就職活動において欠かせない企業研究。企業に対する理解を深めることで、選考でより企業に合った自己PRができますし、自分に合った企業を選ぶことができるようになります。この記事では、企業研究が初めての方でも取り組めるように、その目的や実際の調べ方、調べる上でのポイントを紹介します。
目次
・企業研究とは?
・企業研究のやり方。5ステップで完成!
・企業研究を始める前に意識したい3つのポイント
・企業研究で調べる項目の例とは?
・情報収集の方法8選
・情報収集で大事な5つのポイント
・まとめ
企業研究とは?
就職活動において企業研究は、自分が志望する企業の情報を集め、その企業への理解を深めるプロセスです。目的によって、どんな情報を集めるのかは変わってきます。
企業研究の目的
企業研究における目的は、大きく2つあります。
1.選考を有利に進めるため
企業について深く知ることで、ES(エントリーシート)や面接で聞かれるガクチカ、志望動機、自己PRなどを企業に合わせた形で訴求できます。とくに、その企業が求める人物像を知ることで、選考を有利に進めやすくなります。
たとえば、協調性がある人材を求めている企業であれば、1人で何かを成し遂げた経験よりも、チームで取り組んだ経験を伝える方が、評価される可能性が高いと言えるでしょう。また、企業研究を通じて同業他社との違いを認識することで、志望動機の説得力を高めることもできます。
2.自分に合った企業を選ぶため
選考を受ける企業が自分に合うかどうか、企業選択をする上で譲れない点を満たしているのかを判断するためにも、企業研究は必要です。たとえば、福利厚生を大事にしているのであれば、「A社は〇〇という制度があるが、B社にはない」といった制度の有無も判断材料になるはずです。
ほかにも、初任給、転勤の可能性、有給休暇の日数など、企業によって異なる部分は多いです。そうした情報を比較することで、数ある選択肢の中から自分に合う企業を見つけやすくなります。
企業研究のやり方。5ステップで完成!
実際に、企業研究を進める全体の流れを解説します。具体的には、以下の5つのステップで進めていきます。
1.企業研究の目的を設定する
2.目的に合わせて、調べる項目を決める
3.どの企業を調べるのか決める
4.項目、企業をもとに調べ、まとめる
5.目的に合わせて情報を活用する
1.企業研究の目的を設定する
まずは選考対策なのか、自分に合う企業を見つけるためなのか、今回の企業研究を実施する目的を設定しましょう。
2.目的に合わせて、調べる項目を決める
目的を設定した後は、その目的を達成するために必要な項目は何かを考えましょう。具体的な情報の例はこの後解説しますので、イメージがわかない場合にはそちらを参考にしてみてください。
3.どの企業を調べるのか決める
調べる項目と目的が決まった後は、調べる企業を決めましょう。志望する企業はもちろん、志望企業と同じ業界で知名度が高い企業や選考が近い企業などの中から、優先度を決めて取り組んでみるのがおすすめです。
4.項目、企業をもとに調べ、まとめる
企業が決まれば、あとは調べる段階です。調べた内容を後から見直したり、比較をしたりするためにも、紙のノートやExcel、Googleスプレッドシート、メモアプリを活用してまとめると良いでしょう。
とくに比較という観点でいうと、アプリやITツールがおすすめです。コピー&ペーストができ、情報の並べ替えなどもできるため情報の更新がしやすく、後から比較したい項目が増えた場合にも、柔軟に対応できるでしょう。
5.目的に合わせて情報を活用する
情報が調べ終われば、あとは活用する段階です。選考で用いるのであれば、得られた情報をもとに、ガクチカやESの内容を決めていきましょう。自分に合った企業を選ぶのであれば、それぞれの会社の印象を書くことや、項目ごとに順位づけや比較をしてみると、総合的にどの企業が自分に合っているのかを判断しやすくなります。
企業研究を始める前に意識したい3つのポイント
企業研究は、サマーインターンシップへの参加を検討している場合は、大学3年生の4月ごろから始めるのがおすすめです。始める前に次の3つのポイントを意識しましょう。
1.企業研究自体を目的にしない
企業研究はあくまで手段です。目的を設定しなければ、どの情報をどれくらい集めればいいかもわからないままです。また、あれこれと情報を集めて比較しようと考えると、作業量が膨大になり着手自体がおっくうになってしまいます。目的を明確にすることこそ、企業研究の第一歩です。
2.できる限り自己分析を先に行う
自分に合った企業を選ぶという面では、自己分析を先に行っておく方がメリットがあります。企業を選ぶ上でどんな点を大事にするかを明確にすることで、比較するべき項目がはっきりするからです。
反対に、自己分析が進んでいなければ、情報を集めたとしても、その情報が自分にとって何の意味を持つのか判断することが難しいです。また、手探りで進めるため、時間も掛かってしまうでしょう。学業やアルバイト、インターンなど、日々忙しいと思いますので、効率的に進められるよう自己分析からスタートすることをおすすめします。
3.業界研究も進めておく
企業研究をする前、もしくは並行して業界研究も進めておくと効果的です。業界全体の傾向や特徴を掴んでおくことで、業界全体と比較し、その企業独自の点にも気がつきやすくなります。
企業研究で調べる項目の例とは?
