中国語との出会いと、服に思いを乗せたいという願い
私が学生時代に最も力を入れたのは、中国語の習得でした。きっかけは、GUでのアルバイトです。店舗には中国からのお客様が多く来店されるのですが、言葉が通じず、お客様が求めているものを十分に理解できない。その悔しさが、私を動かしました。一緒に働いていた台湾出身のスタッフが中国語で流暢にコミュニケーションを取る姿を見て、私も同じように接客できるようになりたいと強く思ったのです。独学で学習を始め、日常的に中国語で会話する機会を作りながら、実践を重ねました。半年ほどで最低限の会話ができるようになり、発音の難しさに苦戦しながらも、徐々にお客様と中国語で接客できるようになりました。お客様から直接感謝の言葉をいただいたときの喜びは、今でも忘れられません。
このアルバイト経験は、私の就職活動の軸にも大きな影響を与えました。ファストファッションの現場では、大量の商品が次々と納品され、それを出す作業的な仕事が中心でした。もちろんそれも大切な仕事ですが、私は商品ひとつひとつに思いを乗せて店頭に届けたいと考えるようになったのです。そこで、商品企画から生産、店頭に並ぶまでの一連の流れに関わりたいと思い、繊維商社やアパレルメーカーを中心に企業研究を進めていきました。そんな中で出会ったのが、この会社でした。SPAとして企画から販売まで一貫して担う希少な企業であり、川上から川下まで関われる点に強く魅力を感じました。そして何より、面接を重ねる中で、社員一人ひとりの内面や価値観を大切にし、人を見て評価してくれる姿勢を感じたのです。学生だった私に何度も時間を費やして面接の場を設けてくださったことが、その証でした。挑戦を後押しする風土があり、自ら手を挙げればやりたいことに取り組める環境。ここでなら、私の思いを形にできると確信し、入社を決めました。
コロナ禍での入社、現場で身につけた実践力と広がる視野
入社したのはちょうどコロナ禍と重なった時期でした。本社での研修機会は限られていましたが、店頭での実務を通して先輩方に積極的に質問しながら、接客や商品知識など必要なスキルを習得していきました。現場で即戦力として成長できる環境だったと思います。
洋服が好きという幅広い興味を活かして、入社後は現場の枠を超えた業務にも積極的に携わらせていただきました。バイイング同行やVMDの考案など、多様な経験をさせてもらえたのは、この会社の風通しの良さがあったからこそだと感じています。自分の意思や思いを汲み取ってもらえる環境だからこそ、実現できたことだと思います。実務を通して、商品買付の意図や売り場づくりの視点を身につけることができました。
正直、入社前は洋服が好きという気持ちだけで飛び込んだアパレル業界でしたが、実際には商品だけでなく、お客様やスタッフとの関係構築、社外とのやり取りなど、幅広い業務に責任を持って取り組む必要があることに気づきました。これは自分の中でのギャップでした。ただ、経験を通じて視野が広がり、服を売るだけでなく、お客様、スタッフ、取引先を含めた全体感で物事を考えられるようになったことは、大きな成長だと感じています。好きという気持ちに加えて、責任意識も求められる仕事だからこそ、自身の成長につながっていると実感しています。
店舗責任者として挑む、リユース事業での成功と失敗からの学び
普段は店頭に立ちながら、セレクトバイヤーとリユース事業を両輪で携わっています。店舗責任者として売上管理や競合店舗の状況把握を行いながら、日々予算達成に向けた接客に取り組んでいます。メーカーへ出向いて商品をピックアップしたり、リユース事業では回収した洋服を選別・染め直すことで新たな価値を生み出すことに力を注いでいます。
直近で最も心に残っているのは、リユース事業での成功体験です。自分たちでピックアップし、染め方まで決めた商品がスタッフやお客様に喜ばれ、購入していただける瞬間に立ち会えることが何よりのやりがいとなっています。懐かしい洋服がリバイバルして新しい形になって販売されていることへの驚きの声をいただいたときは、この事業の価値を実感しました。
一方で、失敗から学ぶこともありました。セレクト仕入れで納期を十分に把握できず、本来早く入れるべき商品が後ろ倒しとなり、売り時期が短くなってしまったのです。この経験から、メーカーへの確認や意見の共有など管理を徹底する重要性を学びました。その後は仕入れの精度を上げ、不要なものを削って利益を増やすことを心がけています。
仕事を通じて最も成長したのは、人に対する配慮を意識するようになったことです。先輩からの指摘で自分本位で動いていたことに気づき、改善する癖を持つようになりました。商品補充の際に本部スタッフが協力して優先的に入れてくれたり、自分一人ではなく周りと連携してお店作りができている環境が、今では何よりも印象に残っています。
事業を主導する人材へ――リユース事業にかける想いと未来への決意
短期的には、リユース事業での売上向上に全力で取り組んでいきたいと考えています。ポップアップの運営や現地スタッフへのブランド価値の共有を通じて、現場運営の質を高めていくことが目標です。また、セレクトバイヤーとしての商品選定や仕入れの精度を向上させ、事業に即戦力として貢献できる力を身につけていきたいですね。そのために今から意識しているのは、予算数字をしっかり把握すること。事業責任者としての自覚を持って、日々の業務と向き合っています。
中長期的には、リユース事業を主導できる人材になることを目指しています。現在は事業立ち上げ期の一部業務に携わっていますが、今後は展開店舗や売れ筋の傾向を踏まえた販促施策の強化など、事業全体に責任を持って取り組めるポジションで、メインプレイヤーとして価値・利益を生み出せるようになりたいです。社外の方とのやりとりや商品の見効きは日々勉強しているので、こうしたスキルはアパレルである以上、どんな事業でも活かしていけると信じています。
就職活動は大変な時期かと思いますが、最後まで悔いのないよう頑張ってください。洋服が好きということに加えて、ヤマダヤでやりたい目標があると、キャリアとして進みやすくなると思います。事業、モノ、コトを通してお客様を楽しませたいという気持ちを持てる方、そして同じ志を持った皆さんと一緒に働けることを楽しみにしています。
