ロンドン留学とケニアでの経験が導いた、発展途上国支援という志
学生時代、私は開発学を専攻しており、1年間ロンドンに留学しました。そこではカリビアンやアフリカンの女性の移民の方々を対象に自立支援を行っているNGO団体でインターンシップに参加し、現場の最前線で支援活動に携わる経験を積みました。開発学の中でも特にアフリカ諸国での民間企業及びNGO団体による支援方法に強い関心を抱いていた私は、より深く現実を知るために、ケニアの孤児院及び女性支援施設が併設されているNGO団体で1か月間のボランティア活動にも参加しました。実際に現地で働く中で、開発支援の現状や課題を肌で感じることができました。
ケニアでのボランティア活動の中で、特に印象に残っている出来事があります。現地の方々にインタビューをした際、「今の生活が幸せ」という言葉を聞いたのです。その瞬間、私は大きな気づきを得ました。自分が考える幸せの基準を相手に押し付けることは、ただの自己満足に過ぎないのだと。本当に重要なのは、相手との対話を通じて、その人たちが本当に必要としていることは何か、真のニーズを洗い出すことなのだと深く実感しました。同時に、NGO団体の活動を間近で見る中で、人的資源や資金面での限界も痛感しました。この経験が、お金をもとにまわる持続的な仕組みづくりを通して、相手国のニーズに沿ったビジネスを生み出したいという私の志につながったのです。
就職活動では、発展途上国の底上げとなるようなビジネスに、持続的な仕組みづくりを通じて貢献できる会社を軸に企業を探しました。総合商社や政府系機関を中心に見ていく中で、当社のことを知りました。アフリカのビジネスに力を入れており、現地現物現実を大切にしている会社というイメージを持ちました。ロンドンで偶然出会った当社の駐在員の方に紹介していただいたり、人事部に依頼したりして、合計10人ほどの社員の方とOB訪問を重ねました。自分の出身校の社員がほとんどいなかったため、このようなご縁は本当にありがたいものでした。
入社の決め手は、経営理念に共感でき、自分の就職活動時の軸と一致していたことです。また、OB訪問を通じて、一緒に働きたいと心から思える魅力的な社員の方々が多いと感じたことも大きな理由でした。ロンドンで当社の駐在員に話を伺った際、当時の私は総合商社はお金もうけをしているというイメージを持っていましたが、実際には現地の人々のためになるようなビジネスを大規模に実現できるという点に面白みを感じました。そして何より、OB訪問を重ねた結果、自分が当社で働いているイメージが一番鮮明に描けたのです。毎回の面接後にフィードバックをいただき、次の面接での注意点やアピールポイントについて自覚できたことも、当社の誠実な姿勢を感じる機会となりました。
多様なプロジェクトで培った経験
入社後は配属本部の方針により、ほぼ全員が豊田支店の機械系の部署に配属されることになりました。私はユニット機械部に配属され、自動車の計測機器をトヨタ自動車向けに販売する仕事を担当しました。この部署には1年間在籍し、自動車業界の最前線で技術商社としての基礎を学びました。
2年目からはキャリアの大きな転換点を迎えました。プラントプロジェクト部のアフリカグループに異動となり、4年目までの3年間、アンゴラの港湾案件やエリトリアの発電所案件の事業可能性調査を実施しました。機械部門での営業経験とは全く異なる、大規模プロジェクトの上流工程に携わることになったのです。この時期、私は案件の採算性や実現可能性を見極める力を養いました。
5年目からは2年間、ヨルダンに駐在する機会を得、イラク・ヨルダンの電力、水分野の既存案件の履行、新規案件の開発を担当しました。海外駐在という経験は、現地の商習慣や文化を直接肌で感じながら仕事を進める貴重な時間となりました。異なる文化背景を持つ人々とのコミュニケーション方法や、距離を超えたプロジェクト管理の難しさを実感しながらも、グローバルビジネスの醍醐味を味わうことができました。
そして7年目から現在の部署に配属され、インドネシアの自動車認証試験場事業を中心に、他国での新規案件開発にも取り組んでいます。入社時から振り返ると、国内営業から海外プロジェクト、そして駐在を経て再び海外案件という形で、着実にキャリアの幅を広げてきました。入社後に特別なギャップを感じることはなく、むしろ様々な経験を通じて自分自身の可能性を広げることができたと感じています。
多国籍プロジェクトを統括し、成長を実感した日々
現在私はインフラプロジェクト部の交通インフラグループに所属し、インドネシアでの自動車認証試験場の案件にて事業会社の管理及び運営を担当しています。同時に、この案件を他国にも展開できないか、ポテンシャルのある客先やパートナーとの対話を重ねています。自分も入れた2名で本分野の案件開発を任されているため、いかに一人称で考え動くか、という点が重要になると痛感しています。
このインドネシアの案件では、建屋工事と機器の据付業務を並行して実施しなければならないという難しい状況に直面しました。プロジェクトマネージャーとして現地に張り付き、現地企業を含めた多国籍企業を統括することは想像以上に大変なものでした。私が現地に赴く前までは、各々の企業が各々のスコープを好き勝手に進めていたため、様々なところで問題が発生していたのです。
そこで私は、毎日夕刻に全関係者を集め今後の予定を共有し、互いの作業を前もって認識する場を設けました。各々の会社が作業内容を共有し、各作業にデッドラインを定めることで、問題が徐々に減っていきました。まずは一緒に仕事をしている仲間との信頼関係を築き上げることが重要だと学びました。そして無事、工期に間に合うよう契約通りに完成させることができたのです。
現地張り付きの際には、機器が破損するという事故が起こってしまったこともありました。しかし、BAD NEWS FIRSTにて関係者に内容報告を迅速に行い、素早く対処することができました。困難な状況に直面しても関係者と協力し、冷静に対応できるようになった自分の成長を実感した瞬間でした。
東南アジアでの新規案件開発と、次の駐在で描く未来
短期的な目標として、まず東南アジアでの新規案件開発に挑戦したいと考えています。これまでの既存案件をベースにしながら、他国で新たな案件を立ち上げていく。そこには大きなやりがいと、自分自身の成長のチャンスがあると感じています。
中長期的には、2度目の駐在を実現したいという明確な目標があります。1度目の駐在経験を通じて、私はGembalityの重要さを身をもって感じました。現場に足を運び、客先やパートナーと対話を重ねる中で、新たな案件の芽を見つけていく。この経験から得た学びを、次の駐在では最大限に活かしていきたいと思っています。一つでも多くの案件の可能性を見出し、それを形にしていくことが私の使命だと考えています。
最終的には、マネジメント職として組織に貢献できるような仕組みづくりに携わりたいという想いがあります。ただ利益を追求するだけではなく、持続的に利益をあげながらも、途上国の底上げになるような仕組みをつくっていきたい。担当として現場で経験を積み重ね、その後マネジメントの立場から、より大きな視点で組織や社会に貢献していく。それが私の描くキャリアイメージです。
採用候補者の皆さんに伝えたいのは、この会社では自分のやる気次第で、若手のうちから海外出張や駐在のチャンスがあり、様々な業務を任せてもらえるということです。大切なのは、不明点をそのままにせず、自分が納得するまで聞く姿勢。そして、誰に対しても誠実で素直であること。どんな立場でも一人称で物事を考えることを忘れないでください。素直で、従来の考えにとらわれず、柔軟な考えを持てる方と、ぜひ一緒に働きたいと思っています。

