憧れの領域で果たす大切な役割。防衛・宇宙セグメントを支える日々のミッション
三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)防衛・宇宙セグメント 航空機・飛昇体事業部 技術統括部は約70名ものメンバーが在籍し、この大きな部署で松谷はオフィスサポート全般を引き受けています。
「日々の業務としては、職場で必要な備品の購入や受取、毎日決まった時間に届く郵便物の仕分けや配付、代表電話の管理などを担当しています。部内には70名ものメンバーがいるので、代表アドレス宛に届くメールの展開ひとつをとっても、適切な担当者へ間違いなく転送するよう細心の注意を払っています。
こうした毎日の業務に加えて、毎月の派遣・請負者のユーザID管理や入室権限の申請・更新手続き、新規配属者のパソコンや携帯電話の発注、初日の受入説明、退職者の返却物回収、さらには部外からVIPのお客さまなどが視察に来られる際の専用エレベーターや会議室の事前予約手続きまで幅広い業務に携わっています。日によって業務量が変化するため、突発的な対応にも慌てないよう自分の中で見通しを立て、余裕を持って動けるよう早め早めの進行を意識しています」
また、防衛・宇宙セグメントという機密性の高い部署ならではの、特殊な業務も少なくありません。
「部屋ごとの入室権限設定や、社外へのファイル添付メールを送信する際の上司承認設定など、厳格なセキュリティ管理も担当しています。
たった1つの不備や手続きの漏れが、部署全体の業務の停滞や情報管理上の重大リスクに直結するため、二重三重の確認作業が欠かせません。何をするにも丁寧に確認することを大切にしており、判断に迷うことは自分ひとりで進めず、すぐに上司へ報告・相談することを徹底しています」
先回りしたスケジュール管理と徹底した確認作業を行う松谷に対し、職場の周囲も自然なサポートを差し伸べています。下肢障がいにより重量物の運搬や長時間の移動を避ける必要がありますが、周囲の温かな仲間に助けられていると言います。
「私は重い物を持ったり移動が重なったりすると、足や腰に負担がかかって痛みが出ることがあるのですが、私からお願いする前に周囲の方々が『持って行こうか?』と自然に声をかけてくださるんです。また、業務が重なって残業が続いてしまった際も、私がSOSを出す前に上司が気づいてフォローしてくださいました。
職場の雰囲気は落ち着いていてとても和やかですし、フリーアドレスのため日々のコミュニケーションも活発です。限界を迎える前にしっかり見守られている安心感の中で、オンとオフのメリハリをつけて仕事に集中できています」
こうして整った環境のもと、周囲の優しい見守りに支えられながら、松谷は組織のスムーズな運営を陰から支える存在として日々成長を続けています。
ブルーインパルスに魅せられて。好きな航空機の傍で、誠実に仕事に向き合い信頼を育む
学生時代は教育学部に所属し、卒業後は放課後等デイサービスの保育士として利用者の医療ケアを担当していた松谷。子どもたちや保護者を支えるやりがいを感じていたものの、身体的な負担から転職を決意した背景には、幼少期からの忘れられない体験がありました。
「小学2年生の頃、航空機のファンだった父に連れられて行った航空祭で見たブルーインパルスを鮮明に覚えています。バリバリと空を揺らす今まで聞いたこともない圧倒的なエンジン音と、大空を駆け抜ける姿に惹かれて、それ以来、戦艦や航空機、日本の防衛に対する強い関心を抱き続けていました」
幼い頃に芽生えた憧れは、保育士として働くなかで再び大きく膨らんでいくことになります。
「保育士時代に園外活動の計画を担当した際、航空機関連の施設や資料館を見学して詳しく調べる機会があったんです。幼い頃からの興味も手伝って同世代の人よりも知識が深まり、周囲から『これってどういうこと?』と聞かれた際にも詳しく答えられるほどの知識が身についていきました」
そうした知識と関心を深めていく一方で、業務上の身体的負荷を感じる場面が増えていきました。
「前職で難しさを感じる場面が増え、転職を考えた際、身体的負荷が少なく、間接的に日本の防衛に貢献できる三菱重工の障がい者枠での仕事の募集を知り、『ここだ!』と覚悟を決めて応募しました。
実際に工場内で整備された航空機が目の前を通る姿を目にした時は、本当に感動しましたね。父にも話したいことはたくさんあるのですが、機密は厳守ですのでぐっと我慢しつつ(笑)、大好きな航空機の近くで日本の防衛の一端を陰から支えられることに大きなやりがいを感じています」
