副所長として現場を支える施工管理のやりがいと責任
私は現在、不動産事業本部 建築事業部 建築部 工事グループの工事チームに所属し、中大規模木造建築を全国各地に作るための施工管理業務に従事しています。具体的には、群馬県草津温泉において会員制ホテル計画を担当し、木造の別荘10棟とラウンジ棟1棟の完成を目指して日々業務に取り組んでいます。
このプロジェクトでは、地元建設会社と共同企業体を結成して業務を進めており、私は副所長という立場で現場管理全般を担当しています。品質管理、安全管理、工程管理、環境管理という4つの柱を軸に、現場全体をマネジメントしています。副所長として最も重要だと感じているのは、所長とその他のメンバーとの架け橋になることです。また、地元の建設会社との協働においては、スムーズな情報共有ができるよう日頃からコミュニケーションを大切にしています。
メンバーの中では私が一番の若手ということもあり、時には冗談交じりに話題になることもありますが、そこをうまく活用して諸先輩方に仕事をお願いしたり、潤滑油的な役割を果たすよう心がけています。この立ち位置だからこそできることがあると感じており、チーム全体がスムーズに機能するよう常に気を配っています。
施工管理の仕事において私が最も大事にしているのは、プロジェクトメンバーとの信頼関係を築くことです。プロジェクトでは長時間を共に過ごすメンバーとお互いの信頼関係を築くことが何より重要だと考えています。また、現場では様々な協力会社の職人さんたちと協力してものづくりを行っています。例えば、打合せの際に相手職方も百戦錬磨ということを尊重しつつ先ずは自分の考えを伝えた後、他にもっと良い方法はないかを相手から引き出すような会話・コミュニケーションを通じて、より良いものを作っていくことを常に心がけています。
日々の業務では、建設業に入ってから常に心がけていることがあります。それは、朝には必ず職人さんの顔を見て元気よく挨拶することです。また、現場を巡視している最中も、なるべく声をかけるようにしており、他愛もない世間話も含めて積極的にコミュニケーションを図っています。こうした小さな積み重ねが、現場全体の雰囲気作りや信頼関係の構築につながっていると実感しています。
ものづくりに携わる仕事として、最もやりがいを感じるのは、やはり発注者様から喜んでもらえた時です。「いいものを作ってくれてありがとうございます」と言われた瞬間は、この仕事をしていて本当に良かったと心から思います。また、現場では同じものは二つとなく、様々な環境の中でものづくりを行っているため、難しい収まり(建築において部材の接合部分の見栄えや内装の仕上がり具合、完成した状態 )を自分が計画した通りに進められた時や、思い通りに現場が進んだ時には大きな面白みとやりがいを感じています。
木造ハウスメーカーでの挑戦と、新たなフィールドへの転身
私のキャリアは、ゼネコンでスタートし前職は木造ハウスメーカーでした。そこでは非住宅系の建物を全国各地に建設する部署に所属し、5階建ての老人ホームの建設や木造マンションの施工など、多岐にわたるプロジェクトに携わってきました。現場責任者として品質・安全・工程・原価・環境という5つの要素を管理し、プロジェクトの仮設計画から協力業者の選定・取り決め、そして施主や設計事務所との日々の折衝まで、幅広い業務を担当していました。31歳という若さで現場責任者を任され、初めて組んだ実行予算よりも利益を残すことができ、さらに無事故で竣工を迎えることができたという成果は、技術者として大きな自信につながりました。
その中でも特に印象深く、私のキャリアのターニングポイントとなったのが、初めて会社のプロジェクトで手がけた木造マンションの建設でした。このプロジェクトでは工事責任者として携わり、会社一体となってそのマンションを作り上げた経験は、今でも鮮明に記憶に残っています。31歳という若さで初めて現場責任者として新築工事に携わったこの経験は、私にとって最も成長を感じた瞬間でもありました。初めて組んだ実行予算よりも利益を残すことができ、さらに無事故で竣工を迎えることができたという成果は、技術者として大きな自信につながりました。
しかし、キャリを重ねていく中で、ある課題が見えてきました。第1号のマンションを成功させたことで、その後はずっと木造マンションばかりを担当することになったのです。もちろん前職では木造マンションや老人ホームなど、様々な建物を全国各地で建設していましたが、私個人の担当する建物用途に偏りが生じていました。技術者として、もっと多様な用途の建物に挑戦したいという思いが、日々強くなっていったのです。
43歳という年齢に差し掛かった時、私の心境は複雑でした。現状のままでも十分やりがいのある仕事ができているという安定への気持ちと、もう一度新たなフィールドで挑戦したいという向上心が、ちょうど半々で拮抗していたのです。しかし最終的に、技術者としてより視野を広げたいという強い思いが勝りました。木造であろうがハイブリッド構造であろうが、もっと多くの建物に挑戦したいという気持ちを抑えることができなかったのです。
