CADとの出会いから、多様な設計に挑む道へ
大学では工学部電子情報工学科に所属していました。もともと電気や機械といった「ものづくり」に関わる分野に興味があったんです。手を動かして何かを形にしていくプロセスに、子どもの頃から魅力を感じていました。そんな関心が、自然と電子情報工学という分野へと導いてくれたように思います。
学業以外では、アルバイトに力を入れていました。飲食店でホールスタッフとして働いていたのですが、次第にホールリーダーという役割を任されるようになったんです。お店全体の動きを把握しながら、メンバーをサポートする立場になったことで、それまでとは違ったやりがいを感じるようになりました。忙しい時間帯に私がフォローに回ることで、全体の流れがスムーズになる場面が何度もありました。周囲から「助かる」と声をかけてもらえることも増えて、その役割に責任を感じると同時に、大きな充実感を得ていたことを覚えています。
就職活動を始めたとき、自分が何をしたいのか明確な答えを持っていたわけではありませんでした。ただ、何か資格を取ろうと考えていた時に、たまたま大学でCAD利用技術者試験の講座が開講されていたんです。受講してみると、これが自分に合っていると感じました。図面を描き、形にしていく作業は、学んできた知識を実際に活用できる実感があって、やっていて楽しかったんです。そこから、CADを使った設計という軸で、業界を問わず企業を探すようになりました。
前職に入社を決めたのは、さまざまな企業のFA設備の設計に携われる点に魅力を感じたからです。幅広い業界の案件に関わることで、技術の幅を広げながら成長できる環境だと思いました。面接では、私が話した内容を踏まえて「あなたならうちの仕事を楽しめると思う」と言っていただいたことが非常に印象に残っています。その言葉に背中を押されて、この会社で頑張ろうと決意しました。
設計の現場で磨いた技術力、そして新たな挑戦への決意
前職では、主に搬送設備の設計を担当していました。コンテナボックスや基板搬送、ボデーの組付け工程など、製造ラインの要となる設備に携わり、日々設計図面と向き合いながら技術力を磨いてきました。図面上で考えてきたものが実際に形になり、生産ラインに貢献できたと実感できる瞬間は、とても嬉しかったことを覚えています。設計者として、自分の仕事が目に見える形で結実することに、大きなやりがいを感じていました。
しかし、設計の仕事は決して順風満帆ではありませんでした。複数案件を同時に進める際のスケジュール調整には常に苦労していました。案件ごとに業界や仕様が異なるため、設計の進め方や必要な検討項目もバラバラです。限られた時間の中で、いかに効率よく質の高い設計を実現するか、常に頭を悩ませていました。
特に印象に残っているのは、搬送ラインで動作不良が発生し、現地でのトラブル対応に奔走したときのことです。設計不備もあり、図面内の修正箇所を洗い出しながら、現物を測定し、修正内容を現場の方に伝えて加工していただきました。現場の方々と協力しながら、何とか納期に間に合わせることができたときは、本当にほっとしました。この経験を通じて、机上の設計と現場での実挙動には必ずギャップが生じるということを強く学びました。図面上は問題なくても、現場ならではの要因が大きく影響します。問題解決力と現場対応力が大きく成長したと感じています。
こうした経験を積む中で、搬送設備の設計に携わることで技術力は確実に身についたものの、より幅広い分野の設備設計に挑戦したいという思いが強くなっていきました。専門性を深めることも大切ですが、設計者として視野を広げ、さらなる成長を遂げたい。そんな思いが、転職を考えるきっかけとなりました。
治具構想設計で活きる経験と現場視点の重要性
現在は治具・ゲージの構想設計を担当しています。仕様整理から構造案の検討、基本設計を中心に行っており、案件の初期段階で基本設計をまとめていくのが私の役割です。生産効率や品質向上につながる最適な治具・ゲージを構想するという部署のミッションに沿って、日々設計業務に取り組んでいます。
この仕事で特に印象に残っているのは、自分の設計構想が客先に認められ、受注につながったときのことです。課題を確実に改善できる構造として提案した点を、お客様から評価していただきました。この経験を通して、技術だけでなく、伝え方や説明の工夫の重要性も実感しました。どれだけ優れた構造を考案しても、それをお客様に理解していただき、価値を感じてもらえなければ意味がありません。技術力と提案力の両輪が必要だと学びました。
一方で、失敗から学んだこともあります。現物ができたときの機能チェック時に作業性に問題があり、改修になったことがありました。現地で実際に作業し、構造を一から調整することで対応しましたが、この経験から現場視点を必ず取り入れることの重要性を学びました。図面上では問題なく見えても、実際の作業では使いにくいということがあるのです。
前職では搬送設備に携わっており、そこで培った構造検討力と現場の動きを踏まえて判断する力が、現在の治具構想でも大きく活きていると感じています。搬送設備で培った構造検討力と現場の動きを踏まえて判断する力は、治具構想においても重要な要素です。自分が構想した治具が現場で実際に役立っている様子を見ると、大きなやりがいを感じます。設計者として、現場で働く人たちの作業を支えられていることが、何よりのモチベーションになっています。
課題に向き合い続ける設計者として、広がる未来への挑戦
短期的には、構想段階での課題の見極めと判断力を高めることを目標にしています。限られた時間の中で最適な設計案を導き出せる力を身につけたい。そのために現在、構想内容を共有する際には、イメージ図や比較資料を作成し、相手に伝わる説明を意識するようにしています。技術者として、自分の考えを正確に伝える力も重要なスキルだと考えているからです。
中長期的には、治具・ゲージに限らず、生産設備や自動化ラインなど、より広い領域の設計に挑戦し、技術の幅を広げたいと考えています。最終的に目指しているのは、構想段階から全体を最適化できる上流工程に強い設計者です。技術力だけでなく、現場や関係者から信頼される技術者になることが理想の姿だと思っています。
幸い、今の会社は困った時にすぐ相談でき、成長スピードを高められる環境が整っています。教育体制やフォローアップ制度が充実しており、新しい領域やスキルにも挑戦しやすく、キャリアの幅を広げられると感じています。この環境を最大限に活かしながら、着実に目標に近づいていきたいと考えています。
入社を検討されている方へ伝えたいのは、設計の仕事は難しさもありますが、自分のアイデアが形になり現場で実際に役に立つ瞬間は、とても大きなやりがいがあるということです。現状維持ではなく、課題を見つけて改善したり、新しい技術に積極的に挑戦したりできる方であれば、きっと活躍できる環境です。課題に主体的に向き合い、他部署と連携しながら最適解を追求できる方と、ぜひ一緒に働きたいと思っています。

