途上国の現場を見て知った「価値の循環」。国際関係学から総合商社へ
学生時代に最も注力したのは、国際関係学部での途上国開発の研究と、それを実体験として深めるための海外バックパック旅です。大学では東南アジアやヨーロッパの開発状況や経済格差について学び、特に途上国の持続的な発展に強い関心を持ちました。
その理解を深めるため、実際に東南アジアを中心に複数国を訪れ、現地の生活や経済活動を自分の目で観察しました。観光地だけでなくローカルな地域にも足を運ぶ中で、支援だけではなく「現地で自立的に価値が循環する仕組み」の重要性を実感しました。こうした経験から、当初は国際機関でのキャリアを志していましたが、就職活動を通じて、ビジネスの力で社会課題を解決するアプローチにも魅力を感じるようになりました。特に総合商社においては、BOPビジネス(低所得層を対象に、現地の社会課題解決と収益の両立を目指すビジネスモデル)などを通じて途上国の経済発展に貢献できると考え、志望に至りました。
就職活動では、「海外において社会課題の解決に貢献できるか」という軸で企業を選んでいました。大学で途上国開発を学び、実際に東南アジアを訪れた経験から、現地の課題に対して持続的な価値を生み出すことに関心を持ったためです。その中で、支援を中心とする立場としてJICAやJETROを志望すると同時に、ビジネスを通じて課題解決に関わる手段にも魅力を感じ、総合商社やメーカーの海外営業職も視野に入れていました。最終的には、事業を通じて継続的に現地経済に関与しながら価値を創出できる点に惹かれ、ビジネスの立場から社会課題に取り組める企業を中心に志望するようになりました。
入社前は、トヨタグループの商社として、グローバルに事業を展開しながらダイナミックに活躍できる企業というイメージを持っていました。特に、自動車分野を軸に世界中でビジネスを展開している点から、海外で主体的に価値を生み出せる環境があると感じていました。一方で、就職活動を通じて社員の方々とお会いする中で、そのイメージに加えて「人」を大切にする会社だという印象を持つようになりました。穏やかで柔らかい雰囲気の中にも、自分の軸をしっかり持っている方が多く、個人で成果を出すだけでなくチームワークを重視している点が非常に魅力的に感じました。
御社に入社を決めた理由は大きく二点あります。一つ目は、自分のやりたい「海外で事業を通じて価値を生み出す」という思いを最も実現できる環境だと感じたためです。御社はトヨタグループの一員としてグローバルに事業を展開しており、若手のうちから海外案件に関わる機会がある点に魅力を感じました。単なるトレードにとどまらず、事業投資や現地でのビジネス展開に携われる点も、自分の志向と一致していると感じました。二つ目は、人の魅力です。穏やかでありながらもご自身の軸や信念をしっかり持っており、チームで成果を出すことを大切にされている印象を受けました。このような環境であれば、自分自身も成長しながら価値を発揮できると感じ、「この方々と一緒に働きたい」と強く思ったことが最終的な決め手となりました。
中古車事業、アフリカ、組織開発。多様な経験を積んだ10年のキャリア
入社後はモビリティ本部の中古車事業部に配属され、主に海外における中古車ビジネスに従事してきました。具体的には、モスクワでの中古車オペレーションの改善や、ケニアにおける中古車販売会社の立ち上げおよび現地オペレーションの構築・改善に携わりました。海外での業務は想像以上に刺激的で、日々新しい発見や挑戦がありました。
その後、産休・育休を経てアフリカ本部に異動し、CFAO傘下のアフリカ各国事業会社における安全基準の導入や、本部内の人材開発といった組織面での業務を担当しました。それまでのオペレーション改善とはまた違った視点で、組織全体を俯瞰しながら仕組みづくりに取り組む経験は、私にとって大きな学びとなりました。
さらにモビリティ本部に戻り、カンボジアにおけるKD工場の立ち上げにも関わり、事業開発の経験を積みました。その後は2年間、労働組合へ出向し、組織運営の視点を学びました。この出向経験は、事業側とは異なる角度から会社全体を見つめ直す貴重な機会となりました。
現在は人事部のダイバーシティ推進グループにて、全社のダイバーシティ推進というテーマに取り組んでいます。振り返ると、中古車事業から組織開発、事業開発、労働組合、そして人事まで、実に多様なキャリアを歩んできました。
