人とシステムこそが銀行の財産。それを大事にしていると感じた三菱UFJ銀行へ
大学で機械工学を専攻していた亀島が就職活動を始めたのは、いわゆる“就職氷河期”。同級生のほとんどが大学院に進学する中、亀島はシステムエンジニア(SE)としてキャリアをスタートします。
「新卒で就職した大手SIerでは、会計や人事等の基幹業務を対象としたERPソフト(Enterprise Resources Planning)のパッケージコンサルタントとして、システムの導入・開発を担当。クライアントは主に製造業界の企業で、システムの提案、要件定義、開発、移行、運用というシステム構築に係る工程をひと通り経験しました」
プログラミングからスタートし、入社4年目ではクライアント企業に常駐して、システム導入を統括するプロジェクトマネジメントを担うように。任されるプロジェクト規模や責任が大きくなり、クライアントの信頼を得ることにやりがいを感じる一方で、SIerならではの葛藤を抱えるようになったと言います。
「システム開発は、業務効率化やサービスを提供するための“方法”のひとつに過ぎないのですが、それが“目的”化してしまっている気がして。例えば、他社製品や開発以外の手段を提案した方が良い時でも自社製品との兼ね合いで難しいケースがある。また、クライアントにソリューション提供するよりも、自社のために本質的に課題を解決したいと思うようになりました。
転職先を探す中で注目したのは金融業界でした。特に銀行はシステムがビジネスの根幹になっており、システムなくしてビジネスは成り立たないということ。銀行は重要な社会インフラの一つであり、その銀行業務を支えるシステムに携わることで、大きなやりがいや成長の機会を得られるのではと考えました。
銀行の中でも三菱UFJ銀行に惹かれたのは、社内に1,000人超のシステム開発体制を持っていたからです。外部ベンダーやIT子会社に、システム開発・運用業務を外部委託する体制の企業が多い中で、銀行内部に1,000人超の体制を持つ事はシステムを重要視していることの表れだと思いました。“システムをビジネスの中心と捉え、そこに関わる行員を大事にする”三菱UFJ銀行の経営方針に共感し、転職を決意しました」
開発から会計、人事、そして海外へ。未知の領域でバリューを発揮し、経営を担う存在に
2008年に三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)にキャリア入行した亀島は、銀行の会計システム更改プロジェクトに従事。ここから、本人も予想しなかったキャリアを歩むことになります。
「システム部門で4年ほど開発に携わった後、財務企画部主計室に異動して日本基準の決算業務を担当することになりました。メガバンクの決算業務は一大プロジェクト。周りは公認会計士や税理士というプロフェッショナルの中で、自分に何ができるのか、どうしたらメンバーから信頼を得られるのかを考えた日々でした」
今この部署で活かせる知識やスキルはないか──考え抜いた結果、システム開発で培ったプロジェクトマネジメントは活かせるはずだと気づきます。
「決算報告書の策定には限られた期間の中で正確かつ迅速な対応が求められます。多くの関係者と作業工程があり、期日までにミスや抜け漏れなく進めるには、全体を俯瞰しながら作業間の相関関係を把握し工程管理や要件管理をする必要があります。システム開発プロジェクトと似たところもあり、プロジェクトマネージャーとしての知識・経験を活かすことが出来ると思いました。
その他にもロジカルシンキングやコミュニケーション能力、リーダーシップのようなスキルはどんな仕事でも必要ですが、未経験の領域で仕事をする際にはそれを問われる事が多かったように思います。大事なのは、自分が積み上げてきたスキルや経験をアジャストして提供する適応力だと実感しましたが、システム開発を通じて培ってきた経験や知識を活かす事が出来、得難い経験となりました」
システム開発領域以外の経験を通じて、未知の領域で働くやりがいを感じた亀島。さらに4年後、システム部門の人事業務を担当しキャリアの幅を広げていきます。
そして2019年12月に亀島は現在所属するアジアシステム室に異動となり、システム企画課長に就任。初の海外赴任に期待を膨らませていた彼が直面したのは、新型コロナウイルス感染拡大という未曾有の事態でした。
グローバル部門の管理職として、コロナ禍を乗り超えアジア域内のシステム共管化を推進
アジアシステム室はアジア域内11カ国18支店のシステム開発プロジェクトやメンテナンス、IT投資・経費全般を管理する部署です。グローバルなチームだけに、新型コロナウイルスの影響は甚大なものでした。
「当時アジア域内には自宅からリモートで銀行のシステムにログインできる環境がなかったため、各国の行員たちはほとんど仕事ができない状態で、このままではお客さまにサービスを提供できなくなるかもしれない、という危機的な状況でした。
