卓球のスランプと料亭バイト。挑み続ける姿勢と組織改善の経験が就活の軸に
学生時代は、部活とアルバイトに全力で取り組みました。部活では小学校から続けている卓球を継続し、部のエースとして活躍していました。しかし勝利へのプレッシャーから1年間ほどスランプに陥り、暗闇のなかをさまよっているような気分でした。それでもあきらめずに練習を続け、ある日意地になることをやめて素直に周りのチームメイトに助けを求めました。さまざまな視点での意見をもらい、少しずつ改善を重ねてスランプを乗り越え、結果として医学部保健学生の全国大会で優勝することができました。この経験から、中々結果が出なくても諦めずに進み続けることで道が開けることと、人は一人では脆く周囲に助けを請うことの重要さを学びました。
アルバイトでは、多くの企業の役員の方が会食で利用する料亭に5年間勤めました。お席に付きお客さまと会話しながらお鍋を作るような仕事を通じて、礼儀作法やコミュニケーション能力を磨きました。アルバイト4年目の頃にはスタッフのマネジメントを任され、自身が卒業後もお店のスタッフの品質が保てるよう教育に注力しました。オーナーと板前へアルバイトスタッフへの期待を、常連のお客さまにはどのような接客だと嬉しいかをヒアリングし、その結果をラダーに落とし込んで勤続月数に応じためざすべき役割やスキルを整理しました。さらに10年続く業務の属人性から脱却するために業務マニュアルを作成し、必要な基礎となる部分についてルールを見える化したことで、新人が1人で一連の業務を回せるまでの期間を3分の1に短縮し、お料理の味以外の面でのサービス品質向上に貢献しました。
こうした経験から、就職活動では自身の強みや経験が生かせることを軸に企業を探していました。すぐに結果にならなくても果敢に挑み続ける姿勢、周囲を頼りながらチームで行動できるところ、コミュニケーション能力が自身の強みだと感じていました。また学業を通じて得た医療の専門知識や数字管理能力、およびアルバイトを通じて経験した組織の改善やマネジメントを生かせる環境を求めていました。商社という業界に興味を持ったのは、コミュニケーション能力が生かせて、商品の価値だけでなく自分の人間性やキャラクターを付加価値にできると感じたからです。さまざまな人と関わりながら組織マネジメントができる点にも魅力を感じました。
業界を絞り20社にエントリーし、社員訪問を重ねながら自身の特性や強みとの親和性を確認していきました。豊田通商については、いろいろな説明会に参加しましたが、どの社員さんも柔らかく陽気で気取らない性格で、愛される人という感じでした。エピソードを聞いても、お客さまと形成した信頼関係があったから何とかなったというようなものが多く、社員一人一人が温かくいい意味でのおせっかいさもあり、人間性で付加価値をつけている会社というイメージを持ちました。入社の決め手は、商社という業界全体に共通する「組織マネジメント」を行える点に加えて、豊田通商では自身の強みである果敢さやチーム重視性、コミュニケーション能力を生かして戦える風土だと感じたからです。また医療関係で注力事業もあり、自身の学業での経験も生かせると感じました。
地道な業務の先にある価値。3年間の経験が教えてくれた商社マンの基礎
入社後は化学品の部隊に配属され、車に使用するプラスチック材料の国内売買や海外輸出を担当しました。研修を経て実務に入ると、正直なところギャップを感じることもありました。商社と聞くとキラキラした世界を思い描いていたのですが、実際は書類作成や薄利の売買など地道な業務が多かったんです。
そんな中で支えになったのが、身近な先輩の言葉でした。「3年間は頑張ったほうがいい」と教えてくれて、まずは目の前の業務を一生懸命頑張ろうと決めました。その後、ヘルスケアの部署に異動してからも、化学品の部隊で学んだ商社マンの基礎である売買や貿易の知識は、すべての案件で活きています。リスク管理やコスト、貿易規制を意識しながら業務を進められるのは、あの時の経験があったからこそです。
