材料工学からの挑戦、商社とITへの道を拓いた就職活動
学生時代は材料工学の研究室に所属し、メッキ接合を題材として、微細組織が強度に与える影響について研究をしていました。研究室での活動以外にも、ホテルレストランでのデシャップ業務(飲食店のキッチンとホールの間に立ち、料理の提供管理やスタッフへの指示出しを行う役割)、コールセンターでのアウトバウンド・インバウンド営業など、さまざまなアルバイトを経験しました。また、バスケットボールサークルにも所属し、数多くの大会に参加するなど精力的に活動しており、充実した学生生活を送っていました。
就職活動を始めるにあたって、社会に求められる仕事は何か、数多くの課題を本質的に解決できるか、自分の市場価値を最大化できるかなど、さまざまなことを考えました。その結果、IT業界と商社業界に絞って企業を探すことにしました。IT業界に魅力を感じたのは、ソリューションの柔軟性が高く、どのような場面にも求められることから、課題解決手段の幅や影響力が大きいと考えたからです。商社業界については、メーカーとは違って自社商材だけでなく幅広い商材を使って課題解決できることから、本質的な課題解決に寄与できると考えました。
ただ、就職活動を進める中で、漠然とした不安や悩みもありました。商社不要論という話が昔から言われている中で、商社に入ることははたして正解なのか。これから世の中を変える強い力を持つのはITであるという確信はあったものの、IT知識も何もない私が入って何ができるのか。そんな思いを抱えながら、企業との出会いを重ねていきました。
豊田通商の面接では、私の学生時代の話に本当に興味を持って聞いてくれたことが印象に残っています。淡々とした業務的な面接ではなく、本当に私のことに興味を持って知ろうとしてくれているんだと感じて、とても嬉しかったです。他の企業と比較して、飾らない自分らしさを重視する雰囲気や、若手に意見を求めてやりたいことはやってみようという風土に魅力を感じ、入社を決意しました。
法人営業からプロダクトオーナーへ、多彩な経験を積んだキャリアパス
入社直後に配属されたのは、法令対応目的のIT製品を扱う部門でした。中部圏の企業を中心に新規開拓営業を担当し、他社とパートナーシップを組みながら連携して営業活動を推進していく日々。まだ社会人としてのスタートを切ったばかりでしたが、お客さまとの関係構築やビジネスの基礎を学ぶ貴重な経験となりました。
その後、キャリアは大きく展開していきます。次に携わったのは、ある大手企業の温室効果ガス排出量算定支援のプロジェクトでした。グローバルで排出している温室効果ガスの排出量を算定する際に、収集されたデータの構造化と分析を行うプラットフォームの開発を担当することになったのです。要件のヒアリングから始まり、やるべきことの提案、業務効率化や高度化の推進まで、幅広い業務に関わらせていただきました。
そして、最も印象に残っているのが、新規サービス・ソリューション立ち上げでプロダクトオーナーとしてアサインされた経験です。初めての大役を担うことになり、ワクワクする気持ちと同時に、知識も経験もない中でどこまで自分にできるのだろうかという不安もありました。周りには経験も実績もある大先輩ばかり。先輩方に教えていただきながら、なんとか形にしていきました。
この経験では、ビジネス案の検討から企画、ビジネスモデルや契約条件の整理、立ち上げたあとのマーケティングや営業まで、すべてを担当させていただきました。とても苦労しましたが、自分で何ごともやらないといけない分、大きく成長できた実感があります。この経験のように、想像していた以上に挑戦の機会が与えられる環境だったと感じています。
OTAサービスの立ち上げと業務設計の試行錯誤から学んだこと
現在は ITソリューション事業部 OTAグループに所属し、世界中の皆さまにOTAを届け、より良いサービスにしていくことをめざして日々仕事に取り組んでいます。具体的には、OTAサービスを利用しているお客さまに向けてより良いサービスにしていくための提案、そしてOTAサービスを構築するパートナーの皆さまと協力してより良いサービスを作り上げていくこと、それら双方の推進を担当しています。チーム内では、サービス全体の管理やパートナーとの協働、お客さまへの提案といった役割を任されています。
