意匠・構造・設備の橋渡し役として。木造建築の設備設計に広がる可能性
私は現在、不動産事業本部 建築事業部設計グループ 設備電気設計チームに所属しています。非住宅の中大規模木造建築の設計施工を行う部署で、非住宅建築における「木造化」「木質化」の拡大をめざしています。私自身は設備設計者として、多岐に渡るプロジェクトの電気設備・機械設備の設計を担当しています。
これまでに携わってきた建物の種類は本当に幅広いです。福祉施設や学生寮、集合住宅、学校施設、ホテル、商業施設、病院と、用途も規模もさまざまなプロジェクトの設計・現場監理業務に関わってきました。構造も木造平屋建てから、RC造と木造の混構造6階建てまで多様です。現在はヴィラタイプのホテル施設の客室棟・事務所棟・インフラの設備設計を行っています。ホテル施設は運営上設備が重要となるため、お客さまやメーカーと密な打合せを重ねながら設計を進めています。
各プロジェクトでは、設備設計者として電気設備・機械設備の取りまとめを行っています。設備全部を把握することは大変な面もありますが、建物全体の使われ方を俯瞰的に考えられる点が魅力でもあります。建物がどのように機能していくかが見えることも、この仕事の魅力の一つです。設計段階では、意匠設計者・構造設計者と協働し、設備仕様の決定や取り合いの確認・調整を行いながらチームで設計をまとめます。現場監理では、工事グループと連携しながら建物の竣工を目指していきます。
仕事をする上で私が大切にしているのは、建物をつくられる方の想いに寄り添い、誠心誠実に向き合うことです。また、設計・現場監理では設計施工という特性上、部署を超えたチームワークを大切にしています。お客さまやメーカーとの打合せでも、相手に寄り添いながら丁寧に対応することを心がけています。
設計は意匠・構造・設備それぞれが連携してはじめて成立します。そのため、些細なことでも相互に相談・確認を行うことを徹底しています。現場においても、設計意図を施工側へ正しく伝えるためのコミュニケーションを重視しています。
人々の暮らしを支える幅広い建築に携わり、設備設計という天職に出会った前職時代
私は前職でアトリエ系設備設計事務所に勤めていました。学生時代は設備設計に興味はなく、建築業界に携わりたいという考えでした。意匠設計に憧れはあったものの、自身の適性を考え、進路を見直す中で設備設計の道に進みました。
前職では産婦人科病院、保育園、住宅、複合施設、音楽スタジオ、大学施設など、人々の暮らしを支える幅広い領域の建築に携わりました。この幅広い経験が、設備設計のおもしろさを教えてくれたと感じています。
転機となったのは、意匠設計の意図を損なわずに設備計画を提案できた経験です。そのとき、この仕事の魅力とおもしろさを強く実感しました。設計図を読み解きながら設備の納まりを検討する作業は、建築そのものを深く理解する時間でもあり、大きなやりがいを感じています。
また、初めて主担当として携わった大学施設では、直接お客さまと打合せを行う機会を得ました。要望を直接受け止めることで建物への思い入れがより強くなり、人前で説明することのおもしろさも実感しました。この経験は現在の業務にも活きています。
資格取得をきっかけにキャリアアップを意識するようになり、設備のスペシャリストとして成長し続けたいと考え、転職を決意しました。
山林研修での出会いが生んだ仲間と、木構造理解を深める日々
入社後に印象に残っているのは山林研修です。他部署の方と交流し、会社全体の幅広い事業を実感できた貴重な機会でした。現在でも部署を越えて関係が続いており、大きな財産となっています。
業務面では、短工期の木造プロジェクトを無事に完了できた経験が印象的です。限られた時間の中で関係者と連携し、無事にお客さまへ引き渡せたときの達成感は大きいものでした。
一方で、木構造への理解不足により課題に直面した経験もあります。そうした場面では、構造担当や意匠担当と連携しながら解決してきました。現場で学び続けることで、理解を深めています。
木造設備設計のエキスパートへ。現場と世界を見据えた挑戦
今後は海外プロジェクトにも挑戦し、培った技術をグローバルに活かしていきたいと考えています。また、木造設備設計のエキスパートとして専門性を高めることが目標です。
そのために、現場に足を運びながら施工を理解すること、そして資格取得に向けた学習を継続しています。現場での知見は設計の質向上につながると考えています。
当社は設計から施工、その後の活用まで一貫して関わることができる環境です。建物が形になり、使われていくプロセスを見届けられることがこの仕事の大きな魅力です。
大変なこともありますが、周囲と協力しながら乗り越えられる環境があります。
前向きに挑戦できる方、木造建築の専門性を高めたい方には活躍できる場が広がっています。
さまざまなバックグラウンドを持つ仲間と共に、木造建築の未来を築いていきたいと考えています。

