木造建築のトップリーダーを目指して。お客さまの想像を超える施工管理に込める想い
私は現在、不動産事業本部 建築事業部 工事グループに所属し、マネージャーとして仕事をしています。部署としてのミッションは国内の中大規模建築の設計施工を手掛けることです。特に当事業部は国内の木造建築のトップリーダーを目指すという大きな目標を掲げており、私はその一員として日々業務にあたっています。
現在は横浜市内で低層の木造建築による商業施設の新築工事現場に配属されています。現場代理人として施工管理を主に行っていますが、マネージャーという立場から、担当物件だけでなく他の施工中物件の進捗状況の確認なども併行して行っています。建物は多種多様で、全く同じものは他にありません。ですから、いろいろな施工中物件に足を運んだ時には、進捗状況や納まりの確認などを行い、物件担当者の目線だけでなく、それ以外の視点から建物をどのように進めた方が良いかなどの助言をするように心がけています。
施工管理業務は、担当物件の安全管理、品質管理、工程管理、環境管理、コスト管理という5項目の管理を行うことが基本です。一般的に建築現場は朝の8時から始まり、夕方5時ないし6時まで多くの職方さんが作業を行っています。私たちは、この5項目に寄り添った管理を日々行っているのです。例えば8時の朝礼では、安全や工程、品質についての具体的指示を行い、職人さんの意識向上を図ります。また作業中の状況確認にも足を運び、同様に意識向上や進捗の確認を行っています。
木造の中大規模建築はまだまだ普及率も低く、市場が拡大傾向にあると考えています。ただ、多くの協力会社さんや職人さんは木造建築に慣れていない方々も多いのが現状です。S造やRC造と比べて納まりの異なる部分を日々指導し、建物を作り上げていくことは容易ではありません。しかし、この難しさこそが、私にとってのやりがいにつながっているのです。
仕事をする上で、私が第一に大事にしていることがあります。それは、お客様が求めている建物を、お客さまの想像以上により良い形でお客様へ引き渡しをするということです。この想いを実現するために、いくつかの工夫や取り組みを行っています。まず定期的にお客さまと打ち合わせを行い、お客様の要望を深く汲み取り、寄り添った提案を行うこと。そして設計者と同様の打ち合わせを行い、図面上で検討できなかった部分をより良い形に変更していくこと。さらに、設計図や施工図の内容確認により、今までの経験から想定できる建物を使用する際の機能性と意匠性を兼ねた変更提案をすることも心がけています。こうした地道な取り組みの積み重ねが、お客様の期待を超える建物づくりにつながっていくのだと信じています。
18年間の施工管理キャリアと、新たな挑戦への扉を開いた転機
大学を卒業してから、私は中堅ゼネコンに入社し、18年間という長い年月を施工管理の現場で過ごしてきました。新卒で入社してから一貫してこの道を歩み続け、6年目には現場代理人という重要な役割を任されるようになりました。それから十数物件もの建物を竣工させ、建築という仕事の奥深さと責任の重さを肌で感じながら成長してきたのです。
18年間のキャリアの中で、特に印象深いプロジェクトがあります。それは、ある学生寮の建築でした。この物件は技術的な難易度が非常に高く、現場の技術者として本当に大変で苦労の連続でした。しかし、その苦労が報われる瞬間が訪れたのです。竣工後、その建物は建築雑誌の表紙を飾るという栄誉に恵まれ、外部からも高い評価をいただくことができました。この経験を通じて、技術者としての知見が大きく広がり、自分自身の成長を実感することができました。あの時感じた達成感は、今でも鮮明に記憶に残っています。他にも、大手不動産会社が手掛けるホテルや、ある企業の増築工事など、難易度が高くやりがいのある仕事に数多く携わることができました。
現場代理人としては、規模の大きな現場のマネジメントも経験しました。多い時には社員12名程度の施工管理などの元請職員が常駐する物件で、現場代理人として各社員のマネジメントを行っていました。大手設計事務所や様々なお客さまと関わる機会にも恵まれ、前職では他社設計の建物を施工する場合が多かったのですが、それぞれの現場で多くのことを学ばせていただきました。
転職を考え始めたきっかけは、前職に決して 不満があったわけではありません。当初は転職という選択肢を特段考えてはいませんでした。ただ、18年間という長いキャリアを積む中で、成長していく自分自身に対して、違った環境はどうなっているのだろうかという好奇心が芽生えてきたのです。転職も選択肢の一つとして考えるようになっていきました。とはいえ、これまで培ってきた経験を活かしたいという思いから、業務内容は大きく変えずに同じ業界内でと考えていました。
そんな時に出会ったのが、住友林業の発足直後の建築事業部でした。興味を持ち始めた私は、この会社についてさらに詳しく調べるようになりました。住友林業には筑波研究所があり、多くの協力会社とのネットワークを持っています。新たな技術を自社で実証実験まで行える一気通貫な挑戦ができる企業だということを知り、強く惹かれました。前職では他社設計のものを施工する立場でしたが、ここでは自分自身がその挑戦の一翼として携わることができる。そう考えると、さらに仕事が面白くなるだろうという確信が湧いてきたのです。
転職活動中の心情としては、前職での業務に嫌気がさしていたというようなネガティブな気持ちは全くありませんでした。むしろ、いい話があるのであれば転職しようという前向きな気持ちで臨んでいました。実際に転職を考え始めてから住友林業に入社するまでには、約半年程度の期間を要しました。前職で現場代理人として担当していた物件があったため、与えられた物件をしっかりと完成させてから転職しようと考えていたからです。最後まで責任を持って仕事を全うする。それが、18年間培ってきた私の職業人としての矜持でした。
