DEAN & DELUCAで見つけた夢──やる気の原動力は「好き」という気持ち
DEAN & DELUCA(以下、DD) でベーカリー製造セカンドシェフを務める名取は現在、チームをまとめる存在として活躍する一方で、所属店舗のオリジナル商品の開発を手掛けています。
「毎月、私が所属するエリアでは全カテゴリーで共通したテーマに沿った商品を考えて販売しています。その中で私たちベーカリー担当は、販売している商品を使ったパンを作ったり、地域食材に特化したパンを開発したりしています。パンの開発は毎月行っており、その都度エリアマネージャーにプレゼンしていますが、良いものを作るには試行錯誤の繰り返しが必要で中々1回ではうまくはいきません。
原価のことを考えたり、思ったような味にならなかったりと難しい仕事ですが、そういったさまざまな状況を乗り越えて満足のいく商品ができあがった時にはとてもやりがいを感じます。
食材の視察のために、農家さんや販売商品の作り手さんのところまで伺うこともあります。実際に作り手さんとお会いして商品へのこだわりや熱い想いを聞くことで、自分にもその熱が伝わってくるので、『良いものを作ろう!この想いを私はパンにして届けるんだ!』ってやる気が満ちてきますね」
ベーカリーの商品開発に携わることは、名取にとってずっとやってみたい夢の一つだったと語ります。
「入社したばかりのころに見た、当時お世話になったシェフの楽しそうに開発する姿に憧れ『いいな、私も早くベーカリーの商品開発をしてみたいな』って。商品開発は入社1年目の時から私の夢でした」
現在の店舗に異動になったことを機に、夢に見た商品開発を任されるようになった名取。初めて商品化されたのは「ベリーな苺の食パン」でした。
「白とピンクの2色生地にイチゴのコンフィチュールを巻き込んだ食パンの開発が初仕事になりました。販売された時は嬉しくて何度も何度も売り場を見に行っては商品が売れているかチェックしましたし、購入するか迷っているお客さまがいたら自ら声をかけてお勧めしていました」
入社当初からの夢が叶いさまざまな商品を生み出した名取が、一番ヒットさせた商品──それが後にシリーズ化されることとなった「バターサンド」でした。
「開発を始めて2年目の時、開発したバターサンドがお客さまから好評で次の月も味を変えてやろうという話になったんです!毎月違うフレーバーで楽しめるように、生地を変えたり季節の食材を合わせたり1カ月限定だったはずの商品がシリーズ化となりもう1年以上継続して販売しています。
自分が作ったものに対してお客さまが喜んでくれているんだなと感じた瞬間でしたね」
セカンドシェフとして活躍する名取の仕事への原動力は「作ることがを好きな気持ち」だと言います。その原動力の始まりは幼少期にありました。
「感性の共鳴」に惹かれて入社を決意。ウェルカムと自身が大切にしている価値観の共通
小学校から高校卒業までずっと音楽に力を入れていました。
「高校ではとくに部活が厳しくて、朝早く登校し授業が始まるまで自主練をしたり人一倍努力しなきゃと3年間頑張っていました。
くじけそうなことももちろんありましたけど、負けず嫌いな性格と練習によって鍛えられた忍耐強さで乗り越えていました。今、仕事で毎朝5時に早起きできるのも当時の習慣があってこそだと思います(笑)」
学校生活は音楽一色でしたが、家では幼いころから料理に夢中だったと言います。
「母が調理師免許を持っていて小学生のころからいつも一緒に料理をしていました。さまざまなジャンルの料理に挑戦する中で、お菓子・パンを作ることが多かったですね。
母の影響で『作る』ということに興味を持ち、作ること自体が好きなのはもちろんですが自分が作ったものを食べて喜んでくれる人がいる経験から『人を幸せにすることをやりがいとする仕事』がしたいと思い、料理の道に進みたいと自然と考えていました」
飲食の道に進むことを決めた名取でしたが、パティシエになるのか、パン職人になるのか、レストランで働くのか幅広い飲食の世界に携わるには選択肢がたくさんありました。
そこで在学中に幅広く学んでから決めたいと思い、調理全般が学べる専門学校に進学することを決めたと言います。
「2年間、実習だけではなく座学で理論を学んだり、店舗実習で実際にお店を運営したり充実した学生生活でした。休日は友達と勉強のためにカフェやパン屋などたくさんお店を周りました。商品はもちろんですが、お店の内装からメニュー表などの細かい部分まで店舗を観察して楽しかったです。
2年生のクラス分けで選択が迫られる調理の道か製菓の道かで、私は製菓の道を選びました。かつての母との思い出を胸に、授業を受けてきた中で自分の中で『好き』の気持ちが大きく、『将来職業にするならこっちが良いな』と思えた方に決めたんです」
授業でのパンの実習を通じて、捏ね上げた時の温度や成型加減、発酵具合や焼き加減の差、毎日焼き上がりの表情が変わるパン作りの魅力に気づきます。飲食の道の選択肢の中で「パン職人」になろうと決意したのは就職活動するタイミングでした。
「専門学校に掲示されていた『DEAN & DELUCA ベーカリー製造』の求人票を見つけました。DDで販売している見たことのない大きさのキッシュがすごく好きで、よく横浜SOGO店に通っていたのでブランド自体は知っていたんです。
すごくキラキラしたこのお店で働くことができたら自分の好きな分野に携われて自分も『キラキラ働けるヒト』になれるんじゃないかなって憧れから興味を持ちました」
「好き」を軸にウェルカムに興味を持った名取は、「キラキラ働けるヒト」をめざして株式会社ウェルカムについて調べ始めました。Webサイトでウェルカムのミッションとして掲げている「感性の共鳴」という言葉に出会い会社により一層惹かれていきました。
