基幹システムの大改革──「人の役に立つ」を原動力に、プロジェクトの最前線に立つ
三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)のデジタルイノベーション本部 コーポレートIT改革室では、全社の基幹システム刷新(次世代経営管理システム構築プロジェクト)という大規模プロジェクトが進行しています。約80名が所属する同部署では、3分の2の多くのメンバーが本プロジェクトに参画しています。
「IT改革室は2023年7月からスタートしたプロジェクト部署です。星野は基幹システムと他のシステムを接続するインターフェース部分を担当。各拠点で計算された会計データなどをSAPに取り込むための連携基盤を統括しています。
「インターフェース部分を強化するために、さまざまな拠点にいるIT部門のメンバーが集められ、インターフェースのチームができあがりました。私はプロジェクトに入って3カ月ほどでリードを担当するようになり、現在はチーム統括として連携基盤の改善や運用、インフラ対応などを行っています」
星野は、20年以上にわたりシステム開発に携わってきました。前職での幅広い業務経験を活かし、現在は技術面でのリーダーシップを発揮しています。
「前職はSIerだったため、そこで培ったITスキルを活かして事業会社で働けることが嬉しいですね。基幹システムは止めることができない重要な存在。安定稼働を維持することは大変ですが、同時にやりがいも感じています」
プロジェクトは月あたり数百人規模の関係者が携わる大規模なもの。拠点とのコミュニケーションを担当する専門チームや、SAP上のアプリケーション担当チームなどさまざまな部署との連携が欠かせない中、大切にしているのは“人の役に立つこと”だと言います。
「私は人に頼られることに喜びを感じるタイプです。時にはおせっかいかもしれませんが、積極的に相談に乗るようにしています。大規模なプロジェクトだからこそ、それぞれの役割分担が明確に定められているのですが、そうした環境の中でよりよい連携が取れるよう、密にコミュニケーションを取っています」
SIerとしての20年のキャリアを背負って。三菱重工での新たな挑戦
星野は、食品メーカーのシステム子会社でキャリアをスタートさせ、20年にわたって開発現場で経験を積んできました。
「基幹システムの周辺から始めて、インターフェース周りの開発も担当しました。後半は営業活動に関する取り組みに携わることが多くなり、予実管理やKPI管理を行っていました。
また、食品メーカーならではのPOSデータやSNS分析を活用し、売り場提案や事業部門へのレポーティング支援も行っていました」
エンジニアとして技術力を磨きながら、事業部門のサポートにも注力していた星野。モチベーションの源は、やはり“人の役に立つこと”でした。
「純粋な開発だけでなく、業務フローやシステムフローの整理、データ活用の提案など、さまざまな形で支援することに喜びを感じています。技術自体も好きなのですが、技術はあくまでツール。技術を使って何かを実現することが好きなので、特定の技術にこだわるというよりも、自分が手がけたことが誰かの役に立つことを軸に、必要な技術を習得し活用していく姿勢を大切にしています」
40歳を過ぎた頃、新しいことへチャレンジしたい気持ちから転職を決意します。「挑戦できる最後のチャンスかもしれない」という想いが、その背中を押しました。
「前職では委託先の子会社という立場だったため、もどかしさをかんじる場面もありました。最終的な決裁権は事業会社側にあり、主体的に一人称で動きたいという想いがあったのです。
そのため、転職先は事業会社に絞りました。BtoC向けの業界を経験したことから、次はBtoBの業界で、IT部門の規模が大きいところで働きたいと考えていました」
そして星野は、三菱重工と出会います。
「事業規模が大きい分、ITにも予算をかけて注力していると感じました。IT部署に採用専任の担当者がいることからもIT領域への関心の高さが伺えました。ですが、決め手となったのは面接でした。穏やかな雰囲気の中で、自然に会話をすることができ、ここで経験を活かしたいと思ったのです」
システムエンジニアとしての豊富な経験と、ベンダーとしての立場も理解している強みを活かす──こうして星野は、より大きなフィールドで挑戦していく決意を固めました。
入社10カ月で、基幹システム刷新プロジェクトという大舞台へ
