「じつは、幼少期から器用でした(笑)」。身近にあったモノづくりの環境
母親が洋裁の仕事をしていた関係で、小さいころからモノ作りの環境が身近にあった中村。保育園では、ビーズ遊びやお絵描きに熱中している子どもでした。
「じつは、保育園に通っていたころから『自分は他の子たちより手先が器用なのかな』と感じた思い出があります。みんなであじさいの絵を描いている時に、明らかに他の子たちよりもクオリティが高いと(笑)。今考えてみると、誰よりも手先を動かすことが大好きで、ハマっていたんだなと思います」
幼少期からモノ作りに熱中していた中村は、デザインや洋服に興味を持つのも早かったと言います。
「小、中学校ではバスケットにのめり込むスポーツ少女でしたが、中学校の授業で聞かれる将来の夢には『洋服に携わる仕事に就きたい』と書いていました。先生のアドバイスもあって商業高校へと進学したことは、加盟店オーナーになった今においてビジネスの知識を学べた良い選択だったと思っています」
高校時代はたくさんのバイトに明け暮れるも、モノ作りが好きで洋服の仕事に携わりたい気持ちは明確になっていきます。そして、高校卒業と同時に地元の服飾専門学校へ迷うことなく進学を決めます。
服飾専門学校での4年間が、仕事をする上での土台となっている
ファッションデザイン学科に進学し、生まれて初めて専門的に学ぶ洋服の勉強はとても新鮮でワクワクしたと中村は話します。
「1年生、2年生では基礎的な知識と技術を学びました。そして、3年生、4年生になると専門的なスキルを自主的に学び、たくさんのコンテストにもチャレンジできました。有意義な学生生活を過ごせましたね。
今になって考えると、最初に学ぶ基礎的な知識と技術がとても重要だったと思います。仕事をする上での私の土台になっていることは間違いないです。何事も基礎がなければ応用もできないことに気付く場面が多々あります。時間があれば、もう一度学び直したいぐらい」
コンテストの経験や、充実した専門学校での4年間を過ごした中村。その後、就職活動のシーズンに入ると、アパレル関連企業の最終面接までクリアし、その中で晴れてアパレル商社への就職が決まります。
アパレル商社のデザイナーとして、大好きな洋服に携わってきた日々
アパレル商社で6年間、婦人服部のデザイナーとしてアパレルブランドと縫製工場の間に入り洋服を作り上げるディレクション業務を主に行っていた中村。
「1年目は、上司や先輩社員に叱責を受けながらなんとかこなす日々でした。アパレルブランドさんとのやり取りは日々緊張の連続でしたね。責任のある仕事なんだなと実感しました」
所属部署数十名・ブランド複数社・海外含めた縫製工場数社とステイクホルダーがたくさんいる中、仕事にもだんだん慣れてきた4年目からは、部下を持ってマネジメントしながら業務を行っていました。そこで、たくさんの学びがあったと話します。
「一番大切だと思ったのは、たくさんの人とどれだけうまくやっていくか。いつもニコニコしていることを意識していました。自分に余裕を持つことが大切で、安心して相談してもらえる環境を自ら作ることも信頼関係を構築する上で必要なことでした。
また、マネジメントを行う上では、部下にしっかり仕事を任せて静観することの大切さも実感しました」
そんな充実した会社員生活の中でも、ふと一生このままこの仕事を続けられるか、第一線で頑張れるかという考えが浮かぶようになります。
「アパレルの花形は、やはり20-30代をターゲットとするブランド。業種の特性からか、デザイナーもターゲット層と同年代となることが多く、年齢を重ねると同時に花形から遠のいていくのかなと。
そんな中、大好きな洋服に携われる仕事で『一生続けられる仕事、常に第一線でいられる仕事って何だろう』と自問自答するようになってきました」
そして、後輩の育成も進んできた6年目。中村は、一度立ち止まってじっくり考え、その上でアパレル商社の退職を決意します。
尽きることないお直しの魅力。“培った経験は全員と共有”──育成への熱
「じつは、マジックミシンとの出会いは身近にありました。自分が生まれる前から洋裁をしていた母が、マジックミシンに加盟していたんです」
会社を退職し、転職活動中に母のお店を手伝うことになった中村。その中で、お客さまとの対話でふと気づきます。
「でき上がった商品をお渡しすると、毎回お客さまから『ありがとう』の言葉をかけられるんです。会社勤めだった時は、エンドユーザーの生の声を聞けることがなかったのですが、マジックミシンでは直にお客さまの声が聞けました。人の役に立てていることを実感できましたね」
転職活動も進み就職先も決まりつつある中で、洋服に携わり一生できる仕事としてマジックミシンでの独立開業も選択肢の一つとなります。
「服飾専門学校を卒業し、アパレル関連企業で洋服に携わっていたこともあり、知識と技術に関して自信につながったと思っています」
こうして、2022年4月よりマジックミシンイオン守山店にて加盟店オーナーとなる決断をした中村。加盟後は売上前年比110%で推移しており、全国でも常に売上上位をキープしています。
「今までの経験を活かして、ニコニコの笑顔で店頭に立っています。お客さまがお持ち込みになられる商品には、さまざまな背景があることを意識して接客しています。まずは、しっかりとお客さまに寄り添い、お話を伺うことが大切だと思います。
また、自分は身長が高いので服のサイズが合わないことがよくあります。なので、洋服で お悩みを抱えているお客さまの気持ちを理解することができます」
今後は、事業拡大に意欲的で、後進の育成にも力を入れています。
「一人でできることは限られているので、自分が培った経験や知識・技術はスタッフ全員と 共有したいと思っています。また、服飾学校の学生さんもバイトで雇用しております。是非、ここで学んだことを活かして、洋服の世界で活躍できる人材になって欲しいと思っています」
洋服に携わるお仕事はたくさんある中、アパレル商社・マジックミシンとキャリアを積んできて共通して言えることは、洋服や素材の基礎知識がいかに重要かということ。働く中で痛感し、かつ学んだことが実践に活かされていることも常日頃感じていると言います。
「服が好きで入った専門学校在学中、自分は洋服の絵を描くことが好きなのか。型紙を起こす事が好きなのか。縫うことが好きなのか。はたまた、洋服を着ることが好きなのか……。など、いろいろと考えていて洋服に関わるお仕事はたくさんあるなぁと。
『お直し」も、その一つです。色の合わせ方や素材の組み合わせ方、素材の耐熱温度とアイロンの温度調整等……。服が好きで学ばれた経験のある方は、きっとその知識がマジックミシンでも活かされますよ。
最後に、SDGsが推し進められる世の中で『洋服をカスタマイズしたい』、『リメイクしたい』、『捨てずにもう一度着たい』といったご要望も増えてきています。その中で、このお仕事は自分の知識と技術が社会貢献にもつながるのだと胸を張って言えます」
※記載内容は2023年9月時点のものです