この仕事でとくにやりがいを感じたのは、OTAサービスの立ち上げでした。複数人のメンバーをマネジメントしながら、サービスを滞りなく運用できるように整備を進めていきました。未確定事項や課題も多くありましたが、一つひとつ丁寧に整備し、無事にサービスを立ち上げることができたときの達成感は大きかったです。マネジメントをする際に工夫したことは、誰もが迷いなく判断・行動できるために相手目線をもって業務設計を進めることでした。また自分の意見だけでなく、実際にコミュニケーションをとって仮説立案・検証のプロセスを何度も回すことを大切にしました。
一方で、苦労したこともありました。ビジネスモデルや顧客要件の変化により、過去に設計した業務から変化点が多く発生したことや、設計した業務を実際に業務に当てはめてみると実態と合わなかったことなどから、業務設計を一から考え直す必要がある部分が多々ありました。あるべき姿を顧客要件や自社の実現性双方から考え、その姿を実現するためにどうしたらいいのかという、大枠から詳細へという流れで設計を進めていきました。複数人を巻き込んで意見を得ながら、チームで効率よく、そして精度よく進めることを心がけました。新しく考え直した事項を、人によらず全員が同じ結果を得られる業務に仕上げることがとくに大変でした。自分の想定通りに人は動かず、人を動かすことの大変さを身をもって感じました。
こうした経験を通じて、学生時代と比べて計画的に動くところが大きく成長したと感じています。学生時代は物事を追求し満足いくレベルに仕上がるまで時間を多く使うことができましたが、社会人は働ける時間が決まっていたり、物事を仕上げておくべきタイミングが細かく決まることが多く、単純に時間をかければよいというわけにはいきません。また、学生時代は一人でできる作業も多かったですが、社会人は複数の物事を並行しながら、数多くの関係者と協力して物事を進めていくことが必要で、計画的に進めないと期限に間に合わなかったり、良いアウトプットを出すことができません。とくにマネジメントする側になってからは、計画性の大切さを感じる場面が多かったです。このような経験を重ねる中で、最終ゴールを設定し、そこから逆算思考でいつまでにこれは仕上げておかないといけないという計画性をもって、物事に取り組むことができるようになりました。
グローバルに挑戦し続ける──OTA事業の未来と次世代への想い
短期的には、OTAによって全世界の車両との接続を実現し、お客さまに求められるサービスを届けていくことが目標です。競争力のあるOTA配信を実現するための新機能実装に力を注ぎながら、OTAを基軸とした新たな事業展開にも取り組んでいきます。お客さまに深く入り込んで、今後に対する想いを知ること。そしてOTAだけでなく車両全体の動向を把握していくこと。こうした地道な努力の積み重ねが、目標達成への道筋になると考えています。
中長期的には、IT領域を中心とした激しい変化の中で、時代の潮流を素早く捉え、社会やお客さまに求められる事業を考えて、作り続けていきたいと思っています。国内だけでなく、世界中で活躍し続けられる人材になることが私のめざす姿です。そのために英会話の学習は継続していますし、海外企業とのコンタクトも積極的に図っています。グローバルな舞台で価値を生み出せる人材であり続けたいという思いが、日々の原動力になっています。
今後は、周りを巻き込んで事業を進められる人、仕事に熱い想いをもって取り組むことができる人、IT領域や海外ビジネスなどの分野に秀でた能力を持っている人に、ぜひジョインしてもらいたいですね。この会社で活躍できるのは、周りから言われたことをやるだけでなく、必要なことを自ら考え、実現しようと動ける人です。頭がいいだけでなく、周りが自然と動きたくなるような動機付けができる情熱を持った人が求められています。
この会社の魅力は、オープンな風土にあります。良いと感じるものは常に提案することを促される環境ですし、商社という特性上、事業の枠組みにとらわれず自由に考えて動けるところも魅力です。自ら何かやってみたい、アイデアを実現したいという方には最適な環境だと思います。
候補者の皆さんには、自分がやらなければ何も変えられないという思いで、主体性と責任感をもって取り組んでほしいです。この姿勢こそが、この会社で価値を生み出し、自らも成長していくための鍵になるはずです。

