アカペラサークルでの挑戦と、半導体に惹かれた就職活動
学生時代は、アカペラサークルでの活動に力を注いでいました。複数人でバンドを組んで演奏するスタイルのサークルで、音楽を通じて仲間と一つのものを作り上げていく経験は、とても充実したものでした。とくに印象深いのは、まったくの未経験からボイスパーカッションに挑戦したことです。ボイスパーカッションは口だけでドラムやパーカッションの音を表現する技術で、習得には相当な練習が必要でした。実際、途中であきらめてしまう人もいる中で、私は粘り強く練習を重ね、最終的には演奏で担当できるまでに習得することができました。この経験は、新しいことに挑戦する自信につながりましたし、努力を続ければ成果を出せるという実感を得ることができました。
就職活動を始めるにあたっては、自分なりの「軸」を明確にしていました。まず、カレンダー通りの休日であることを重視していました。また、住みたい場所がすでに決まっていたため、そこから通える範囲であることも譲れない条件でした。そして何より大切にしていたのは、自分が興味を持って取り組むことのできる仕事内容であることです。どんなに条件が良くても、仕事そのものに興味を持てなければ長く続けることは難しいだろうと考えていました。
私自身は文系の大学出身でしたが、IT系の仕事に強い興味を持っていました。そんな中で出会ったのが今の会社です。文系出身者も歓迎されていたことに加えて、当時から話題になっていた半導体にかかわることのできる仕事だという点が、私の心を強く惹きつけました。自分の興味を持てる分野で、未経験からでもチャレンジできる環境がある。それが最終的な入社の決め手となりました。アカペラサークルでの挑戦と同じように、ここでも新しい分野に飛び込んでみようという気持ちが背中を押してくれたのだと思います。
未経験からのスタート、試行錯誤の日々と着実な成長
入社後は研修を経て、実務に入りました。学生時代はプログラミングをまったく経験していなかったため、最初は戸惑うことも多かったです。しかし、実際の業務を通じて少しずつスキルを身につけていきました。先輩が使用しているプログラムを読み、わかる範囲で解読しながら自分のプログラムに落とし込むという方法で勉強を重ねていきました。
入社してからしばらく経ったある時、膨大なデータの取得とそのまとめが必要な業務を任されました。これが私にとって最も印象に残る苦労となりました。当時、その類の業務は未経験で、過去の業務の情報から手探りで進めていくしかありませんでした。かなり時間がかかってしまいましたが、不明点や問題点を一つずつ解消していくことで、最終的には完了させることができました。
この業務では、似た系統の業務実施経験のある先輩にサポートしていただきました。ただ、先輩が実施していた当時と私が実施した当時では条件が大幅に異なる部分があり、すぐに解決とはいきませんでした。それでも先輩は根気よく問題の解決に協力してくださいました。この経験を通じて、困難な業務でも一つずつ着実に取り組んでいけば乗り越えられることを学びました。
入社当時と比較すると、プログラム作成時に自分なりの工夫を入れられるまでになった点が、わかりやすく成長したと感じるポイントです。業務の効率化をめざす上で、そういった工夫は非常に大事だと実感しています。実際、入社当初に比べると同じ業務にかかる時間が大幅に短縮されたと感じており、自分自身の成長を日々実感しています。
仮説と検証の積み重ねが、点と点を結ぶ瞬間を生む
現在私は、半導体メモリの評価・解析業務を担当しています。量産工程で発生した不良品を評価・解析し、その原因を特定して製造工程にフィードバックするという、製品品質を支える重要な役割です。温度や電圧など、さまざまな要因が複雑に絡み合うため、非常に難易度の高い業務ですが、先輩方のサポートを受けながら日々取り組んでいます。
この仕事で最もおもしろさを感じるのは、自分で仮説を立てて評価を実施し、その仮説通りの結果が得られた時です。まだ知識も経験も浅い私にとって、クリティカルな仮説を立てることは簡単ではありません。しかし、試行錯誤を繰り返していくたびに、点と点がつながるような感覚を得られる瞬間があります。バラバラだった情報が一つの線でつながり、不良の原因が見えてくる。その瞬間は、何物にも代えがたい達成感があります。
一方で、失敗から学ぶことも多くあります。不良の全体像を把握することを意識するあまり、詳細部分の理解が甘くなってしまったことがありました。その結果、前提条件を誤認してしまい、評価・解析の進捗が大きく後退してしまうという苦い経験をしました。全体と詳細、両方のバランスを保ちながら進めることの重要性を、身をもって学んだ出来事でした。
こうした経験を通じて、私の考え方にも変化が生まれました。より論理的に考えること、そして伝えたい相手に自分の意見が確実に伝わるにはどのように説明するべきかを、常に意識するようになったのです。評価・解析の結果をただ報告するのではなく、相手が理解しやすい形で伝える。それもまた、この仕事における重要なスキルだと実感しています。
新しい技術への好奇心とともに、着実に知識を積み重ねる仲間を待っています
現在、私は半導体メモリの回路について勉強を進めています。まだ初級段階ではありますが、日々少しずつ理解できる範囲が広がっていることを実感しています。今後はさまざまな観点から半導体メモリを評価・解析できる技術者として成長していくことが目標です。この目標を達成するために、わからなかった点や調べた内容を記録する自分専用のノートを作成しています。当時自分が感じた疑問点なども残すようにし、思考の経路を残しておくことで、時間が空いて読み返すときに素早く理解できるようにするといった工夫をしています。専門用語を理解するためには別の専門用語を理解している必要があるなど、わからないことだらけの状況ではありますが、情報を着実に積み重ねることで、確実に前進していると感じます。
現在の当社は、AIを積極的に利用するなど、新しい技術を会社全体として取り入れる動きが活発です。半導体業界は高頻度で技術がアップデートされていく世界ですので、新しい技術に興味を持ち、学習を継続していける人とともに働くことができたらと思います。
採用候補者の方に向けて、私自身の経験からお伝えしたいことがあります。理系の方も文系の方も、専門知識に関するスタートラインはほぼ同じです。一つ一つ理解を進めることが何より大切です。会社として育成には力を入れていると感じますので、先輩社員に頼って、着実に知識を身に着けていくんだという意識をもっていれば大丈夫です。専門用語ばかりが出てきて、最初は理解できなかった業務も、少しずつ理解できる範囲が広がっていきます。新しい技術への好奇心を持ち続け、学び続ける姿勢があれば、必ず成長できる環境が当社には整っています。