企業研究の目的を設定した後は、どの情報を集めていくかを検討する段階です。「目的は決まったものの、何を調べればいいのかわからない」という人もいるかと思います。
ここでは、一般的に企業研究で調べる項目の例について解説します。どの項目が目的に必要な情報かを確認してみてください。
会社概要
従業員数、拠点の数、本拠地、資本金、創業年度など、会社概要の中でも集められる情報はさまざまです。項目からどんな情報が得られるか、得たいかを考えて要素を絞りましょう。たとえば、従業員数や創業年度からは、会社の規模感や雰囲気が想像できます。
企業理念・使命・行動指針(ミッション・ビジョン・バリュー)
企業の理念や使命、行動指針は、その会社がめざす未来や、根幹につながる部分です。会社の価値観と合うかを重視する人は要チェックです。また、行動指針には、その企業において模範とされる行動が記載されています。その企業が求める人物像を知る上でも役に立つでしょう。
平均年齢
従業員の平均年齢は、「平均年齢が20代だから、自分と近しい年代の人が多く活躍していそう」など、職場の環境を知る1つの材料となるでしょう。
事業内容
その企業が行っている事業や製品・サービスの内容です。有名な企業でも自分が知らない事業を行っている場合もあります。入社した場合、どの事業に携わる可能性があるかを知る上でも、役に立つでしょう。
また、その事業で価値を届ける相手が一般消費者なのか、法人なのかなど、その事業が価値を提供している相手を調べることで、職種や仕事内容のイメージも深められます。
今後の事業方針
企業の将来的な方向性や新規事業の展開などから、入社後に自分が興味のある仕事ができるかを判断できます。また、事業方針から「どういう人物を求めているのか?」と考えることができるので、選考対策にもなります。
求める人物像
企業が求める人材を把握することで、それに合ったアピールができます。また、自分とはギャップがあると感じた場合には、ミスマッチにつながる可能性もあります。自分に合う企業を見つける上でも役に立つ情報です。
企業の強み
競合企業との比較を通じて、その企業ならではの強みを知ることで、業界内でのポジションや企業の将来の見通しを把握することができます。
また、強みに対して自分がどう貢献できるのかなど、志望動機に深みを持たせることも可能です。たとえば、海外展開に強い場合は語学力を活かせるなど、アピールにもつながります。
企業の弱み
業界内でのポジションを把握できるのは、強みと同様です。また、選考で企業の弱みに対して自分が貢献できる点や改善提案を伝えることで、志望動機に深みが増します。
さらに、入社後のミスマッチも減らせます。たとえば、希望する分野の業界シェアが低い場合、投資やリソースが少なく、入社後に自身が携わりにくい可能性があります。弱みに対する企業の対策も把握できると、今後の展望を推測できるでしょう。
業績・将来性
企業の収益や財務状況を知ることで、安定した成長が見込める企業かどうかがわかります。また、これまでの業績推移から将来性を判断する要素にもなるでしょう。
文化・社風
文化や社風は職場の雰囲気や従業員の働き方などを指しています。常に緊張感を持って働ける職場なのか、チームで協力することが多い職場なのかなど、環境は会社によってさまざまです。自分の働くイメージに近いのか、自分が求める環境かどうかを判断する上では見ておきたいポイントです。
また、仮に良い人が多い職場といっても、どんな人がいるのかは、会社によってさまざまです。実際にOB・OG訪問などで社員と会い、自分の感覚で判断することも大切です。
給与・賞与
平均年収や初任給はもちろん、賞与の有無、付与の時期など、会社によってさまざまです。待遇面を大事にしている人は、要チェックのポイントです。
評価制度
評価や昇進の基準を理解することで、入社後の働くイメージや、キャリアステップをイメージしやすくなります。また、人事制度も会社によってさまざまです。具体的にどんな人事制度があるのかを調べることはもちろん、話を聞く機会があれば、OB・OG訪問などで現場の人の声を聞いてみるのも良いでしょう。
福利厚生
福利厚生といっても、会社によってさまざまです。とくに法定外の福利厚生では、住宅補助や学習手当、社内カフェやフリードリンクといったものから、ユニークなものも存在します。働き方や働きやすさを大事にするのであれば、確認しておきたいポイントです。
勤務地