不具合から信頼へ、新技術開発への挑戦で得た成長の軌跡
入社後、私にとって大きな転機となったのが、当社の社宅新築工事に携わる機会を得たことでした。この現場では単なる施工管理者としての役割だけでなく、当社が開発した新たな技術の施工的実証実験に参加することができたのです。開発された技術を実際の現場に織り込む過程で、私が担当したのはメリットとデメリットの検証とフィードバックでした。現場の最前線で新技術と向き合いながら、その実用性や課題を開発者側へ報告していく。この経験は、単に施工を進めるだけでなく、技術開発の一翼を担っているという実感を与えてくれました。会社の未来を創る技術に自分が貢献できている。そのやりがいは言葉では言い表せないほど大きなものでした。
しかし、すべてが順調だったわけではありません。施工中に施工不具合を発見したことがありました。その瞬間、正直に言えば焦りと不安が頭をよぎりました。ただ、ここで大切だと考えたのは、誠実な対応でした。私は即座に不具合の内容と是正方法を含めた報告をお客さまに行いました。説明の際に最も気をつけたのは、不信感を与えるような報告の仕方にならないことでした。今回の是正工事を行うことで、万全の状態になることをしっかりと理解していただくことに重きを置いて説明を行ったのです。
そして、是正工事を進める上で特に大変だったのが、同じような事象が本当に他にないのかを見極める作業でした。一つの不具合が発見されたとき、それが単独の事象なのか、それとも他にも潜在的な問題があるのか。徹底的に確認し、すべてを洗い出す作業は神経を使いましたが、これこそがお客様の信頼を取り戻すために必要不可欠な過程だと理解していました。
結果として、この誠実な対応と徹底した確認作業が、逆にお客様からの信頼を得ることにつながりました。失敗事例ではありましたが、その対応の仕方によって信頼を築くことができた。この経験は、単に問題を解決するだけでなく、どのように向き合うかが重要なのだということを教えてくれました。
入社後の経験を通じて、私の中で大きく変化したのは仕事に対する価値観でした。住友林業の家というブランディングがされた企業の中で働くということ。それは自分が担当する物件が、そのブランドを背負っているということです。同等、いや、それ以上のものを作らなければならないという責任感が、自然と自分の中に生まれていきました。この責任感は、プレッシャーというよりも、むしろ私を成長させる原動力となっています。新技術開発への参画も、施工不具合への対応も、すべてはこのブランドへの責任感が支えてくれているのだと、今では強く感じています。
住宅から木造建築へ、新たな価値を創造する挑戦
短期的な目標として、私がまず成し遂げたいのは、担当している物件をお客さまの希望に寄り添った建物として竣工させることです。施工管理という仕事は、図面上の計画を現実の形にしていく過程で、お客様の想いを一つひとつ丁寧に汲み取りながら進めていく必要があります。お客様が描いている理想の建物を実現するために、細部にわたって配慮を重ね、期待を超える品質で完成させることが私の使命だと考えています。
そしてもう一つ、より大きな視点での目標があります。それは、住友林業に対する世間のイメージを変えていくことです。現在、住友林業といえば住宅というイメージが強いのですが、それを住宅プラス木造建築という印象を持っていただけるよう、私たちの仕事を通じて発信していきたいのです。木造建築の可能性は住宅にとどまりません。商業施設や公共建築など、さまざまな分野で木の良さを活かした建物を提案し、実現していくことで、木造建築の新たな価値を社会に示していきたいと考えています。
中長期的なキャリアイメージとしては、基本的には今までの施工管理で培ってきた技術やノウハウを生かしていきたいと思っています。現在の事業部でステップアップしながら、専門性を深めていくことが私のキャリアの軸になると考えています。施工管理という仕事は、経験を積めば積むほど、対応できる範囲が広がり、より高度な課題に挑戦できるようになります。これまで培ってきた知識や技術を基盤としながら、さらに大規模なプロジェクトや複雑な案件にも携わっていきたいという思いがあります。
求職者の皆さんにお伝えしたいのは、当社ならではの魅力についてです。住友林業は建設業だけでなく、幅広い分野をフィールドとして持っています。このことは、さまざまな視点から建築を眺めることが可能であることを意味します。一つの専門分野に閉じこもるのではなく、多角的な視点を持ちながら仕事に取り組めることは、建築に携わる者にとって非常に刺激的で、成長の機会に恵まれた環境だと言えるでしょう。
活躍できるのは、前職の経験を活かしつつ新たな分野でも挑戦してみたいと考えている方だと思います。これまでのキャリアで身につけたスキルは決して無駄にはなりません。むしろそれを土台として、新しいフィールドで応用していくことで、より大きな価値を生み出すことができます。新たな分野に意欲的にチャレンジできる方に、ぜひ応募いただきたいと思っています。前職での経験という強みを持ちながら、それに安住することなく、常に新しいことに挑戦していく姿勢を持った方と、ともに働きたいと考えています。住友林業には、そうした挑戦を受け入れ、後押ししてくれる環境が整っています。皆さんの経験と情熱を、ぜひこの場所で発揮してください。

