「人の役に立つ」を軸に選んだ、関西のIT企業への入社の決め手
学生時代に最も力を入れていたのは、集団塾の講師アルバイトです。約20名の生徒を前に授業を行いながら、一人ひとりの理解度や状況に合わせたフォロー、さらには進路相談まで担当していました。生徒の将来に直接関わる仕事ですから、プレッシャーは決して小さくありません。それでも、受験シーズンが終わり「合格しました!」という報告を受けたときの達成感は、ほかの何とも比べられないほど大きなものでした。
このアルバイトを通じて学んだのは、「相手に合わせて伝え方を工夫する」ということの大切さです。同じ内容を教えるにしても、理解のスピードや得意・不得意は生徒によって全然違います。どうすれば伝わるか、どうすれば納得してもらえるかを常に考えながら関わる中で、コミュニケーションの根本を身をもって学んだように思います。
IT業界に興味を持ったのは、コロナ禍のオンライン授業の急速な普及がきっかけのひとつです。もともとITにそれほど詳しかったわけではありませんでしたが、友人とプログラミングを勉強し始めたことで、テクノロジーの面白さに気づきました。それと同時に、塾講師として生徒の成長や志望校合格を支援する中で感じていた「人の役に立つことへのやりがい」を、仕事においても大切にしたいと強く思うようになりました。
その二つの思いが重なった結果、IT技術を活用して企業や社会の課題解決に貢献するSIer(システムインテグレーター:企業の情報システムの企画・開発・運用を一括して請け負う会社)業界を中心に就職活動を進めることにしました。とくに意識していたのは、生まれ育った関西で働きたいという思いと、規模の大きなプロジェクトに携われる環境があるかどうかという点です。
実際に選考が進む中で、現在の会社への志望度がどんどん高まっていきました。関西地域の幅広い業界の企業が抱える課題解決に関われることや、日本製鉄グループの一員として安定した経営基盤のもとで腰を据えて働けること、そして研修制度や福利厚生の充実ぶりも、入社前から非常に魅力的に映っていました。
決定的だったのは、面接や先輩社員との座談会を通じて感じた「人」の温かさです。終始和やかな雰囲気の中で親身に話を聞いてくださり、風通しの良い社風や社員同士の関係性がありありと伝わってきました。どんな制度や規模よりも、「この人たちと一緒に働きたい」という感覚が、最終的な入社の決め手になったと思っています。
4カ月の合同研修から保守・開発へ。着実に積み上げた新卒2年間のキャリア
入社後は、全国のグループ企業の新入社員と合同で、約4カ月間の研修を受けました。最初の1カ月は社会人としての基本的なマナーやITの基礎知識を学び、残りの3カ月間は上流工程(システム開発の初期段階。要件定義・設計などを含む工程)の仕事体験やプログラミングの学習に取り組みました。異なる会社の同期と切磋琢磨しながら学ぶ環境はとても刺激的で、ITエンジニアとしての土台をしっかりと築くことができたと感じています。
研修を終えて配属されたのは、ワークフローシステム(業務の申請・承認などの流れを電子化・自動化するシステム)の運用・保守を担当する部署でした。主な業務は軽微な改修対応で、設計から実装、テスト、リリースまでの一連の工程を短いサイクルで何度も経験することができました。研修中の課題とは異なり、実際の現場ではお客さまの要望を正確に汲み取り、期日を守って対応することの難しさを痛感する場面も多くありました。それでも、繰り返し実務を経験するうちに、ウォーターフォール型開発(要件定義から設計・開発・テスト・リリースまでを順番に進める開発手法)の進め方への理解が着実に深まっていきました。
こうして運用・保守業務で1年間の経験を積んだのち、ERP(Enterprise Resource Planning:企業の基幹業務を統合管理する仕組み)システムのアドオン機能の設計・開発を担当することになりました。これは運用・保守で培った基礎があったからこそ、次のステップとして任せてもらえた仕事だったと思っています。
入社前に感じていた社風や社員の方の人柄、働き方については、入社後にギャップを感じることはありませんでした。面接を通じて抱いた印象がそのまま日常の職場環境に重なっていて、安心して仕事に向き合える環境だと感じています。新卒1年目から幅広い経験を積ませてもらえる点は、入社前の想定以上に恵まれていると実感しています。
「なぜその機能を使うのか」を問い続けて得た、チームへの貢献感