希望する勤務地があるかどうかはもちろん、転勤の可能性、転勤するならどこに拠点があるのかを知ることができます。地元で働きたいなど、勤務地にこだわりがあるのであれば、要チェックです。
勤務体系・休日
勤務時間はもちろん、年間休日数、週休二日制・完全週休二日制、シフト制かでも、働き方は異なります。フレックス制度の有無なども入社後の働き方をイメージする上では役に立つ情報です。
採用人数
採用人数は、その企業が新卒採用にどれほど力を入れているかの指標になります。ここ数年の採用人数の増減や新卒採用と中途採用のバランス、離職率や定着率との関連も確認することで、企業の成長方針や人材戦略を理解しやすくなります。
中途採用の有無や内容
中途採用を行っている会社であれば、求人票を見ることで、その会社の職種や具体的な仕事内容、キャリアイメージを持つこともできます。また、職種の内訳を知ることで、その企業がどの分野に力を入れているかがわかります。
また、中途採用の有無からは、その会社の雰囲気などを想像しやすくなります。たとえば、中途採用を積極的に行っていない場合は、新卒採用を重視し、長期的な人材育成をめざしている場合があります。
選考フロー
企業によって面接回数や、Webテストのタイミングなどが異なります。企業や選考対策の優先順位づけをする上では、役に立つ情報でしょう。
情報収集の方法8選
企業研究で調べる項目が決まったら、今度はそれをどう集めるかというフェーズです。情報収集にあたって、具体的な方法を紹介します。
1.企業のホームページ
企業の公式ホームページにはいろんな情報が載っています。その中でも、とくにチェックしたいのが、以下のページです。
・株主/投資家向け情報(IR)ページ
上場企業であれば、投資家向け情報(IR)ページが、ホームページ内に設置されています。有価証券報告書や中長期経営計画などは、会社のこれまでの業績や事業展開の方針を知る上でも参考になります。
・製品情報ページ
企業のサービスや製品の詳細を知るためには、製品情報ページを見ましょう。また、企業のホームページのほかに、サービスや製品ごとに独立した別のサイトがある場合には、そちらもチェックしましょう。
・採用ページ
企業の採用ページでは、福利厚生をはじめとした会社の制度から、実際の仕事内容、求める人物像まで、さまざまな情報が具体的に記載されていることが多いです。また、社員インタビューが掲載されている場合には、それを読むことで企業の雰囲気や働き方が具体的にイメージできるでしょう。
・ニュース/プレスリリース
企業の最新情報や新規事業の発表は、ホームページのニュースページやプレスリリースで確認できます。
2.企業説明会、インターンシップ、OB / OG訪問
企業の人事担当者や実際の社員と直接話せる機会です。企業研究の中で調べても解決できなかった疑問点や興味のあることを質問してみましょう。また、話す中で会社の実情や社風、どんな人が働いているのかを知る機会にもなるでしょう。
3.企業の公式SNS
企業が運営しているSNSでは、企業の文化がわかりやすい情報や就活生向けの情報が発信されているケースもあります。また、YouTubeなどで社員インタビューや対談動画などを掲載している場合もあるので、雰囲気を掴む上でも見てみましょう。
4.新聞やニュース
日本経済新聞や業界新聞などの新聞では、特定の企業に限らずその業界の最新の情報などを把握することができます。また、ネットニュースなどを日常生活でチェックしている人もいると思います。日常の導線上で、気になっている業界や企業も見ておくことで、情報収集も効率的に行えます。
5.talentbook
talentbookには、多くの企業の社員のインタビュー記事が掲載されています。現在働いている人の声が中心となるため、口コミサイトだけでなく、こちらの情報も合わせて参考にしてみてください。
また、YouTubeチャンネルでも、いろんな企業の動画を配信しています。
6.メディア、書籍
企業理念や創業の歴史などは、代表や経営陣のインタビュー記事、創業者の書籍などをチェックすることで、より背景など理解しやすくなります。また、事業方針や商品について、企業の担当者がその背景や目的を伝える記事などもあります。事業、商品理解を深める上でも、メディアやインタビュー記事などもチェックしましょう。
7.就活情報サイト
さまざまな企業のインターンシップや募集情報が掲載されている就活サイトでも、企業の情報を確認できます。企業の公式ホームページで得られない情報があれば、こちらで確認しておきましょう。