そうして2025年7月に嘱託社員として入社した松谷が、仕事をする上で最も大切にしているモットーは「自信を持って『わかりません』と言える誠実さ」。このモットーが生まれた背景には、入社初期の苦い経験がありました。
「入社当初、周囲に迷惑をかけたくないという思いや恥ずかしさから自分1人で進めてしまい、最後の上司確認でミスが見つかってしまったことがありました。確認や申請が多い仕事だからこそ、自分と上司の時間を無駄にしてしまったことが悔しく……。
それからは『自分なりに調べ、考えてもわからない時は、恥ずかしがらずにわかりませんと言う』と心に決めました。誠実に聞くようになってからは、上司からも『本当にわからない時に聞いてくれるよね』と信頼してもらえるようになりました」
防衛製品を扱う三菱重工において、曖昧な知識や情報の隠蔽はセキュリティ上の重大なリスクにつながりかねません。自分の弱みを隠さず見せる松谷の誠実さと確実な仕事ぶりは高く評価され、2026年には正社員へと大きなステップアップを果たしました。
未経験の作業と向き合う日々。徹底した確認と経験から得た、確かな学びと手ごたえ
入社当初は「しっかりとこなさなければ」と肩に力が入っていた松谷でしたが、周囲の温かい声かけに救われ、1人で黙々と作業をする姿勢から「チームの一員として連携して進める」マインドへと変化を遂げていきます。
「保育士からの転職だったこともあり、最初は未経験のパソコン操作やデータ整理、メールに飛び交う専門用語の読解に苦労しました。わからない単語が出てくるたびに上司へ相談し、メモを取って整理。気づけば多数の用語が溜まっており、今でも日々読み返しながら勉強を続けています」
そんな松谷にとって、大きな挑戦であり独り立ちのきっかけとなったのが、初めて1人で任された「新規配属者の手続き業務」でした。
「パソコン操作も手探りの時期でしたので、本当に緊張しました。新規配属者の手続きは申請書や確認事項がとても多いため、前任の方が残してくれたマニュアルと申請書を見比べながら、記入漏れや誤字脱字がないか、幾度も確認と修正を繰り返しました。不安もありましたが、ミスなく完了できて無事に1日を終えられたときは、大きな達成感と自信を得ることができました」
数々の業務を経験する中で、失敗を成長の糧にしながら確かな学びを得てきたと振り返ります。
「手続きにおける1つの抜け漏れが、全体の手続きの滞りに直結してしまうため、確認作業を徹底する重要性を学びましたね。また、最初は資料を作成する際もただ情報を記載するだけになっており、後で見返すと見づらかったんです。
そこから『誰が見ても一目で理解しやすい資料を作ること』を意識するように。今ではマニュアルを開かずにスムーズに思い描いたレイアウトを形にできるようになって、成長を実感しています」
誰もが輝ける職場で。日本の防衛を支える誇りと優しさが織りなす三菱重工の魅力
数々の壁を乗り越え成長を遂げてきた松谷。次に見据える目標についてこう語ります。
「将来的には『松谷に聞けばなんでもわかる』と言ってもらえるような、頼られる存在になりたいです。私自身、パソコン操作や専門用語でたくさんつまずいてきたからこそ、新人がどこで困るのかがとてもよくわかります。不安に寄り添い、親身になって相談に乗りフォローできる存在をめざしていきたいですね」
自身が身をもって実感している三菱重工の働く魅力について、松谷は職場の環境について説明します。
「社内には全国の航空祭へ足を運ぶような熱心なファンも多く、家族にすら口外できない厳しいセキュリティ規定のなかで、熱い想いを抱いて真摯に仕事と向き合っています。そうした方々と共に働き、日本の防衛の一端を支えられることはこの職場ならではのやりがいです。
また、個々の適性に合わせた仕事の任せ方やフレックスタイム制、柔軟な休暇制度など、プライベートを充実させられる環境も魅力の一つ。一人ひとりの働きやすさや障がいに対して、温かく配慮してくれる安心感があります」
最後に採用候補者へ向けて、心強いメッセージを送ります。
「障がいの有無に関わらず、大切だと思うのは『謙虚に学ぼうとする姿勢』と『コミュニケーション』。自ら学ぼうとする姿勢さえあれば、誰もが自分らしく輝ける職場だと思いますね。
三菱重工は大きな会社のため、最初は『自分に務まるだろうか』と不安で勇気がいると思います。私自身もそうでした。ですが、一歩踏み出しさえすれば、しっかりとした配慮があり、個を尊重してくれる温かい職場が待っています。会社として新人教育にも力を入れていますので、ぜひ勇気を持って飛び込んでみてください」
憧れの領域で自らの役割を果たす松谷の姿は、これから未来へ挑む多くの人々の背中を優しく、そして力強く押しています。
※ 記載内容は2026年8月時点のものです