入社後、星野は相模原拠点に配属されます。
「全社共通の標準システムの展開に従事し、BIツールやレポート系のシステム、インターフェースの整備を担当しました。また、その間に相模原拠点の業務についても学ばせていただきました。
実際に働いてみて、歴史のある事業会社でありながら、ITへの理解が深い社員が多いことに驚きました。ITの専門用語を使っても全然問題なくスムーズに会話ができる環境でした。システムのことをちゃんと理解されている方々が多く、とても働きやすいと思いました」
また、この時期、入社後間もない星野に大きな影響を与えた出来事がありました。それは、複数の製造拠点への見学です。
「デジタルイノベーション本部では、現場理解を深めるために定期的に工場見学が企画されます。私は半年ほどの間に神戸、高砂、名古屋、長崎、相模原と5カ所ほどの工場を見学しました。
前職では食品関係の工場しか見ていなかったので、航空機の主翼など大きな製品を製造している現場を目にして圧倒されました。大きなものを支えているという実感が湧き、自社への理解と愛着が深まりました」
そして入社から約10カ月後、全社規模の基幹システム刷新プロジェクトへの異動を打診されます。
「プロジェクトが盛り上がっている中で、前職でインターフェース関連の業務経験があったことから、声をかけていただきました。本部にとって重要なプロジェクトであり、自分が役に立てる場面だと感じ、承諾をしました」
新設されたインターフェースチームで働きはじめた星野。チーム一丸となって、現状把握から着手します。
「まずは既存の資料や現状の課題を全員で読み込み、理解を深めました。システムログなどの技術的な情報を整理し、問題点を明確化。それらに優先順位をつけて、一つずつ解決していく地道なアプローチを取りました。技術的な知識よりも、優先順位の判断力や周囲との認識合わせ、トライアンドエラーの進め方など前職での経験が活きました」
その結果、2024年2月には先行拠点が稼働。星野の活躍は会社からも高く評価され、プロジェクトが一段落したタイミングで、チーム統括となります。
「みなさんの役に立っているからこそいただけたお話だと思うので、その点は素直に嬉しかったです。とはいえ、不安もありました。SIerの中のチーム統括と事業会社のチーム統括では、期待されることが異なります。
ただ、少人数チームで、プロジェクトとメンバー構成が一致していたこともあり、自分の目が行き届く範囲だと考え、お引き受けすることを決めました」
明確なキャリアアップの道標と充実した環境。IT人材が輝ける場所で、めざす姿
自身の経験と性格を活かして業務に向き合い、周囲から信頼をされる星野。キャリア採用者から見た三菱重工の魅力について、語ります。
「まず、業務面において自社でしっかりとITの人材を育成していることが魅力です。SIerからの転職者から見ても、同等の経験を持つ社員が多くいますし、評価制度においてもIPAといったIT系の資格が一般的な資格と同様に評価ポイントとして組み込まれておりキャリアアップの道筋が明確です。
さらに、大規模な仕事ができる点も魅力です。現在携わっている基幹システムの利用者は約3万人。多くの人々の役に立てるプロジェクトに携われることも、三菱重工ならではの醍醐味です。
次に、福利厚生の面での充実ぶりも転職者にとって魅力的なポイントです。3日間の連続休暇やリフレッシュ休暇など、休暇を取得しやすい制度が整備されています。育休・産休なども充実しており、制度面で不足を感じる部分はありません」
そんな三菱重工では、どのような人材が活躍できるのか──星野は次のように説明します。
「SIer出身で基幹システムの経験がある方や、PMとして周りをまとめる経験をされてきた方が向いていると思います。但し、技術面はもちろんのこと、それ以上に重要なのはコミュニケーション能力です。ITスキルだけでなく、人とのコミュニケーションをしっかりととれる方であれば会社に馴染みやすく、活躍していただけるのではないでしょうか」
今後の展望について、技術面だけでなく、業務への理解も深めていきたいと考えています。
「現在のプロジェクトを通じてさまざまな業務の一端を知ることができていますが、さらに理解を深めて事業に直接役立つことをしていきたいと思います。単にシステム面から支えるだけでなく、事業部門の皆さんと並んで仕事ができる存在になることが目標です」
※ 記載内容は2026年3月時点のものです

