「環境保護」を軸に多様な業界を見つめ、中長期の投資スタイルに共感
学生時代は硬式テニス部で主将を務めていました。団体戦での全国大会出場を目標に、日々チームメイトと共に練習に励んでいたことが思い出されます。主将としてチームをまとめる経験は、リーダーシップやコミュニケーション能力を培う貴重な時間でした。
就職活動では「環境保護」というキーワードを軸に企業を探していました。商社、メーカー、NPO法人など、業界にとらわれず様々な分野の企業にエントリーしました。環境保護という目標に対して、それぞれの業界がどのようなアプローチで貢献しているのかを知ることができたのは、非常に興味深い経験でした。
今の会社については、入社前は自動車を中心としたビジネスを展開している企業というイメージを持っていました。特にアフリカ市場にかなりの強みを持っているという印象が強かったです。商社として多様な事業を手掛けている中でも、特定の市場で確固たる地位を築いているという点が印象的でした。
入社を決めた最大の理由は、この会社の投資スタイルに感銘を受けたことです。短期的な利益を追求するのではなく、中長期的に利益を上げ続けることができる投資スタイルを貫いている姿勢に強く惹かれました。また、リサイクルや再生可能エネルギー、アフリカ市場といった、持続可能な世界を目指す中で重要になる業界でのプレゼンスが高いことも大きな決め手となりました。私が就職活動で軸としていた「環境保護」というテーマと、会社のビジネス展開が見事に重なっていたのです。目先の利益ではなく、未来を見据えた事業に取り組む姿勢に、自分のキャリアを託したいと強く感じました。
レアアースからヨードへ。異文化の地で学んだ信頼関係の築き方
入社1年目は、レアアースの事業投資・事業体を管理する部署に配属されました。レアアースとは、ハイブリッド車のモーターや電子機器に使われる希少な鉱物資源のことです。メインパートナーがインドにあったため、異なる文化の人たちとどうやって信頼関係を築きながら仕事を進めていくのか、その難しさと重要性を肌で感じる日々でした。
特に印象に残っているのは、1年目の時にインドのビシャカパトナムにある工場へ1人で3週間滞在したことです。私は英語があまり得意ではない上に、インドのローカルな土地での滞在。ただ生活するだけではなく、工場の製造工程や販売方針など出張の成果をしっかり持ち帰らなくてはいけないという状況で、正直かなり苦戦しました。
そんな中で私が意識したのは、毎日の小さなコミュニケーションを大切にすることでした。工場スタッフと毎日共にお昼にインドカレーを食べ、決まった時間に出るチャイティーを飲む。そうした日常を一緒に過ごすことで少しずつ親睦を深めていき、工場についての知識を十分深めることができました。言葉の壁を超えて信頼関係を築くには、やはり相手の文化に飛び込んで一緒の時間を過ごすことが何より大切なのだと実感しました。
2年目から現在は、無機化学品であるヨードのトレーディング・事業体管理・事業投資に携わっています。ヨードは医薬品や液晶パネルなどに使われる化学品で、レアアースとはまた異なる市場です。顧客やサプライヤーとの関係性構築、貿易実務知識、会計知識など、商社パーソンとして必要なスキルを幅広く身につけることができました。
入社後に感じたギャップとしては、自動車ビジネスの存在感が入社前のイメージより大きかったことです。他商社には無い強みである一方で、自動車以外の部門は他商社ほど多岐に渡っていないという印象も持ちました。ただ、これから基盤事業である自動車の成長はもちろんのこと、自動車以外の分野でも新しい可能性を広げていけるのではないかと感じています。
0→1を生み出す新規顧客開拓と、出張の失敗から学んだ「準備」の重要性
現在私はサーキュラーエコノミー本部の無機資源部ヨード事業Gという部署に所属しています。部署のミッションは、ヨードの安定的な供給および川上のみならず川中、静脈を通じたサプライチェーンの構築を掲げています。私自身の業務としては、チリのサプライヤーから買った製品を主にインド、中国、米国へ販売する三国間貿易を行っています。ペロブスカイト太陽電池向けや全固体電池向けなど今後注目されている用途への新規顧客開拓も担当しており、チリに当社が出資している事業体の生産・原価管理や業績管理も行っています。チーム内では、月次の業績とりまとめや予算策定も任されています。
この仕事で最もやりがいを感じたのは、新規用途の開拓をしていた際に、過去のやり取りが全くなかった顧客との商売を実現できたときです。自身の手で0→1になる商談を作り出せたことは、本当に大きな達成感がありました。自分が動いたことで新しいビジネスが生まれる瞬間に立ち会えたことは、この仕事の醍醐味だと感じています。
一方で、失敗から学ぶこともたくさんありました。入社2年目の頃、海外出張に行った際に出張前にTo Doを詰め切ることができておらず、費用に見合ったリターンを得ることができませんでした。この経験から、準備の重要性を改めて認識し、常に心掛けるようにしています。海外出張は費用も時間もかかるものですから、その価値を最大化するためには事前の準備が不可欠だということを身をもって学びました。
学生時代と比べて、自分のどんなところが成長したかと問われれば、責任感が格段に上がったと答えます。学生のアルバイトと違い、自身の業務で動かすお金も影響を与える人の数も大きくなるので、1つ何かをするにしても責任が伴います。逆に、自身の業務で与える良い影響も大きくなっていると思うので、とても刺激的です。この責任の重さとやりがいが、私を日々成長させてくれていると感じています。
海外駐在、事業投資への挑戦。「現地・現物・現実」を体現する人材へ
私はまだ駐在経験が無いので、できるだけ早く駐在に行き海外に住みながら現地の方と仕事をする経験を積みたいと考えています。豊田通商には海外実習生という制度があり、入社から7年以内に海外経験を絶対に積むというものになっています。この制度を活用しながら、実際に現地に身を置いて、現地の方々と共に働く経験を早期に積んでいきたいです。
現在はトレーディングを中心とした業務を行っていますが、ゆくゆくは事業投資を自分主導で進めるような業務がしたいと考えています。特に資源や電力・インフラ関係の投資案件に携わりたいという思いがあります。これは単に新しい分野に挑戦したいという気持ちだけではなく、より上流から事業を構想し、中長期的な視点で価値を生み出していきたいという想いからです。
豊田通商は「現地・現物・現実」を掲げていることもあり、現場に寄り添う考え方の社員が多いと思います。どこまでいっても最終的に手を動かして物を作っている人は現地に居るので、その方々との信頼関係や現地の異変にいち早く気づくためにも、現地の方々の意見を尊重し、寄り添えるマインドが重要だと思います。この視点を忘れずに、泥臭くコツコツと積み上げることができる人、自動車+αのビジネスを広げることに興味がある人に、ぜひジョインしてもらいたいです。
海外経験を早く積みたいという方、現場を大切にしながら事業を創っていきたいという方には、豊田通商は非常に良い環境だと思います。私自身もこれから駐在経験を通じて現地・現物・現実の視点をより深め、将来的には事業投資の領域で活躍できる人材になっていきたいと考えています。

