誠実さを第一に掲げる、PT IKK Indonesiaの理念
私が現在取締役を務めるPT IKK Indonesiaには、明確な企業理念があります。使命は「ご縁ある人々の笑顔と幸せのために行動し挑戦する」こと。そして経営理念の第一に「誠実、信用、信頼」を掲げています。さらに「私たちはお客さまの幸せと感動のために素直な心で互いに協力し、良いことは即実行します」「私たちはお客さまの幸せと感動のために国籍、宗教、性別、年齢、経験に関係なく能力を発揮する人財になり、素晴らしい未来をつくるために挑戦します」という理念を持っています。
コアバリューは「誠実さ、尊敬、確信」、パーパスは「より良い世界のために人々のつながりで最高の思い出を作る」、そしてミッション2,035として「ホスピタリティ業界をリードし最も尊敬される企業になる」ことを掲げています。このミッションビジョンバリューは、私自身もインドネシアで現場のメンバーと一緒に作成したもので、非常に共感しています。
これらの理念の中で、私が最も共感しているのは、第一に掲げられている「誠実、信用、信頼」です。スタッフに対しても、お客さまに対しても、社外の企業さまに対しても、そして自分自身に対しても、誠実でなければいい仕事はできないと思っています。当社は様々なピンチや課題もありましたが、常に誠実な対応で取り組んでいるからこそ、ステークホルダーの皆様に信頼をいただいていると感じています。一人一人が誠実で信頼される日々の取り組みが非常に大切ではありますが、同時に難しさもあると思います。そんな中で、このような考えを当社の理念として一番に掲げていることに、私は非常に共感しています。これはインドネシアでも海外でも通用する大切なポイントだと、日々仕事をしながら実感しているからです。
水泳一筋19年からの転身、IKK1社だけに絞った就職活動の理由
私は3歳から22歳まで、19年間を水泳一筋で過ごしてきました。アルバイト経験は一切なく、幼い頃からオリンピックに出るという夢を持って、常に目標と希望を持って取り組んできた人生でした。中学生の頃から全国大会の決勝に残るようになり、高校ではインターハイ総合優勝の学校で意識の高いメンバーと青春を過ごしました。大学では親元を離れ、寮生活を送りながらキャプテンとして役割を全うしました。福岡大学の水泳部は入学当時からインカレでもシード校であり、私がキャプテンを務めた年には九州で20連覇を果たすことができました。
大学4年生のとき、人生で初めて「やめる」という決断をしました。それが競泳選手としての現役を引退するという決断でした。就職活動も最後のインカレ(全国大会)のために、企業に出会ったり、理解する時間が限られていたため、優先順位は水泳に置き、就活も絞って行おうと考えました。その結果、縁あってIKKしか受けておらず、選考を受ける中でどのスタッフとお話をしても、一人一人が目標を持ち、理念を大切にキラキラと話されているのが印象的でした。
当時の理念である「国籍・宗教・性別・年齢・経験に関係なく、能力を発揮する人財に機会を与える」という考え方が、私自身のチャレンジや挑戦を大切にしてきた人生と非常にリンクしました。面接を通してスタッフとお話しする中で数多くの学びがあり、次第に惹かれていったことを思い出します。60点主義という人事評価や人としての考え方をとても大切にされている姿勢に、当時の自分自身にまだまだ伸びしろがあると感じました。大学で現役を引退したから人生が終わってしまったのではなく、このスポーツを通じて今からが人生の本番であり、さらに自分自身がどれだけ成長できるかを試したいと強く思うようになりました。
私自身、スポーツを通じて成長し、結果を残すことで家族やメンバー、周囲の人たちに恩返しができ、自分の周りの人たちが喜んでいる姿に幸せとモチベーションを感じていました。だからこそ、このIKKでもチャレンジし続け、自分以外の人を幸せにすることで、学生の時と同じくお世話になった方々への恩返しや幸せな人生をつかむことができると確信し、この会社でチャレンジしたいと決意しました。手段ではなく、目的で選択したこの決断を、今も正解にするために日々取り組んでいます。
お客さまとメンバーの笑顔のために、文化を創り続ける日々
PT IKK Indonesiaでは、メッセージカードやサプライズの文化が根付いています。この文化は私が赴任した当初から存在していましたが、メンバーと対話を重ねながら、日々より良いクオリティへと改善を続けています。新しいものを生み出すことだけが挑戦ではありません。今あるものをさらに良くしていくことも、同じくらい大切な仕事だと考えています。
先日、社外のベンダーさんとの打ち合わせで印象的な出来事がありました。事前にスタッフからそのベンダーさんの興味関心をヒアリングし、当日はメッセージカードと好きな話題を用意してサプライズを行ったのです。すると後日、そのベンダーさんを再訪した際、今度は私自身がウェルカムカードやサプライズでお迎えいただきました。IKKの文化がインドネシアの地で広がっていることを実感し、心から嬉しく、大きなやりがいを感じた瞬間でした。
