地域に根差した「いぶし銀企業」との出会い
学生時代、私は商学部に所属しながら、地域活性化に関心を持って学んでいました。特に印象に残っているのは、山梨県の小さな村でのゼミ活動です。そこでは、高齢化が進む地域の課題に向き合い、住民の方々の日用品購入における不便さを解消するためのビジネスモデルを構築しました。ECサイトを活用して住民の方々と商品を仲介する仕組みづくりに取り組んだ経験は、後の就職活動にも大きな影響を与えることになります。
また、学生時代には立川市内の雑貨店でアルバイトをしていました。接客の現場で、お客様との直接的なやり取りを通じて、商売の本質を学ぶ機会に恵まれました。特に、丁寧な接客を心がけた結果、お客様から「ありがとう」という言葉をいただけた時の喜びは今でも忘れられません。この経験から、社会人になっても接客業に携わりたいという思いが強くなっていきました。
就職活動では、お客様目線での商売を大切にしている企業を探していました。各地の企業説明会に足を運び、企業の取り組みについて詳しく話を聞くとともに、実店舗がある企業については実際に店舗まで足を運んで、お客様への接し方を自分の目で確かめていきました。
そんな中で出会ったのが、現在の会社です。企業説明会で採用担当者が話してくれた「いぶし銀な会社」という言葉が強く印象に残りました。業界最大手ではないものの、着実に成長を続け、地域の方々から愛される企業というイメージに、私は大きな魅力を感じました。
入社を決めた最大の理由は、お客様一人ひとりを大切にする企業風土でした。また、若いうちから昇進のチャンスがあるという点も、自分のキャリアを考える上で魅力的でした。実際に入社してからわかったことですが、会社の規模こそトップ企業には及ばないものの、経常利益率では引けを取らない実績を残している点にも、「いぶし銀」という言葉がしっくりくると感じています。
経験を積み重ね、視野が広がった入社後の道のり
入社してすぐの研修では、小売業の基本となるお客様対応の仕方から、上司やお取引先様に対するビジネスマナーまで、丁寧に学ばせていただきました。また、どの部門に配属されても必要となるレジ業務や事務作業のスキルも、基礎から身につけることができました。
約4ヶ月の研修期間を経て、私はグロサリー部門に配属となりました。グロサリー部門は非生鮮食品を扱う部署で、商品の発注や陳列はもちろん、エンドや平台と呼ばれる特設売り場の計画と構築、パートナーさんの労働時間の管理まで、実に幅広い業務を経験させていただきました。
入社当初、特に驚いたのは季節催事の展開時期の早さです。クリスマスやお正月などの最盛期が始まる何ヶ月も前から、小規模ながら売場展開を始めることで、お客様への商品アピールと季節感の演出を行っています。他社の売場も研究させていただきましたが、展開場所や方法、関連商品の併売など、それぞれ工夫を凝らしていて大変勉強になりました。
そんな中で印象深かったのは、販促企画での成功体験です。当社の設立60周年を記念した109円のカップみそ汁の販売では、お客様の導線に沿った場所に大きく展開し、ボーナスポイントが付与される旨を記載した販促ボードを設置しました。その結果、前週比・昨年比で大幅な売上増を達成することができました。
このような経験を重ねる中、2024年末に副店長を任されることになりました。現在は、グロサリー部門のチーフとしての業務に加えて、店舗全体の管理業務も担当させていただいています。
数字とコミュニケーションで店舗を支える
現在は副店長として店舗全体にかかわる店長のサポート業務と、グロサリー部のチーフとしての業務を兼任しています。私たちの店舗は社員とパートナーさんを合わせて60人強が働く中規模店舗で、私の所属するグロサリー部門は社員2名、パートナーさん14名という構成です。
副店長の業務では、毎週・毎月の報告書作成や電気代削減の管理、販促物による売場演出、サービスカウンターでのお客様対応などを担当しています。一方、グロサリー部のチーフとしては、売上・荒利・在庫といった数値の進捗管理や分析、それに基づく売場計画の立案と実行、そしてパートナーさんへの業務指示を行っています。
特に力を入れているのが、データに基づいた売場作りです。売上を客数、一点単価、買上点数に分解し、どのカテゴリーのどの数字が昨年と比べて伸び悩んでいるのかを詳しく分析します。その結果を基に、改善につながる売場作りを心がけています。
最近の成功体験として、エンド展開の効率化があります。現在所属している店舗はエンドの台数が多く、一つ一つを完璧に作り込もうとすると労働時間の削減が難しい状況でした。そこで、3~4台のエンドに関連性を持たせ、数アイテムに絞って常時展開する方式に変更しました。この取り組みにより、エンド作成から発注、補充業務にかかる時間を大幅に削減でき、さらには荒利益額も前年比110%まで改善することができました。
もちろん失敗も経験しています。グループ会社の新店や改装店オープンに伴う協賛チラシの際、予想を上回る販売状況でチラシ掲載商品を早期に品切れさせてしまったことがありました。この経験から、同規模店舗のチラシ実績を参考に、より確実な発注計画を立てるよう改善しました。
パートナーさんとの関係づくりも大切にしています。業務が特定の方に集中しないよう配慮し、常に対等な立場でコミュニケーションを取るよう心がけています。また、日々のあいさつや声かけを欠かさず、信頼関係の構築に努めています。学生時代と比べ、データに基づく客観的な判断力や、業務の優先順位付け、適切な仕事の割り振りができるようになったと実感しています。
挑戦と成長の先に描く、地域に愛される店舗づくりの夢
現在は副店長として、さらなるステップアップを目指して日々奮闘しています。短期的な目標としては、まずは店舗運営に必要な知識とスキルの習得に力を入れていきたいと考えています。具体的には、店舗内設備の取り扱い方法や、予期せぬ事態が発生した際の適切な対応方法、そして報告体制の把握など、事務的な知識の習得を進めています。
また、各部門のチーフの方々から生鮮食品について学びながら、担当バイヤーやSVからはグロサリー部門の専門知識や考え方を吸収していきたいと思っています。こうした学びを通じて、より良い店舗運営につなげていきたいですね。
中長期的な目標としては、店長として多くの地域住民に愛されるお店を作り上げていくことを目指しています。私が思い描く理想の店舗とは、お客様が満足して帰っていただけるような品揃えと接客を実現し、同時にそこで働く従業員一人ひとりが楽しさややりがいを持って働ける場所です。
私たちの会社の大きな魅力は、挑戦を後押ししてくれる社風にあると感じています。私自身、新入社員の頃から様々なことにチャレンジさせていただきました。たとえば、バイヤーに直接連絡を取って普段は取り扱っていない商品の発注をしたり、平台計画を自分で考えて実行したり。たとえ失敗したとしても、それを責められることはありませんでした。
これから私たちの仲間になってくれる方には、基本的なコミュニケーション能力と真摯な仕事への取り組み姿勢を持っている方を歓迎したいと思います。与えられた仕事に責任感を持って取り組み、問題が発生した際には適切な報告・引継ぎができる、そんな方と一緒に働けることを楽しみにしています。
小売業は決して一人では成り立たない仕事です。パートナーさんや社員との協調性を持ち、必要に応じて適切なコミュニケーションが取れることが重要です。私も日々、一人ひとりの名前を呼んで挨拶をし、感謝の気持ちを伝えることを大切にしています。このような関係性を築きながら、共に成長できる職場づくりを目指していきたいと考えています。

