介営業職に従事していました。主な業務はお客さまへの物件案内や賃貸契約の手続きといったお客さま対応です。さらに、オーナー様との関係構築のために定期訪問や挨拶回りといった営業活動も行っていました。不動産という大きな買い物に関わる仕事だからこそ、お客さまやオーナー様との信頼関係を築くことが何よりも大切でした。
しかし営業職として働き始めた当初、私には大きな壁がありました。それは初対面の方と話をすることへの苦手意識です。お客さまとのコミュニケーションをスムーズに取ることができず、非常に苦労しました。営業職にとってコミュニケーション能力は欠かせないスキルです。このままでは仕事にならないと危機感を覚え、何とか克服しなければと考えました。
そこで私が選んだ方法は、先輩社員への同行でした。実際に成果を挙げている先輩がどのようにお客さまと接しているのか、どんな言葉選びをしているのかを間近で観察し、良いところを積極的にマネしていきました。この経験を通じて、少しずつ自分なりのコミュニケーションスタイルを確立していくことができたのです。
仕事にもようやく慣れてきた頃、私は転職を考えるようになりました。きっかけはワークライフバランスでした。仕事が終わるのが20時を超えることが多く、休日にもお客さまからの電話対応をしなければならない状況が続いていました。次第に仕事と私生活の区別が付きにくくなり、このままでは心身ともに疲弊してしまうと感じたのです。自分の生活を取り戻すために、環境を変える決断をしました。そして転職先として現在の会社を選んだのは、大学で学んだ建築知識を活かせることと、事業の幅広さから自分のやりたいことを探せる環境があると感じたからです。新しいステージで、また一歩を踏み出すことにしました。
チームリーダーとして品質改善に挑み、コミュニケーションで乗り越えた壁
現在、私は集合住宅の構造設計支援を行うチームでチームリーダーを務めています。チームメンバーへの業務の割り振りやお客さま対応、そしてメンバーが作成した設計図面の最終チェックなど、チーム全体をマネジメントする立場です。大手ハウスメーカーの構造設計に関する設計支援を行う部署という性質上、決まったリードタイムの中で高い精度を保ったまま成果物を納品することが何よりも重要です。この高い基準を満たすために、日々チーム全体で取り組んでいます。
この仕事において最も印象に残っているのは、サブリーダーとして業務に対応していた時期の経験です。当時、チームメンバーの業務管理を担当していた私は、チーム全体の品質改善という目標を掲げていました。一人ひとりのメンバーと向き合い、それぞれの課題を把握しながら、着実に品質向上に向けた取り組みを進めていきました。そして目標としていたチームメンバーの品質改善を達成できた時には、大きなやりがいを感じました。チーム全体の成長を肌で感じられたこの経験は、現在のチームリーダーとしての礎になっています。
一方で、苦労したこともありました。仕事の進め方に関してチームメンバーとの間で考え方の違いが生じてしまい、チームの雰囲気が少し悪くなってしまったことがあったのです。この時は本当に悩みましたが、ただ手をこまねいているわけにはいきません。私は主体的にチームリーダーに相談し、同時にチームメンバーとも積極的にコミュニケーションを取るようにしました。一つひとつ丁寧に対話を重ね、お互いの考えを理解し合うことで、少しずつ関係性を修復していくことができました。
こうした場面でとくに活きていると感じるのが、前職で培ったコミュニケーション力です。社内のチームメンバーやお客さまとの関係性を構築する上で、相手の立場に立って考え、真摯に向き合う姿勢は欠かせません。前職での経験があったからこそ、困難な状況でも粘り強く対話を続け、チームをまとめていくことができているのだと実感しています。
次世代リーダーの育成と、主体性ある仲間と築く未来
今後の短期的な目標として、次のチームリーダーの育成にチャレンジしていきたいと考えています。具体的には、まず自分の業務に対する姿勢や考え方をマネしてもらうことから始めていきたいと思っています。リーダーとして培ってきた経験や判断基準を実際の業務を通じて伝えていくことで、次の世代を担う人材を育てていきたいのです。自分が中途入社してこの会社で経験してきたこと、学んできたことを次の世代にしっかりと引き継いでいくことが、今の私の重要な役割だと感じています。
中長期的な視点では、業務マネージャーとしてチーム全体の品質改善やメンバーの指導・教育にもチャレンジしていきたいと考えています。10名前後のチームで業務を対応している環境だからこそ、一人ひとりの成長がチーム全体のパフォーマンスに直結します。メンバーそれぞれが持つ可能性を引き出し、チーム全体として高い品質を維持しながら成長していける組織づくりに貢献していきたいと思っています。
採用候補者の方にお伝えしたいのは、この会社では主体的に行動しつつ自分の意見を自ら発信できる人が活躍できる環境だということです。実際に弊社で活躍している方々は、主体的に行動できることと協調性を持って周りのメンバーとコミュニケーションを取れる方ばかりです。チームで協力して積極的に行動できる人は、成長するスピードも速いと感じています。
また、仕事とプライベートをしっかり切り分けて働けるワークライフバランスが整った環境も大きな魅力です。前職では21時や22時まで仕事をする日も多かったのですが、現在は残業をしても19時から20時まで、18時の定時で帰れることもよくあります。プライベートを確保しながら、キャリアを着実に積み重ねていける環境がここにはあります。中途入社の私自身の経験が、皆さんのキャリアパスを描く参考になれば嬉しいです。
