建築への憧れとBIMとの出会い、そして現実を見据えた選択
高校から専門学校まで、私は一貫して建築系の道を歩んできました。建築に関する知識を全般的に広く学び、設計から構造まで幅広い分野に触れることができました。実家から遠い学校に通っていたこともあり、部活動に参加する余裕はなく、飲食店でのアルバイトを通じて社会経験を積む日々を送っていました。
私の建築人生において大きな転機となったのは、高校在籍時のことです。専門学校の先生が高校でBIMに関する説明会を開催してくださり、そこで初めてBIMという技術に出会いました。従来の二次元図面とは異なり、三次元で建物全体を可視化し、設計から施工まで一貫して情報を管理できるBIMの可能性に、私は強く惹かれました。その時の記憶が鮮明に残っており、将来は必ずBIMを使った建築設計の仕事に携わりたいと心に決めていたのです。
就職活動では、その想いを軸に動き始めました。建築設計事務所を中心に企業を探し、BIMを使った設計業務ができる環境を求めて、専門学校の就活支援センターに何度も足を運びました。しかし、コロナ禍という特殊な状況が私の就職活動に大きな影を落としました。希望する業界での求人は限られ、なかなか思うように就職活動を進めることができませんでした。
悩んだ末に、私はある結論に至りました。将来的に設計の道に進むためには、まず現場を知ることが必要なのではないかと。図面を描く設計者であっても、実際の施工現場を理解していなければ、本当に良い設計はできないのではないか。そう考えるようになり、施工管理職にも目を向けるようになりました。そんな中、友人から友人の内定先を紹介してもらう機会に恵まれました。ご縁をいただいたことに感謝し、私は設計という当初の夢をいったん脇に置いて、施工管理の道へと進む決断をしたのです。
多忙な日々と夜間作業の経験、そして転職という決断
前職では施工管理として店舗やクリニック、小規模の工場や住宅など、さまざまなタイプの物件を担当していました。新築工事から修繕改修工事まで幅広く、常に3つほどの現場を同時に兼任しながら日々奮闘する毎日でした。複数の現場を掛け持ちすることで、スケジュール管理や優先順位の判断力が自然と鍛えられていったように思います。
そんな中で、今でも鮮明に記憶に残っている出来事があります。担当していた現場で、予定していた工事の範囲外までコンクリートを打設してしまうというミスが発生したのです。すぐに協力会社さまに斫り作業を依頼していたのですが、協力会社さまも対応を失念されており、そのミスに気が付いたのは、その範囲外の部分に次の工事が入る予定日の前日、それも夜の20時でした。
工期は待ってくれません。翌日の工事に間に合わせるためには、その夜のうちに斫り作業を完了させる必要がありました。夜間にもかかわらず、ミスした部分のコンクリートの斫り作業を行い、なんとか翌日の工事に間に合わせることができました。この経験は、施工管理者としての責任の重さと、現場で起こった問題に対して最後まで向き合う姿勢の大切さを教えてくれました。
しかし、このような多忙な日々が続く中で、徐々に身体への影響が現れ始めました。休みは月に2日程度しか取ることができず、3年間働いてきた中で、このままではいけないと感じるようになったのです。仕事にはやりがいを感じていましたが、ワークライフバランスを整えることの必要性を痛感し、転職を決意しました。自分の健康や生活を大切にしながら、長く働き続けられる環境を求めての決断でした。
施工現場支援の最前線で感じるやりがいと成長の軌跡
現在私が所属しているのは、ゼネコン向けに施工現場の支援を行う部署です。ゼネコンの施工現場の効率化を推進し、業界全体の働き方改革に向けて取り組むことを部署のミッションとしています。私自身はBIMコンシェルジュとしての役割を担っており、お客さまの現場に実際に赴いて仕事の依頼をいただき、社内メンバーに業務の割り振りを行っています。具体的な業務内容としては、ゼネコンが手掛けるビルや大型工場などの現場で発生する掘削土量やコンクリート数量、足場部材の数量算出、そして新築工事における部材の干渉チェックなどを行っています。
この仕事において何よりもやりがいを感じるのは、誰もが知っている施設の中に入る機会があることです。日常生活の中で目にする有名な建物や施設が、実は自分が携わった仕事の一部だと思うと、大きな達成感を覚えます。この経験は私の仕事のモチベーションに直結しており、次の案件への意欲にもつながっています。
一方で、失敗から学んだ経験もあります。ある時、依頼を受けている業務に対して予定していた納期を超えそうになったタイミングで、お客様先への連絡を忘れてしまったことがありました。何とか間に合わせるために遅くまで業務の対応をしたものの、結局間に合わず、お客さまに謝罪をすることになってしまいました。この経験は、報告・連絡・相談の重要性をあらためて認識させてくれました。
前職の施工管理で培った現場経験は、現在の仕事において大きな強みとなっています。お客さまからお預かりする依頼指示書の内容に不備があっても即時に対応できること、工程表の読み取りができることで現場でのお客さまとの打ち合わせがスムーズに進むことなど、前職での経験が随所で活きていると実感しています。現場を知っているからこそ、お客さまのニーズを的確に理解し、適切なサポートができるのだと思います。
現場の多様性を活かし、さらなる専門性を追求する未来へ
短期的には、現場で対応している業務の幅をさらに広げて、さまざまな経験を積んでいきたいと考えています。一つひとつの業務を深く理解することはもちろんですが、隣接する領域にも目を向けることで、より多角的な視点を持つことができると感じています。日々の業務の中で「これはどうすればもっと効率化できるだろう」「この領域についてもっと知りたい」と思える瞬間が多く、その好奇心を大切にしながら経験を重ねていきたいです。
中長期的には、スペシャリストとして専門性の高い業務にもチャレンジしていきたいと考えています。現在は業務の中でとりまとめの役割も担っているのですが、その経験を活かしながら、新しい道にも挑戦していきたいという思いがあります。幅広い経験を持つ中途社員が多いこの環境だからこそ、さまざまな視点を学びながら、自分ならではの専門性を磨いていけると感じています。
採用候補者の皆さまにお伝えしたいのは、この会社には中途社員も多く、今まで幅広い経験をしている人がいるということです。そのため、いろんな意見や発想が出てくることは大きな魅力だと感じています。とくに部門間での横の繋がりもあるので、困ったときには何でも相談できる人や場所があることも良い点です。自分の意見を積極的に発信できる人は、この環境で活躍できると思います。今までの仕事の進め方に固執せず、今までのやり方より効率よく仕事をするために積極的に意見を出し合って変えていける人は、成長が早いと感じます。
チームで仕事をしていくので、年齢や経験等は関係なく、協調性を持って明るく積極的にコミュニケーションを取れる方にぜひジョインしてもらいたいです。多様なバックグラウンドを持つメンバーと共に、新しい価値を創造していける環境が、ここにはあります。