8.口コミサイト
口コミサイトでは、社員のリアルな声を見ることができます。ただし、退職した人や現職に不満がある人が書き込むケースも多いため、その内容を鵜呑みにするのではなく、参考情報として実際に社員に聞いてみるなど、質問の準備に利用するのが良いでしょう。
情報収集で大事な5つのポイント
1.情報を比較する
企業研究においては、一社を入念に調べることも大切ですが、それだけでは特徴が見えづらいケースが多いです。そのため、同業他社も含めて、最低2社以上を調べてみるのがおすすめです。
また、異業界の会社でも比較してみると、業界の特性などが見えてくる場合もあります。情報を集めるだけでなく、比較しやすくするためにもまとめ方は工夫しましょう。
2.情報の信頼性を意識する
基本的には、公式情報や公的機関のデータを優先し、正確な情報を入手しましょう。正確な情報を集める上では、数字などの事実に基づくIR情報や、実際の現場の社員数人に聞いてみるのがベストです。事実情報か、信頼できる経路からの情報かを念頭において進めていきましょう。
また、口コミサイトやブログなどは、その性質上、偏った情報が集まるケースもあります。一つの意見だけでなく、情報を俯瞰的に見て判断する必要があるでしょう。
3.記憶に残ったポイント、印象に残ったことをメモに残す
印象に残ったポイントは、自分が興味を持てたポイントです。興味を持てたということは、その会社を選ぶ理由、志望動機にもつながりやすいポイントになります。
また、毎回印象に残ったポイントを書いておくことで、反対に書きづらいと感じる時も出てくるようになります。そこから、興味を持てていないという気づきが得られます。自分に合う企業を探す1つの指針としても、感想やメモを残しておくと良いでしょう。
4.情報は更新していく
当然ですが、日々情報は更新されていきます。世の中の情勢や状況によって企業の営業活動は大きく左右されるため、志望企業や志望業界の動向や情報は継続的に確認しましょう。また、企業単体をみても、情報は更新されていきます。
たとえば、福利厚生の追加など、細かな点でも前年度と変わるポイントがあります。そうした情報は、インターネットで調べるだけでは見つけづらいです。選考の場や社員の人と会った際に得られた情報からアップデートをしていきましょう。
また、就職活動をする中で、自分自身が大事にするポイントが変わる可能性があります。そうした場合には、再度新たな調査項目を作り、情報収集しましょう。
5.調べてもわからない情報があれば質問できるようメモする
調べた情報をもとに、質問を考えることも大切です。たとえば、説明会やOB・OG訪問において「福利厚生を教えてください」と聞くのと、福利厚生を調べた上で「御社では福利厚生に〇〇という制度があると思いますが、その利用者はどれくらいですか?」と聞くのとでは、得られる情報は異なります。
事前に調べておくことで、実際の利用状況など、外部の情報からでは得づらい情報を確認することができます。他の就活生が持っていない情報を得られるチャンスにもなるため、調べた情報を質問にも活かしましょう。
まとめ
企業研究は就職活動において欠かせないプロセスです。情報を活用し、企業独自の強みを反映した志望動機やESを作成できます。また、受ける企業を判断する材料になることはもちろん、複数社から内定が出た場合、比較検討する上でも役に立ちます。
企業研究を始める時期にもよりますが、どの企業を分析するかを決めること自体が難しいこともあるかと思います。そんな時でも、まずは現時点で興味のある企業から始めていきましょう。
一度実践することで、どれくらい調べればいいのかや、適切な項目がわかりますし、もし志望企業があとで変わっても比較対象のデータとして残すこともできます。さらに、企業分析をきっかけに、印象に残った点などを深ぼって行けば自分の理解がより深まることもあるでしょう。そのためにも、ぜひ企業分析に取り組んでみてください。
talentbookではほかにも、就活に役立つ情報を発信しています。
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【参考リンク】
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・就活で「自己分析」が重要な理由とは?就活を成功に導く自己分析のやり方5選
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