振り返ってみると、若手の時の地道な業務が後の新規事業にも生きてくる経験をし、ようやく理解できました。地道な業務がベースにあるおかげで新規投資ができるのだと。最初は見えなかった景色が、時間をかけて少しずつ見えてくるようになったのです。
異文化の壁を越えて信頼を勝ち取った、インド病院での成長の日々
私は現在、ヘルスケア・メディカル部に所属しています。世界中で誰もが情報や選択肢の制限なく、生きたい生き方を選択できるヘルスケア基盤を作ることがミッションです。具体的には、インドのSAKRA病院の管理と、新しい第二病院建設のためのプロジェクト管理を行っています。
第一病院では品質向上のために日本の医療機関と連携したり、注力診療科の分析やマーケティングを担当しています。第二病院のプロジェクトではプロジェクトマネジメントチームに所属し、契約書の管理やスケジュールとコストの管理を行っています。
海外赴任の一カ年間は、とにかく現地に溶け込むことに全力を注ぎました。異文化理解は本当に苦労しました。インド人でかつ医療職という特殊な相手を何百人と相手にする必要があり、日本人の若手なんて中々相手にされなかったんです。体調を崩したりいろいろ我慢したこともありましたが、とにかく勉強して自分のポテンシャルを見せ続けたら、インド人側の見る目が変わり、発言力を持つようになりました。
その姿勢が評価され、赴任先のインド人トップのCOOから「あなたはインド人をよくわかっている。素晴らしいマネジメントになれる。将来トップマネジメントとして戻ってこい」と言ってもらえたんです。諦めない姿勢と、どんな状況でも相手へのリスペクトと好意を示し続けたことが、この成功につながったと思います。負けず嫌いな性格と、この後に続く会社の後輩に道をつなげたいという正義感が、私を支えてくれました。
入社してから一番変化したのは、どのような場でも自信を持って堂々とふるまうようになったことです。相手に伝わりやすいように話せるようになり、さまざまな人を巻き込みながらプロジェクトをどんどん前に推し進められるようになりました。トラブルにも動じなくなり、これまで心の中だけで思っていたことを即行動に移せるようになったんです。今もインドのCOOとよい関係を継続していて、この経験が私の大きな財産になっています。
赤字事業体を黒字化し、従業員を救いたい。プロジェクト推進と総合力を磨く日々
短期的な目標は、自分発信でプロジェクトを立ち上げて事業体の数値良化という結果を出すことです。とくに、長く携わっている医療の分野で貢献したいと考えています。売上向上やコスト削減などの中で経営インパクトの大きい改革ができたらいいですね。現在は、インドのSAKRA病院の特定診療科の業績向上のため、日本の事例調査、マーケティング、競合病院の調査、SAKRA病院のドクターへのヒアリングを実施しています。
中長期的には、プロジェクトの成功経験を積み、部署や分野は問わないのでどこかで赤字事業体の社長になって黒転させ、会社と従業員を救いたいと思っています。この目標を持ったきっかけは、仕事をこなす中で、チャレンジングでやりがいのあることをしている時が楽しいと感じたからです。人を笑顔にしたり救うことが一番のモチベーションなので、従業員を背負う立場として、彼らを救うために全力を注ぎたいんです。そのために、総合的なマネジメントスキル、数値管理、戦略立案の経験を積む必要があると考えています。
採用候補者の皆さんには、やりきる人、人を大切にできる人、泥臭さをいとわない人、素直さも譲れない信念も持ち合わせている人にジョインしてもらいたいです。この会社では、携わる事業によりますが、商売の基礎、プロジェクト推進能力、マネジメントとしてのマルチな能力と型にはまらない柔軟性が身に付きます。これにより、組織のマネジメントや事業体のトップマネジメントになり、さらなる総合力が身に付きますよ。

