飲食業からSVへ──転職の決断とRSとの出会い
──現在の業務内容と、そこに至るまでのキャリアについて教えてください。
現在、とある旅行業界の企業様にて、立ち上げフェーズであるプロジェクトをリードする役割を担っています。私と業務設計を担うプロジェクトデザイナーの2名体制で、本格稼働に向けた業務調査と仕組みづくりを進めています。
前職では飲食業の店舗責任者として、店舗予算やスタッフのマネジメント、食材資産の管理などに長年従事していました。
転職を考えたきっかけは、「働き方」に対する意識の変化です。年齢を重ねる中で、今後も継続的にキャリアを積み重ねるために、持続可能な働き方ができる環境へ挑戦したいと考えるようになったのです。
──数ある企業の中で、リクルートスタッフィングを選んだ決め手は何でしたか。
自分の強みである「コミュニケーション能力」を活かせる仕事を模索し、アウトソーシング業界のSV職に行き着きました。
最大の入社の決め手は、面接担当者の言葉です。正直に申し上げると、当時はPCを使った業務経験がほとんどありませんでした。面接でその不安を伝えたところ、「大事なのはPCスキルじゃない。それはプロジェクトの中で覚えていけばいい。一番大切なのは、木村さんが培ってきた人とのコミュニケーション力だ」と背中を押してもらったのです。事務職未経験への不安を払拭してもらえたことが、入社の決定打になりました。
未経験からの挑戦で直面した壁と、その乗り越え方
──未経験でのスタート、苦労したことはありましたか。
入社直後は医療機器メーカー様のプロジェクトなどを担当していましたが、実務には徐々に慣れていく一方で、 前職のサービス業における現場のマネジメントと、バックオフィスのマネジメントの違いには大きな戸惑いがありました。
まずスタッフマネジメントの面では、サービス業とは求められるキャラクターやコミュニケーションの質が大きく異なり、年齢層や働き方の違いから、同じアプローチが通用しない場面も少なくありませんでした。初めてのプロジェクトでは自分自身の業務理解が追いつかず、新人レクチャーにうまく関われなかったり、マニュアル整備に十分に貢献できなかったりと、至らなさを痛感する日々が続きました。
またクライアント対応においても、BtoCでの営業経験しかなかったため、BtoB特有の距離感や関係構築の仕方が分からず、日々のやり取りでも「適切なスタンスとは何か」を探りながら試行錯誤していました。さらに、こちらも業務理解が不十分だったことで、クライアントがリクルートスタッフィングに求めている役割や期待をスピーディーにキャッチアップできず、クライアントへの月次定例報告会などでうまく貢献できないもどかしさも感じていました。
こうした壁を乗り越えるためには、わからないことや自分の不足に真摯に向き合うしかありませんでした。周囲に積極的に質問し、心理学の本を読みながら伝え方を学び直し、日々の現場での経験を一つひとつ積み重ねる――その繰り返しの中で、少しずつSVとしての基礎が形になっていったように思います。
SVとして磨いてきた「価値提供の視点」
──入社後の苦悩を経て、どのような成果や成長につながりましたか?
入社当初の壁を乗り越える中で、“作業をこなす”という発想から、クライアントにどんな価値を返せるかを軸に物事を考える視点が身についてきました。 その成長を強く実感できたのが、不動産企業様のプロジェクトと、100名規模の大規模プロジェクトでの経験です。
不動産関連のプロジェクトでは、2カ月の期間限定だったため、「期限内に必要な分だけ対応してくれれば十分」という期待値でした。しかし、私は与えられた情報をそのまま処理するのではなく、内容を丁寧に精査し、違和感のある点を見つけて報告しました。 すると、クライアントからは「そこまでしっかり見てくれるのですね」と驚きと評価のお言葉をいただくことができました。 その姿勢が信頼につながり、結果的に当初予定されていなかった追加エリアのご依頼へと発展しました。
“求められたことだけをこなす”のではなく、クライアントの価値につながる動きを意識したことで、期待を超える成果として返ってきた経験です。
こうした“現場の気づきから価値を生む姿勢”は、のちに携わった大規模プロジェクトでも大いに活きました。立ち上げ当初は苦戦が続いたものの、他のSVと連携しながら改善を積み重ね、週次だけでなく朝礼で目標との差分を可視化する仕組みを整備し、チーム全体の一体感を醸成しました。 四半期の終盤には「今日はこれだけ積み上げれば達成できる」と数字で示し続けることで、メンバーが前進を実感できる状態をつくりました。その積み重ねが結果となり、「四半期の売上拡大率トップ」という形で実を結び、チームとして表彰もいただくことができました。
これらの経験を通じて強く感じたのは、 クライアントに価値を届けることがSVとしての最大のやりがいであり、チームで成果をつくるプロセスこそがプロジェクト成功の鍵であるということです。
現場での細やかな気づきから信頼を積み重ね、大規模なプロジェクトでも一体感を生み出して成果につなげていく――その流れ全体が、自分の中で一つの大きな学びとして残っています。
──SVの役割を担う中で、どのような視点を大切にするようになりましたか?
SVとして業務に向き合ううえで、私が最も大切にしているのは 「プロジェクト全体を俯瞰し、クライアントの成果に直結する形で価値を届ける」という視点です。
以前は“作業者”としての観点が中心でしたが、現在はクライアント対応や収支管理など、 プロジェクト全体を見渡しながら最適な判断を行う意識へと変化してきました。 たとえば報告会では、 「どのように示せば成果をより具体的にイメージしていただけるか」を重視し、 テキスト中心だった資料をグラフで可視化するなど、 アウトソーシングの価値が直感的に伝わる工夫を取り入れています。 また、「クライアントが本当に求めていることは何か」を考え、 依頼を受けてから動くのではなく、必要なことを先回りして提案する姿勢を大切にしています。
こうした意識で業務に取り組む中で、 現場単位ではなく“全体最適”を見据えて支援できる広い視野を持てるようになったと感じています。
目指す姿とリクルートスタッフィングの魅力
──最後に、木村さんの今後の目標をお聞かせください。
自分から「助けてほしい」と声を上げれば、必ず誰かが手を差し伸べてくれる環境が、リクルートスタッフィングで働く大きな魅力だと感じています。実際、私自身が目標設定に悩んでいた際にも、上司が2時間もの時間を割いて一緒に向き合ってくれました。
また、人と関わることが好きな性格もあり、社内の懇親会や交流の機会には積極的に参加してきました。部署を越えて築いたつながりは、業務で困ったときに「ちょっと相談させてください」と頼れる心強い存在となり、日々の業務をスムーズに進める支えになっています。
こうした“人とつながり、支え合う文化”に触れる中で、自分自身も周りの力になりたいという思いが強くなっていきました。
現在は、担当している立ち上げプロジェクトを安定・拡大させることが目下の目標ですが、ゆくゆくは 複数プロジェクトを同時にマネジメントできるSV へとステップアップしたいと考えています。さらに、新人メンター制度で2名のメンターを担当した際に、「気持ちが楽になりました」と言ってもらえたことが大きな励みとなり、 業務だけでなく、精神面でも寄り添える存在でありたい という想いが芽生えました。
将来的には、SVが一人で悩みを抱え込まずに済むような、メンタル面からも支援できる仕組みづくりにも関わっていきたいと考えています。支えてもらった分、今度は自分が誰かの支えになれるように。そんな循環をつくっていける存在を目指しています。
