現場起点のシステム開発という挑戦
私が所属している小名浜・平製造部 製造5グループは、約80名と大きな組織です。その中で私は、1名体制でシステム開発を担当しています。
製造の現場では、日々膨大な情報が生まれています。設備の稼働状況、生産実績、作業時間、トラブルの履歴など、その一つひとつが品質や生産性に直結する重要な要素です。私は現在、それらの情報を正確に捉え、現場がより効率的に動けるようにするための“仕組みづくり”を担っています。
担当しているのは、設備から生産実績のデータを自動で読み込み、見える化や自動化につなげるシステムの開発です。このシステムにより、これまでオペレーターが手書きやExcelで入力していた作業工数を減らしています。現場の方々が日々の業務に集中できる環境を整えることが、私の役割だと考えています。
私は商業高校出身ですが、学生時代に学んだ会計の基礎やExcel操作の経験は、データを扱う現在の業務において自然と活かされています。また、学生時代に身につけた「数字を読み解く力」や「パソコン操作への抵抗のなさ」は、システム開発に取り組む上で大きな土台となりました。
今の仕事で大切にしているのは、現場の声を丁寧に聞き取り、実際の作業を見て理解することです。現場の担当者ごとに抱えている課題は異なり、求められる改善内容もさまざまです。机上の判断だけではなく、現場の空気感や担当者の思いを汲み取ることで、より使いやすいシステムを形にできると考えています。
システムを導入した後、「作業が楽になった」「使いやすくなった」といった声をもらい、改善が目に見えてわかったときは、「やってよかった」と実感できる瞬間です。多くの方からそのように声をかけられるため、とても嬉しく感じます。
迷いの先で見つけた、自分の居場所
高校生の頃の私は、将来について明確な目標があったわけではなく、ただ漠然と「東京でカフェの店員として働いてみたい」と思っていました。都会での生活に憧れがあったのだと思います。
ただ、収入面の不安や地元を離れることへの心配から、家族や周囲の反対もあり、進路をあらためて考え直すことになりました。そんな時、進路指導の先生からアルプスアルパインを勧められたことが、今の道につながる最初のきっかけでした。
実際に工場見学に参加し、働く人や職場の雰囲気を見て「ここで働く自分」を自然に想像でき、入社を決めました。
入社後の最初の4年間、私は検査業務に従事しました。製品の品質を守るための重要な工程であり、正確さと責任感が求められる仕事です。日々の検査を通じて、製造現場の流れや設備の特徴、作業者が抱える負担など、課題を肌で感じることができました。
その後、若手をラインリーダーとして育成する動きがあり、私もラインリーダーを任され、設備点検やトラブル対応を担当するようになりました。約20名のチームをまとめる立場となったことで、現場全体を見渡す責任の重さや、多くの人から見られているという意識が強まり、より責任感を持って行動する必要性を感じました。
「現場を良くしたい」という想いが導いた、システム開発の道
現場での経験を経て、今のシステム開発の仕事に付くことになったのですが、そのきっかけは、もともと所属していた部署に、1人でアプリ開発をしている方がいたこと。
その方に、製造技術部門の方から教わりながらゼロからアプリを作っていると聞きました。私自身もアプリを作ってほしいと依頼するやり取りをしていたのですが、話を聞くうちに「自分も作ってみたい」「誰かの業務効率化に役立つものを作りたい」という気持ちが芽生えました。
また当時、担当者が1人しかいなかったため、さまざまな部署から依頼が集中し、すぐに着手できない状況が続いているのも目にしていました。そうした現状を見て、「自分も力になりたい」という思いが生まれたことも、アプリ開発に取り組んだ背景の一つです。
そこから、新しいプログラミング言語や社内システムの仕組みを独学で学び、開発に取り組みました。参考書を読み込み、試行錯誤を重ね、実務で対応できるレベルに到達したことで、アプリ開発の依頼に応えられるようになりました。
その後、より多くの部署を支援できる体制をつくるため、私はアプリ開発専任として現在所属しているグループへと異動。アプリ開発支援に携わることになりました。
異動後は、アプリの基盤となる部分について多くの人の意見を取り入れながら改善点を話し合っていますが、実際の開発作業は1人でコツコツ進めることが多く、自分に向いている仕事だと感じています。
入社して感じる成長。自分らしい時間が支える前向きな働き方
アルプスアルパインに入社してから私は、「自分の目で見て確かめること」や「その場で感じたことを大切にする姿勢」を持つようになりました。これは現在のシステム開発の仕事にも強く影響しています。現場の声を直接聞き、実際の作業を見て理解することを重視しているのは、机上の情報だけでは見えてこない課題や工夫が必ず存在するからです。
そのように仕事と向き合う一方で、私生活では自分らしい時間を大切にしています。最近は、アイドルやキャラクターなどかわいいものが好きなので、いわゆる“推し活”をしています。県外のイベントへ一人で出かけることも多く、そうした時間が息抜きになっています。
趣味の時間を持つことで、仕事とのメリハリが生まれ、集中して業務に向き合うことができています。今後も現場の声を丁寧に受け止めながら、より使いやすいシステムを提供できるよう取り組んでいきたいと考えています。最先端の技術を取り入れながら開発を進める先輩方の姿を目標に、「現場とシステムをつなぐ存在」として成長を続けていくことが今の目標です。
※ 記載内容は2025年11月時点のものです