「最初知った時は、『感性の共鳴』ってなんだろう……と思いました。よくよく考えてみると、私ももともと似たような想いを持っていたんです。私が大切にしていることで『自分が作ったモノを誰かが食べて“おいしい”と思ってくれる。それが自分にとっても“幸せ”に感じる瞬間を大切にしたい』という考えと近いなと。
そのうちに私が感じるこの気持ちも『感性の共鳴』なんじゃないかなと思いました。この会社だったら同じ考えを持って働ける、頑張っていけそうだと自分なりにこの言葉への答えを見つけて採用試験を受けることを決めました!」
周囲に支えられ、さまざまな経験を経てセカンドシェフに昇格。憧れのシェフの教えを胸にまい進する
採用試験に合格し、内定者となった名取。DDのホリデーシーズンに自身も通っていた横浜店で、インターン生として実際の業務を体験しました。
「インターン中は、お惣菜商品の量り売りを担当しました。予想以上の忙しさでしたが、お客さまからこれだけ需要があって求められる存在であることがすごいと思いました。いつも行っていたお店で働けたことも嬉しいですし、新しい発見と仕事の楽しい忙しさを味わうことができた時間でした」
2016年4月、名取の社会人としての生活が始まり、DD有楽町店での勤務がスタートしました。
「最初にスタートしたポジションは生地の成型でした。最初は戸惑うこともありましたが、生地の仕込み、釜焼き担当に分かれて作業を行いどんどん各ポジションを習得していきました」
他店舗で同じようにベーカリー製造で奮闘する同期の存在もまた名取の支えになります。
「定期的に連絡を取り合ってお互いの進捗を報告していました。『私、次からここのポジションを任せてもらえることになったんだ』っていう話を聞くとますますやる気が高まりました」
着実に力をつけていった名取が「商品開発に携わりたい」という夢を持つきっかけとなった、憧れのシェフとの出会いはこの有楽町店でした。
「本当にパンに対して愛情が溢れた方でした。おいしいパンを作るにはこの気持ちとこれくらいの努力が必要なんだとシェフの姿を見て思いました。
シェフはパンができあがった時に、見た目が良い・悪いで判断するのではなく『可愛い』『可愛くない』で判断をしていました。何気なく使っていたのかもしれませんが、私にはそれがパンをわが子のように愛しているすてきな判断基準だなと思いました。
今では私も同じ考えを受け継いで愛情を込め、誰よりもパンを『綺麗』に焼いて誰よりもすてきな売り場を作り上げようと意気込んで仕事をしています。
パンが並んで売り場が思い描いた通りに作り上げられた瞬間がとても好きで、その日の売り上げが良かったり、直接お客さまから『おいしかった』と感想をもらえるととても喜びを感じます」
2021年、現在の店舗に配属となり後にセカンドシェフに昇格しました。
「昇格を伝えられた時、嬉しい反面責任感がグッと上がり心配な気持ちも正直ありました。でも自分がやりたい・挑戦してみたいことを実現するためにやってみようと思いました。
これまでチームのために自分の役割の仕事で失敗しないように気をつけるのが日常でしたが、セカンドシェフになると自分以外のチーム全体、ベーカリーの売上のことなどを考えて行動する必要があります。
困った時はマネージャーに相談して、道を示してもらいながら自分なりに答えを出して乗り越えてきました。
『売上はただの数字じゃなくて、それだけお客さまが喜んでくれた証拠だよ』ってマネージャーから言われた時は『自分の作ったもので、誰かを幸せにしたい』という私がやりたかった仕事が本当にできていることに気がつきました」
パン職人として、セカンドシェフとして、チームメンバーの一番の理解者になりたい
新卒として入社し、活躍し続ける名取にとってのウェルカムをこう語ります。
「私たちの会社『ウェルカム』は挑戦したいことが変わったとしてもチャレンジや違う道に進むこともできる会社です。
当社の考え方・理念に共感し、自分に通ずるものがあれば、ウェルカムが展開するどんなところでも活躍できると思います。誰しもが初めから『やりたいこと』が決まっているとは限りません。やりたいことがわからず、悩みを抱えたまま社会人になる人も大勢います。自分自身がわからなくても、ウェルカムにはきっと居場所がある、そんな会社だと思います」
最後にチームとしてセカンドシェフとして、自身の在りたい姿があると名取は言います。
「昇格してからはとくに濃い時間でチームを裏から支えるような存在になりたいと思っていました。私のいる店舗ではアルバイトメンバーも多く活躍していて、それぞれ経験年数や得意なことも違うので、私がこうで在りたいというチームを作るというよりは、メンバーたちがどうすれば働きやすいのかを最優先で考えています。
日々の業務は生地の発酵に常に追われ、数十秒で焦げてしまうパンたちから目の離せない作業なので、メンバー同士のコミュニケーションが薄くなりがち。そこで、メンバーが安心して働けるよう、できるだけ時間を見つけて話しかけるようにしています。実際に話してみると不安に思っている事や困っている事がいろいろ出てくるんです。
私自身も入社したてのころ、『忙しいかな、今話しかけても大丈夫かな』って先輩の様子を伺っていた記憶があるので、みんなにとって話しかけて安心感のある存在でありたいです。一緒にチームとして仕事をする仲間を大切にし、仲間を大切にするために自分自身も大切にしていきたいと考えています」
入社してから商品開発に携わるという夢を見事叶えた名取。彼女の暖かい人柄が感じられるインタビューとなりました。
「誰かを幸せにすることに自分の幸せを感じる」。そんな名取の優しい想いが込められたパンが今日もDEAN & DELUCAの店頭に並びます。
※ 記載内容は2024年2月時点のものです