現在は、GRANDITというERPパッケージの導入案件に携わっています。2024年から参画し、これまでに要件定義から基本設計、実装、結合テストと、プロジェクトの幅広い工程を経験してきました。現在はシステムを実際に使うユーザーの方々への操作説明を担当するとともに、説明の場で出てきた追加の要望を整理してチームに共有する役割も担っています。
明確な役職があるわけではありませんが、要件定義の段階から一貫してこの案件に関わってきたからこそできることがある、と感じています。ユーザー説明の現場で得た生の声や要望を開発メンバーに伝えたり、テスト時に発見した不具合の内容を整理してチーム内で共有したりと、現場とチームをつなぐ役割を自然と担うようになりました。
仕事を進める中で、もっとも苦労したのは「顧客業務とERPパッケージの機能を結びつけて理解すること」でした。各機能の使い方自体は把握できても、お客さまの業務の中で「なぜその機能を使っているのか」「他の運用ではなく、その方法になっている理由は何か」を理解するのは、思っていた以上に難しいことでした。機能を知っているだけでは答えられない場面が何度もあり、業務フローや過去の経緯を一つひとつ確認しながら、周囲のメンバーにも積極的に相談して理解を深めるよう心がけてきました。
そうした積み重ねの中で、やりがいを感じる瞬間が生まれてきました。案件メンバーやユーザーの方から質問を受けたとき、これまで培ってきた経験や業務知識をもとに自分で回答できたとき、「成長できているな」と実感します。とくに、自分の回答によって認識のずれが解消されたり、作業がスムーズに前に進んだりしたときは、チームに貢献できたという手応えを感じることができ、それが大きなやりがいにつながっています。
この仕事を通じて成長を感じるのは、技術的なスキルだけではありません。周囲と認識を合わせながら物事を進める力が、以前と比べて確実に身に付いたと感じています。ユーザーとチームメンバーの双方と情報を共有しながら進める仕事のスタイルの中で、相手によって伝え方を変えながら「認識のずれがないか」を常に確認することを意識するようになりました。学生時代には意識していなかったこの感覚が、今では仕事をする上での自分の軸のひとつになっています。
上流工程から主導できるリーダーへ。関西から大きな舞台で挑戦したい
今の案件では、要件定義(顧客の課題やニーズを整理してシステムに求める要件を明らかにする工程)からはじまり、受入テストまで一通りの工程を経験することができました。この経験を通じて、上流工程から関わることの大切さをあらためて実感しています。お客さまの要望や課題を正確に整理し、それをチームの他のメンバーにわかりやすく展開していく役割がいかに重要か、身をもって学ぶことができました。
だからこそ、次の案件でも要件定義の段階から参画することが、直近の目標です。上流から関わり続けることで、お客さまの業務や課題への理解をさらに深めていきたいと考えています。現場の声をより正確に受け止め、チーム全体に伝えられる存在になること——それが今後1年で自分に課したテーマです。
中長期的には、ERPシステムの導入案件において、小規模チームをまとめるリーダーをめざしています。お客さま対応にとどまらず、メンバーへの指示や進行管理も担い、プロジェクトを主体的に推進できる立場になりたいという思いがあります。今はまだそこに向けての道のり半ばですが、一つひとつの案件で着実に経験を積み重ねることが近道だと信じています。
この会社の魅力のひとつは、関西にいながらグループ会社と連携し、規模の大きな事業に携われることです。ローカルな拠点にいるからといって、扱える仕事の幅が狭まるわけではありません。そういった環境の中で、自分の可能性を広げていける点はとても恵まれていると感じています。
入社を検討している方に伝えたいのは、「周囲と協力しながら学び続けられる人にとって、とても成長できる場所だ」ということです。困ったときには先輩社員が丁寧にフォローしてくれますし、資格取得支援制度も充実しているので、ITの知識を継続的に磨いていける環境が整っています。自分自身も、その環境を積極的に活かしながらスキルアップに取り組んできました。
チームワークを大切にしながら、ITの世界を学び続ける姿勢——そういったマインドを持っている方であれば、きっとここで力を発揮できると思います。一緒に成長していける仲間と出会えることを、楽しみにしています。
※記事内の社員プロフィールおよび本文中の所属・役職は、取材時点の内容です。
