AI時代はエンジニアにとって脅威ではなくチャンス
――AI時代はエンジニアにとってチャンスとはどういう意味でしょうか?
巷では「エンジニアの仕事が奪われる脅威」と言われることも多いですが、私はむしろチャンスだと思っています。これまでは、例えばJavaエンジニアがPythonエンジニアへ転身しようとすると、多くの学習時間や実務経験が必要でした。しかし、生成AIの登場によって、コードの理解や実装のサポートを受けられるようになり、新しい技術へ挑戦するスピードそのものが上がっていると感じています。
もちろん、ただAIを使えば良いという話ではありません。学び続ける姿勢は今まで以上に求められます。それでも、挑戦する人にとっては、今まで以上にキャリアの選択肢を広げやすい時代になったのではないでしょうか。
――なるほど。生成AIによって成長できる機会も増えているんですね。
また、生成AIによって、これまでなら参画が難しかったプロジェクトに挑戦できる可能性も広がっていると感じています。
もちろん、開発の基礎や実務経験があることは前提ですが、AIを活用することで新しい技術領域のキャッチアップがしやすくなり、これまでより早い段階からAI開発のような、より高度な領域へ挑戦できる機会が増えていくと思います。
実際にクライアントから求められているのも、「特定言語の経験年数」だけではなく、システム開発の基礎理解や課題解決力を持ち、新しい技術を学び続けられる人材です。
――AI時代に取り残されないためには、どのようなことが重要になるのでしょうか。
AI時代は技術や市場の変化が非常に速いですよね。
だからこそ、新しい領域へ挑戦できる環境に身を置けるかどうかが、これまで以上に重要になると思っています。
私自身、営業としてさまざまなクライアントとお話をしていますが、AI活用への取り組み状況には大きな差があります。
その点で、派遣・SESという働き方には大きな可能性があると感じています。
さまざまな業界や企業のプロジェクトに関わる機会があるため、市場の変化に合わせてキャリアの選択肢を広げやすいからです。
派遣・SESだからこそ、新しい技術領域へ挑戦しやすい
――派遣・SESは、市場の変化に合わせてキャリアの選択肢を広げられるというのはどういう意味でしょうか?
私は、派遣・SESの大きな強みは「さまざまな業界や企業のプロジェクトに関われること」だと考えています。
例えば、自社開発やSIerでは、自社の事業方針や技術戦略に沿って経験を積んでいくことが一般的です。一方で、派遣・SESは幅広い企業やプロジェクトと関わる機会があるため、市場の変化に合わせて新しい技術領域へ挑戦しやすい環境があります。
そうした変化を取り込みながらキャリアを広げていけることは、派遣・SESならではの魅力だと思っています。
――なるほど。実際にトレンド技術の案件は増えているのでしょうか?
はい。実際に私たちがお取引しているクライアントの中にも、生成AIやローコード開発など、新しい技術を積極的に活用している企業が増えています。
SESというと「決められた業務だけを担当する働き方」というイメージを持たれることもありますが、私はむしろ、市場の変化に合わせて幅広い経験を積める働き方でもあると思っています。
もちろん、新しい技術領域へ挑戦するためには学び続ける姿勢が必要です。しかし、チャレンジする意欲がある方にとっては、これまで以上にキャリアの可能性を広げられる環境なのではないでしょうか。
――新たなキャリアの可能性はどのようなものがあるのでしょうか?
私は、今後は単純に開発ができるだけではなく、顧客課題を理解しながら技術を活用できる人材の価値が高まると考えています。
生成AIによってコーディングの生産性は大きく向上していますが、その一方で「顧客が何に困っているのか」「AIをどこに適用すべきか」を考えられる人材の重要性は高まっています。
その代表例が、最近注目されているFDE(Forward Deployed Engineer)のような役割です。
FDEは顧客と対話をしながら課題を整理し、技術的な実現方法まで考えるポジションです。
実際に私たちが取引するクライアントからも、開発力だけでなく、顧客とのコミュニケーションや提案ができる人材へのニーズを感じる機会が増えています。
こうした人材は市場価値が高く、評価される傾向があります。
だからこそ私は、派遣・SESエンジニアにも単に開発経験を積むだけではなく、顧客と向き合いながら課題解決ができる人材へ成長してほしいと思っています。
「派遣・SESだから年収が上がらない」を変えたい
――そうしたキャリア形成を支援したいと思うようになったきっかけはあったのでしょうか?
