とにかく基本を大切に。足を活かしたプレーで勝負する野球人生
ポジションはショートとセンターです。何と言っても足の速さが最大の武器で、バッティングと守備の両面でこの足を活かしたプレーを心がけています。強いストレートにも負けないバッティング、そして足を絡めた攻守――これが私のプレースタイルです。
今年、オイシックス新潟アルビレックスBCに入団し、初めての春季キャンプを経験しています。すごい選手に囲まれていますが、何か特別なことを始めたわけではありません。私がずっと大切にしてきたのは「基本」です。アップとキャッチボール、この二つの基本を学生時代からずっと大事にしてきました。キャンプでも、その姿勢は変わりません。
キャッチボールひとつとっても、自分なりのこだわりがあります。相手の右肩に向かって投げる。捕る時は動きながらボールを待つ。握り替えを早くする。こうした基本的な細かい部分を一つひとつ意識しながら練習に取り組んでいます。プロの世界では、こうした基本の積み重ねがプレーの質を大きく左右すると実感しています。
キャンプの雰囲気はとても良く、充実した日々を送っています。特に斉藤秀光コーチにはショートの守備の基本を丁寧に教えていただいています。同じルーキーの田西さん(田西誓選手)は私より一つ年上なのですが、特に仲良くしてもらっていて、心強い存在です。新しい環境の中で、仲間と切磋琢磨しながら成長できることに、日々感謝しています。
基本を大切にする姿勢を忘れず、自分の武器である足を活かしたプレーで、チームに貢献していきたいと思っています。
毎日の坂ダッシュの成果が実りチーム1の俊足に。そして掲げた「打倒・九州産業大学」
野球を始めたきっかけは近所のお兄ちゃん達が野球をしててその遊びに参加していくうちに、野球が日課になっていきました。
小さい頃から足は速かったのですが、高校3年生の夏の大会が終わった後に野球を続けると決断した時に、自分の武器があまりなかったので、とにかく毎日坂ダッシュを20~30本続けると決めて走り込みました。
そして、大学入学した頃には大学の中でもトップクラスに足が速くなっていて、一番自分の成長が見えた時期かなと思います。
日本経済大学には、同じ福岡六大学野球の強豪・九州産業大学を倒すことも目標に掲げて入学しました。そして、最後の4年生の秋のリーグ戦でその目標が達成できたことが学生時代の出来事としては最も心に残ってます。 特に昨年9月22日の九州産業大学戦で決勝打となるタイムリーヒットを放つことができ、チームを勝利に導くことができました。
トミー・ジョン手術を決断。苦しいリハビリと、思い描いたセンター前ヒット
実は、大学2年生の11月にトミー・ジョン手術(投球動作で損傷した肘の靭帯を、自身の腱を移植して再建する手術)を受けました。野手では珍しい手術ですが、その時がきつかったです。
当時、投げすぎてしまい骨にヒビが入ったこと、また靭帯の損傷も見つかり、お医者さんから「手術をする以外に野球を続けられる道はないよ」って言われ、メスをいれる決断をしました。
復帰には、1年以上の期間を要しました。
その時は苦しかったのですが、「復帰してライバル校のエースピッチャーの球を打つ」「まっすぐを仕留めてセンター前に運ぶ」というイメージだけを持って、ずっとリハビリを続けました。 相手投手のYouTube の動画がアップされているのを見ながら、苦しいリハビリ中もイメージトレーニングをずっとしてました。
その思いが実り、先ほど話した九州産業大学戦での決勝打はまさに思い描いたセンター前ヒットで、とても嬉しかったです。
昨年のドラフト会議は、指名は叶いませんでしたが、まずその日を迎えられたことに感謝の気持ちでいっぱいでした。支えてくれた周りの人がいないと今の自分はない。とにかく感謝の気持ちで臨みました。
元々大学から直接ドラフト指名を獲得することだけを考えていたので、それが叶わず正直野球を辞めることも考えました。オイシックスからありがたいことにオファーをもらい悩みましたが、やはりNPBのファーム相手に野球ができる環境にとてもワクワクして、新潟でプレーすることを決めました。
新潟の印象は、やっぱりお米が美味しいですし、日本酒や海鮮も美味しいと聞いているので、食べられる日が来るのがとても楽しみです(取材時は静岡での春季キャンプ中)。
春季キャンプ直前の1月に新潟には来ましたが、その時は大雪で、九州では雪がほとんど降らない分、その積もり方にびっくりしました(笑)。慣れていきたいですね。
チームメイトから「質の高い練習」を学び、目指すは首位打者
今季の目標は、「首位打者」のタイトルです。
その上で、チャンスの場面でランナーを返す一本を打つバッティング、ピンチの時こそ堅実な守備でチームを支えること。これが自分の役割だと考えています。
春季キャンプで日々実感しているのは、プロの「練習の質」の高さです。アップの仕方、キャッチボールの技術から、これまで経験してきたレベルとは明らかに違います。
特にNPBを経験されている先輩方はフリーバッティングの初球からしっかり捉えていて、一球も無駄にしない集中力が本当にすごいなと。まさに桑田真澄CBOがおっしゃる「質の高い練習」そのものだと感じました。
打席でNPBの投手の生きた球を見るのが待ち遠しいですし、この環境で日々学んでいることを試合で発揮していきたいと思っています。
サポーターの皆さんには、ぜひ自分のプレーの「全部」を見ていただきたいですが(笑)、特にチャンスの場面で一本打つところ、ピンチの場面で堅実な守備をするところに期待してほしいと思います。
サポーターの皆さんに会える日を楽しみにしています。