そんな中で注目したのが住友林業でした。同じく非住宅の木造建築を広げていくという取り組みを行っており、様々な用途の建物にチャレンジしているという情報を得ていました。私が求めていた多様性への挑戦という道筋が、そこにはあったのです。新しい環境で、これまでとは異なる建物に携わることで、技術者としてのさらなる成長を遂げたいという思いが、転職への決意を固めました。
初めての在来軸組工法への挑戦と現場での成長体験
入社後、私にとって大きな転機となったのは、これまで経験してきた2×4工法とは全く異なる在来軸組工法のプロジェクトに携わることになったことでした。新しい木造構造への挑戦は、正直なところ不安もありましたが、同時に自分の視野を広げる絶好の機会だと感じていました。
特に印象に残っているのは、非常に難しい収まりの構造物を手がけた時のことです。私自身が初めての在来軸組工法 ということもあり、まだまだ勉強することが山積みでした。しかし、現場を実現するために、協力業者さんや構造事務所さんと入念な構造打ち合わせを何度も重ねました。どのように骨組みを立てるかという基本的な部分から、細かな技術的な問題まで、密に打ち合わせを行いながら進めていきました。そして実際に1棟目の構造物が完成した時の感動は、今でも鮮明に覚えています。新しい工法への挑戦が実を結んだ瞬間でした。
一方で、このプロジェクトでは苦労も多くありました。遠方でのプロジェクトということもあり、初めての協力業者さんや初めての職人さんとの仕事が中心でした。やはり、お互いの理解度を深め、信頼関係を築くまでには相当な時間がかかりました。これまでとは違う環境で、新しい人間関係を構築しながら仕事を進めていく難しさを実感したのです。何時も協力頂いている業者・職人とはお互いの考え方を熟知し、これぐらいは言わなくてもやってくれる、大丈夫という事柄が現PJ当初は上手くいきませんでした。
しかし、この失敗や苦労の経験から、私は重要なことを学びました。建設現場においては、いかに広い視野でいろんな気配りや心配りができるかが最も大切だということです。技術的なスキルはもちろん重要ですが、それ以上に現場全体を見渡し、関わる全ての人に配慮できる視点が必要だと痛感しました。この学びを意識しながら、現在の施工管理に活かしています。
スキル面では、新しい木造構造について知識をより深めることができました。2×4工法だけでなく在来軸組工法も経験できたことで、木造建築に対する理解が格段に深まったと感じています。マインド面においては、より広い視野で物事を判断し、実行することができるようになったと実感しています。
興味深いことに、知り合いの協力業者さんや職人さんから「丸くなったね」と言われることが増えました。自分ではまだそれほど変わったという実感はないのですが、若干、角が取れた気がしています。おそらく、様々な困難を乗り越える中で、人との関わり方や現場での立ち振る舞いが自然と変化していったのだと思います。前職で培った野丁場での木造施工管理の経験が、現職でも確実に生かされていることを日々感じながら、新しい挑戦を続けています。
信頼される技術者として、新たな挑戦と仲間への想い
短期的な目標として、まずは今携わっているプロジェクトを確実に工期内で竣工させることが最優先です。そして何より、お施主様に心から喜んでもらえる建物を完成させたいと思っています。そのためには品質にこだわり抜いた管理を徹底していくつもりです。木造建築において品質管理は非常に重要で、細部への配慮が最終的な仕上がりを大きく左右します。現場での一つ一つの判断や作業が、お施主様の満足度に直結するからこそ、妥協は一切許されません。
中長期的には、今後も様々な用途や工法の中大規模木造建築の施工に携わっていきたいと考えています。住宅はもちろん、商業施設や公共建築物など、木造建築の可能性は無限大です。そして最終的には「松本に頼めばどんなに難しいプロジェクトにおいても安心して任してもらえる」、そんな立場になることが私の目標です。技術力はもちろんのこと、信頼関係を築くことの大切さを日々実感しているからこそ、この目標に向かって努力し続けたいと思います。
当社には、色々な経験と技術を持った方々が集まっており、風通しの良い組織風土があるように感じています。先輩方からは惜しみなく知識を教えていただけますし、若手の意見にも真剣に耳を傾けてくれる環境があります。この環境だからこそ、私も成長し続けることができているのだと実感しています。
活躍できる人材として求められるのは、たくさんの関係者と情報を共有しながら前向きに行動できる人だと思います。建築現場では設計者、職人さん、お施主様など多くの方々との連携が不可欠です。コミュニケーション能力と積極性があれば、きっと活躍できる場があるはずです。
特に今後ジョインしてもらいたいのは、新しいアイデアを常に意識し、現場内での創意工夫が大好きな方です。建築業界は伝統を重んじる一方で、新しい技術や手法も次々と生まれています。既存の方法にとらわれることなく、より良い建物を作るために工夫を重ねられる方と一緒に働きたいと思います。
転職を検討されている方には、ぜひ一度私たちの現場を見に来ていただきたいです。木造建築の魅力と可能性を肌で感じ、私たちと一緒に素晴らしい建物を作り上げる喜びを共有できれば、これほど嬉しいことはありません。新たな仲間との出会いを心からお待ちしています。