はい。私が強く印象に残っているエンジニアがいます。
もともと運用監視やテスト業務からキャリアをスタートされた方でしたが、新しいことに積極的に挑戦する方で、Web開発やローコード開発にも自ら手を挙げながら経験の幅を広げていきました。
その結果、クライアントからの信頼もどんどん高まり、最終的には当社メンバー7名のリーダーとしても活躍されました。
ただ、その方は最終的に退職することになります。理由は、「さらにコンサルティング領域にも挑戦したい」というものでした。
――キャリアの中でコンサルティングへの挑戦をめざされたんですね。
もちろん、その話を聞いた時はうれしい気持ちもありました。運用監視やテスト業務からスタートし、自ら手を挙げながら新しい領域へ挑戦し続けてきた結果、そこまで成長されたわけですから。
一方で、正直に言うと悔しさも大きかったんです。私は営業として長く関わっていましたし、一緒にキャリアを考えながら歩んできたエンジニアだったからです。
「成長してくれてうれしい」気持ちはもちろんありました。
ただ同時に、「なぜ当社でその次の挑戦を用意できなかったんだろう」とも考えました。
――そんな出来事があったんですね。
はい、その経験があったからこそAI事業開発部の立ち上げにつながりました。
単にAI案件を増やしたかったわけではありません。エンジニアが次の挑戦先を見つけられる環境をつくりたかったんです。
エンジニアのキャリアは、一つの案件で終わるものではありません。一つ成長したら、その先にまた新しい挑戦がある。
だからこそ会社としても、常に次のステージを用意し続けなければならないと思うようになりました。
――会社としてエンジニアのために用意すべき次のステージとは何だと思いますか?
私は、「派遣・SESだから年収が上がらない。」「 派遣・SESだから上流に行けない。」私はそうした固定観念を変えたいと思っています。
エンジニアのキャリアアップの指標は人によってさまざまですが、その中でもわかりやすい成果の一つが「年収」だと思っています。新しい技術へ挑戦し、市場価値を高めた結果として年収も上がる。そうしたキャリアを当社の中でも実現できるようにしたいんです。
実際にクライアントとお話ししていると、AI活用プロジェクトの顧客折衝や上流工程まで担える人材については、派遣・SESの案件でも月単価100万円を超える今までには無いケースも珍しくなくなってきました。
――派遣・SESでも月100万の単価が増えてるんですね。
はい。
AI時代の今は、技術力だけでなく、顧客課題の整理や提案まで担える人材に高い評価が集まっています。だからこそ当社としては、エンジニアが挑戦を続けた先に、その価値に見合った案件や役割に出会える環境をつくりたいと思っています。
成長そのものは本人の努力によるものですが、その挑戦を後押しし、次のステージを用意することが会社の役割だと考えています。
挑戦したいと手を挙げた人を後押しできる会社でありたい
――その実現に向けて、どのような取り組みを進めているのでしょうか?
はい。その一つが、最近立ち上げたAI事業開発部です。
AI事業開発部は、単にAI案件を増やすことが目的ではありません。
これまでお話ししてきたように、AI時代はエンジニアが不要になる時代ではなく、求められる役割が変化していく時代だと考えています。だからこそ、私たちも案件をご紹介するだけではなく、その先のキャリアまで見据えた環境を用意したいんです。
エンジニアが次のステップへ進むための選択肢を増やし、新しい技術領域へ挑戦できる機会をつくる。それがAI事業開発部の役割だと思っています。
――具体的には、どのようなキャリアを描けるのでしょうか?
Web開発の経験からスタートし、ローコード開発で上流工程や顧客課題の整理、アジャイル開発を学び、さらにAI開発へ挑戦する。そんな段階的なキャリアを描ける環境づくりを進めています。
ただ、私はキャリア形成においてもっと大切なことがあると思っています。
それは、「挑戦したい」と手を挙げた時に、その一歩を後押ししてくれる環境があることです。
例えば、AIに興味を持っているエンジニアには、有償版のClaude Codeを会社として利用できるようにしたり、実際に触れられる環境を整えたりしています。
もちろん、すべての挑戦がすぐ結果につながるわけではありません。それでも、新しい技術に挑戦しようとする人の背中を押すことは、これからの時代に必要な投資だと思っています。
――最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします。
正直なところ、AIもいつかは古くなる時が来ると思っています。私にも5年後、10年後の正解はわかりません。
ただ一つ言えるのは、新しい技術や環境の変化を受け入れながら挑戦し続ける人が、これからも求められ続けるということです。
だから私たちは、その挑戦を後押しできる会社でありたいと思っています。
目の前の案件を紹介するだけではなく、その人が5年後、10年後にどんなエンジニアになりたいのかを一緒に考える。
そして、Web開発、ローコード、AIといった新しい領域へのチャレンジを支援しながら、一人ひとりの可能性を広げていく。
新しいことに挑戦したい。
そんな想いを持つ方と、ぜひ一緒に未来のキャリアを描いていきたいですね。