さらに2024年8月からは、新たな挑戦として日本食サービスを開始しました。インドネシアの結婚式は日本と異なり、食事や写真、衣装など各ベンダーが入って準備を進めます。だからこそ、IKKを選んでくださったお客さまに、IKKでしか体験できないサービスを提供したいと考えました。日本から調理長に駐在していただき、インドネシアの方々が安心してお料理を召し上がれるよう、試行錯誤を重ねながらハラル認証を取得しました。ハラル認証の取得は容易ではありません。すべての調味料や食材にハラル認証が必要で、みりんやアルコール、豚のエキスなども使用できません。クオリティの高い日本食を提供するために、どこで食材を調達すべきか、何から始めるべきか、まさにゼロからのスタートでした。しかし、数多くの店舗を訪問してインドネシア人に喜ばれる日本食を研究し、多くの人と出会う中でビジョンを語り続けました。日本から駐在いただいている調理長の岸川さんや現場メンバーと試行錯誤し諦めずに取り組んだ結果、現在では数多くのお客さまにご利用いただいています。インドネシアの方々にとって日本食は高級なお料理であり、結婚式にもマッチします。日本への好意的な感情も相まって、日本食は大変人気があるのです。
こうした取り組みは私だけが行ったのではありません。現場のメンバーも皆、IKKの理念を体現しています。プランナーたちは結婚式が終わった新郎新婦さまにサプライズでプレゼントを贈ったり、ご両親の誕生日を事前にヒアリングして打ち合わせでお祝いをしたりしています。プロデューサーメンバーも見学に来られたお客さまに少しでも喜んでいただけるようメッセージカードを書き、サプライズを実施しています。とくに現場のマネージャーであるアンドリアンさんとラジフさんは、理念を体現する素晴らしいメンバーです。アンドリアンさんは土地の物件調査や契約業務を行いながら、自ら営業やプランニングにも挑戦し、PT IKKの創業メンバーとして10年以上も会社を支えてくれています。ラジフさんもマネージャーとして営業やプランニング、婚礼のチェックを担当し、チーム全体へのリーダーシップを発揮しています。昨年、会社で大きな問題が発生した際も、真っ先に報告し対応してくれたのが二人でした。そして私と同じ日本からの駐在員でマネージャーとして頑張ってくれている前田さんの存在は私にとってもチームにとっても非常に大きい存在です。ピンチから逃げず、誠実に、そしてIKKを愛してくれる三人は、メンバーから深くリスペクトされ、PT IKK Indonesiaの未来を牽引する存在です。
国境を越えたインドネシアでも社内には『自分以外をお客さまと想う』という考えが浸透しており、部署の垣根を越えてメンバーが困っていればすぐにサポートに入り、助け合う文化があります。朝礼や終礼ではメンバーに「ありがとう」を伝える場面が多く見られ、ありがとうカードをメンバー同士で渡し合うことも、PT IKK Indonesiaの文化の一つになっています。事務所には5Sを掲げ、朝礼後は全員で環境整備に取り組みます。「ここまでやるか」の精神、IKKが大切にしている考え方が着実に浸透していると実感しています。
ビジョン実現への挑戦―共に創る、笑顔あふれる未来
これから入社してくる仲間や、一緒に働くメンバーに伝えたいことがあります。私自身、入社をして10年後に海外で家族と生活し、チャレンジし続ける人生は想像もしていませんでした。自分にとって良い会社と出会い、日々チャレンジしていくことで未来は大きく変わると実感しています。ともにIKKのビジョン実現に向けて、同志として皆さまと働けることを楽しみにしています。
5年後には、PT IKK Indonesiaをウエディングだけではなく、夢を持った若い方に素晴らしい教育や日本での働く場を提供できるような場所を作っていきたいと考えています。ウェディングにおいても、たくさんのエリアで、「結婚式をするならIKK」と選ばれる式場を作り、10年以内にはインドネシアで上場を果たし、次は新たな世界でまたチャレンジしていきたいと考えています。
私自身が個人として挑戦してみたいことは、このインドネシアにある自分たちの会場で結婚式を行う場所を作ることです。そしてインドネシア証券取引所で上場すること。またインドネシアで夢を持った若者に素晴らしい教育を提供し、日本で活躍できる学校を設立し、より多くのインドネシアの方々が日本に行って活躍することです。これは、受け入れた日本企業や日本人たちが、インドネシア人と出会ってよかったと思ってもらえるようなつながりを作っていきたいと考えているからです。そして今いるメンバーたちの成長とステップアップを叶え、インドネシア人の社長を作ることも私のミッションとして考えています。また日本からインドネシアに戻ってきたインドネシア人の働く場所を紹介できるような企業も今後作っていきたいです。挑戦したいことが山ほどありますが、言って終わりにするつもりはありません。「行動こそ真実」ですので、まずは1日1日のインドネシアメンバーと日本メンバーとの時間を大切に努力精進していきます。