システム企画課長として、関係部門と協力しながらアジア地域の危機対策本部を組成し、Work From Home環境の整備に取り組みました。アジア地域では全く未整備の状態だったため、デバイス提供方法やネットワーク整備、セキュリティ、リスク、どの国から誰にどのようにシステムを提供するのか等の問題を一つひとつ潰していきました。さまざまな難しい問題に対してスピーディーな決断が求められ、マネジメントの資質が問われる経験だったと思います。それでも『アジア域内のビジネスを絶対に止めない』という明確な目標にむかって、関係者が一体になって取り組むことができました。本当に多くの苦労がありましたが、マネジメントとしての成長につながったとも思っています」
亀島は、現在アジアシステム室の副室長を務め、アジア域内全体をカバーするマネジメント業務を担っています。2022年度には、従前、各国各支店の管理下だったシステム課を同室にて統括・管理する体制に移行する「共管化」を実現しました。
「歴史的背景や文化が異なるアジアの国々において、一元管理体制を推進するのは一筋縄には行きませんでした。コロナ禍で直接コミュニケーションを取ることもできず、関係者の合意を得ることは容易ではありませんでしたが、各国の支店長とシステム課員の理解と協力のおかげで早期に実現することが出来ました。
支店長席への説明では、マネジメント視点で論点を洗い上げ、体制変更後の安定的なシステム運営、全体最適のメリットを説明し、各国のシステム課員に対しては心情面への配慮も必要でした。システム、財務、人事とこれまで銀行で経験し培った知識・経験を活かすことが出来たと思います」
ダイバーシティを受け入れてくれる三菱UFJ銀行だからこそ、多様なキャリアを描ける
システム開発のエキスパートとして入行しながら、会計や人事領域、さらにマネジメントや海外赴任を経験してきた亀島。入行前の想定とは異なるキャリアパスでしたが、今の自分があるのは、幅広いフィールドを経験出来たおかげだと言います。
「入行前は、担当システムについて隅から隅まで知っているような、特定領域のスペシャリストになることを想定していましたが、4年毎にさまざまな部署で異なる業務を経験することで、自然とマネジメントとしての力がついてきたように思います。その土台となったのは、システム導入・開発経験であることは間違いありません。
私の思う三菱UFJ銀行で働く魅力の一つは、多様なキャリアパスを描けるところ。キャリア採用だからといって、最初に任せられたポジションにずっと留まるだけではなく、プロパー行員と同じように公平な機会が与えられる──そんな風土があります。“変化を受け入れて前向きに取り組む姿勢を持っていれば公平に挑戦の機会を与えられる”というすばらしい環境だと思います」
「“人”と“システム”が銀行の根幹」という信念のもと、アジア域内のシステムを統括する亀島。今後の展望を次のように語ります。
「ようやく、11カ国18支店のシステム室を統括出来る体制を整えることが出来ましたが、地域戦略の理解・浸透、ITガバナンス・セキュリティ強化等、地域本部と各支店システム課の夫々に課題があります。全体最適、相互理解を基本として、地域本部と各国システム課の連携を強固にし、地域一体化を進めるのが継続して取り組むべき課題です。
今年度は現中期計画の最終年度になるため、これから次期中期計画の策定に取り組んでいきます。各国固有システムの標準化、システム関連業務のオフショア・アウトソーシング化、モダナイゼーションなど、取り組むべき事は多くありますが、経済成長が期待されるアジアの銀行ビジネス戦略を実現するシステム戦略の策定に取り組んでいきたいと考えています」
SIerからメガバンクに舞台を移し、グローバルマネジメントへとキャリアを進めた亀島。三菱UFJ銀行でともに働く未来の仲間へメッセージを贈ります。
「自分たちが使うシステムを自分たちで考え作り事業に貢献できること──これこそが前職との一番の違いであり、魅力だと感じています。銀行業務においては、攻め(新サービスの提供、市場・顧客ニーズの変化への対応等)と守り(コスト削減、規制対応等)の両面でシステム対応が必要となります。
事業部門で実際にシステムを使う人と“同じ船”に乗りながら、自分のバリューをすべて自分の組織に注ぎ込めるのは、システムエンジニアとして大きなやりがいを感じられるはずです。
異業種から銀行に飛び込むには不安もあるかもしれませんが、三菱UFJ銀行にはさまざまなキャリアを持つ人を受け入れて切磋琢磨し合うダイバーシティなカルチャーがあります。ぜひエンジニアとしての経験を糧に、三菱UFJ銀行という新たなる大きな舞台で自らのキャリアを大きく広げてほしいと思います」