入社前は、グローバルに多様な人材が活躍しているイメージを持っていましたが、実際には日本人社員、特に経験豊富なベテランの方々が第一線で活躍されている点にギャップを感じました。一方で、その方々が長年の経験や知見を活かしながら、海外の難しい環境でも粘り強く事業を推進されている姿を見て、「現場でやり切る力」や「泥臭く価値を出す力」がこの会社の強みであると感じるようになりました。現在では、そうした基盤があるからこそグローバルに事業を展開できていると理解しており、自分自身もその一員として価値を発揮していきたいと考えています。
色々な立場の人たちの声に耳を傾けられるように。1年目で実感した成長
現在は人事部ダイバーシティドライブグループに所属しています。当グループのミッションは、多様な人材がそれぞれの能力を最大限に発揮できる組織づくりを推進し、組織全体のパフォーマンス向上と持続的成長に貢献することです。私自身の主な担当領域としては、女性活躍推進を中心に、障害者雇用の推進、海外スタッフのサポート、従業員エンゲージメント向上に向けた施策の企画・実行などに取り組んでいます。特に女性活躍推進においては、キャリア形成支援や働きやすい環境整備を通じて、多様な人材が長期的に活躍できる基盤づくりを担っています。
今年1年目ということもあり、まだこれといった大きな成功体験や実績と呼べるものはありません。日々の業務を通じて、一つひとつ学びながら経験を積んでいる段階です。ダイバーシティ推進という仕事は、様々な背景を持つ人たちと向き合い、それぞれのニーズや課題を理解していく必要があります。正直なところ、まだ手応えを感じられるような大きな成果は出せていないのが現状ですが、この仕事を通じて確実に自分自身が成長していると感じる部分があります。
それは、色々な立場の人たちの声に耳を傾けられるようになったことです。学生時代と比べると、この点は明らかに変化したと実感しています。ダイバーシティ推進という仕事柄、女性社員、障害のある方、海外から来ているスタッフなど、本当に多様なバックグラウンドを持つ方々と接する機会が多くあります。それぞれが抱えている事情や考え方は異なりますし、同じ施策でも受け取り方は人それぞれです。そうした日々の業務の中で、自分とは違う視点や価値観に触れ、相手の立場に立って物事を考える姿勢が自然と身についてきたように思います。まだ1年目で、これから学ぶべきことはたくさんありますが、この姿勢を大切にしながら、一人ひとりが活躍できる組織づくりに貢献していきたいと考えています。
ダイバーシティの進化と人事のプロへ。元気で素直な仲間と共に挑む未来
短期的には、豊田通商のダイバーシティの進化に挑戦したいと考えています。この会社で働く中で感じるのは、本当に人がいいということです。仲もよく、みんなで切磋琢磨しながら成長していける環境があります。そんな仲間たちと一緒に、より多様な人材が活躍できる組織をつくっていきたいという思いが強くあります。
中長期的には、人事の分野で様々なことを経験して、プロフェッショナルとして活躍したいという目標を持っています。人事という仕事は、組織の根幹を支え、一人ひとりの成長と会社の発展を結びつける重要な役割だと考えています。だからこそ、幅広い経験を積み重ねながら、専門性を高めていきたいと思っています。
これから豊田通商にジョインしてくれる方には、ぜひ元気で素直な学生さんに来てもらいたいですね。なんでも学ぼうとする意欲があって、色々な人の声をきける人。そういう方と一緒に働けたら嬉しいです。
この会社で活躍できるのは、相手目線ができる人だと思います。そして、世の中のために、社会課題の解決のために一石を投じようというマインドを持った人。現地現物で、泥臭い仕事もできる人です。華やかに見える仕事の裏には、必ず地道な努力や現場での汗があります。それを厭わず、むしろ楽しめる人が、この会社には合っていると感じます。
豊田通商には、色々なことに挑戦できる環境があります。人の良さ、チームワークの良さ、そして成長を後押ししてくれる風土。これらすべてが揃っているからこそ、私も自分の目標に向かって前に進むことができています。これから入社される皆さんにも、ぜひこの環境を活かして、自分らしいキャリアを築いていってほしいと思います。一緒に、この会社をもっと良くしていきましょう。

