トヨタの想いを伝える挑戦の裏側
僕はトヨタイムズユニットに所属していますが、求められている仕事は単なる情報発信ではありません。トヨタ/トヨタグループ の取り組みだけではなく、その奥にある深い想いまでを素早く、そして正しく伝えることが使命です。
ネット上には様々な情報が飛び交っていますが、その中には信憑性の怪しいものも…。だからこそ、オウンドメディアとしてトヨタ/トヨタグループの正しい情報とその裏にある深い想いを世の中に伝えることが重要になってきます。
正しい情報を素早く伝える。さらに自分はクリエイティブディレクター兼コピーライターでもあるので、企画をゼロから考え、多くの人に興味を持っていただけるコンテンツ作りにもチャレンジしています。
情報を、興味を持ちやすい形に変換して伝えることで、クルマに興味を持っていない人にも「トヨタって面白い!」と思っていただくことが目標です。
チームのメンバーは、トヨタ自動車からの出向者、電通からの出向者、テレビ局や新聞社からの転職者、プロパー社員など様々。年齢も性別も関係なく、そもそも壁がないからピューピューと風通しがいい環境で、大学のサークルのような雰囲気も(笑)。また、大企業規模の仕事でありながら、スタートアップのような超高速の意思決定も特徴の一つです。
それぞれのメンバーがやるべきことを深く理解し、お互いの強みを活かしながらコンテンツを制作。若手も独自の視点でアイデアを出し、そのことがチーム全体の強みになっています。みんなで超難解なゲームに挑んでいるイメージです。
また、個人的にはクリエイターとしてトヨタイムズ以外の企画も多数参画しています。
トヨタイムズで知った情報が、その他の企画にも役立っており、一般的な広告代理店では絶対につくれないスピードで、面白いコンテンツを多数つくれています。国内外の大きな広告賞でも多数評価をいただけているので、相乗効果は大きいと感じます。
世界でも珍しい組織
トヨタイムズが誕生したのは、悩ましい出来事がきっかけでした。当時の豊田章男社長の発言が、切り抜きのような形で本来の意図とは異なる文脈で伝わってしまうことがあったのです。自分たちの想いを正しく伝えていこうとトヨタイムズは始まりました。
僕がこのチームに加わったときの気持ちは今でも鮮明に覚えています。当時、トヨタ・コニック・プロにはクリエイティブの専門部署がありましたが、より前段階からクリエイティビティを発揮するために、各部署にクリエイティブスタッフが入り込む新体制へ移行したのです。
「オウンドメディアにはまだ正解がない。だからこそ、失敗を恐れずチャレンジすることが重要。可能性の塊」と考えていたので、心臓が飛び出しちゃうくらいワクワクしたことを覚えています。また、トヨタ自動車の役員の方々と直接仕事ができる環境は、クリエイターとしての力を最大限に発揮できるとも感じました。
我々の組織の強みは、自分たちで企画を考え、予算を決定し、さらに意思決定を高速でできることです。クライアント担当者の好き嫌いに合わせた提案や、スタッフが疲弊するような競合案件もありません。「短期的な広告」を作るのではなく「持続的なブランドを作る」ことに注力できる環境です。
特筆すべきは、年功序列ではなく、努力して技を磨いている人にはチャンスが与えられる文化です。伝統的な広告業界の常識にとらわれず、革新的なアプローチでコミュニケーションの可能性を拡げています。
若手の成長こそが組織を動かす
チームマネジメントには3つの軸があると考えています。「クオリティのディレクション」「時間のディレクション」そして「モチベーションのディレクション」です。
制作物のクオリティについては、多くの組織でも重視されていると思いますが、日々の業務ではそれ以外の2つも重視しています。
時間のディレクションでは、スケジュールを細分化。いつ、誰が、何をするのかを明確にしています。無駄な待ち時間や、急な依頼によるストレスも最小限に抑えられ、プライベートとの両立も図れます。
クルマ作りで用いられているトヨタ生産方式を、コンテンツづくりに応用することで「ここまで働きやすくなるのか」「今までは何だったの!?」と自分でもビックリしています。出し戻しや調整が多い広告業界で本当に革新的で、キャリア入社した人はすごく驚くと思います。
モチベーションの面では、頑張れば報われる環境作りを心がけています。やりがいを作ることがチームの限界点を超える重要なポイントになるからです。
最近では、一年目の社員がトヨタ自動車の副社長に直接企画提案をする機会がありました。若手のうちからこういった経験を積むことで、成長スピードが格段に早まります。正直、今の若手がうらやましい(笑)
トヨタ・コニック・プロは、一般的な広告代理店とは一線を画していることも大きな特徴です。メーカーの宣伝部と広告代理店が一体となった、世界でもかなり珍しい形態です。だからこそ、良い企画を考えれば驚くほどスピーディーに公開されます。
さらに、通常の広告会社でよくある競合プレゼンもありません。社内外の多くの関係者が疲弊するような深夜残業もなく、健全な環境で働けることもモチベーション向上につながっています。全員のモチベーションが上がると、すごい力になるんですよ。
若手が生き生きと働いている組織は必ず伸びる。ユニークな視点があり可能性に満ちた若手と一緒に働けることが、みんなのモチベーションにもつながっており、毎日が面白いです。
人間味あふれるコンテンツで、社会に新しい価値を
お金を払ってでも広告を排除する時代。これからは、より人間味のある発信が求められると考えています。
大企業は、体温がない・冷たいというイメージを持たれがちですが、トヨタ自動車には7万人もの従業員がいる。人が多いのだから、当然人間らしさにあふれている。そんな体温まで伝わるコンテンツを作りたいと考えています。
トヨタ自動車には、社会課題に真摯に向き合っている人も多数います。障害のある方やそのご家族、認知症やシニアの方など、様々な課題に取り組んでいます。
“トヨタ自動車の内部”でもあるトヨタ・コニック・プロだからこそ、これまでの広告会社には難しかった「開発部門」と「コミュニケーション部門」の壁もなくせるはず。単に広告を作るのではなく、取組自体を加速させる本質的なサステナビリティ施策を作ることで、困っている人たちのために社会変革に寄与したいと考えています。
広告には正解がない。だからこそ新しいことにどんどんチャレンジして、改善を重ねていく。そのサイクルを回し続けることで、業界をリードし続ける存在へ。
そのためにも、これからジョインしてくれる仲間には「ダメだ」と言われても何度もぶつかってくるような人を求めています。自分の考えを積極的に発信できる熱量の高い人。逆に、熱量のない人には、いい仕事を作りづらい時代になってきたとも感じます。
仕事だから“かしこまる”のではなく、人生の多くの時間を使う仕事だからこそ、やりたいことをやる!その方が仲間もどんどん増えていくはずです。
大きい会社に入るより、大きいことができる会社に入った方が絶対に楽しい。メーカーの宣伝部と広告代理店が一体になったトヨタ・コニック・プロだからこそ、熱量があれば色んな可能性が生まれていきます。
AIがあたり前になっていく時代だからこそ、その人ならではの視点がますます重要。遠慮することなく、自分の想いを声に出せる。そんな仲間と共に、より良い未来を作っていきたいと考えています。

