「働き方の未来を創る」というミッションに深く共感した理由
Upstageは「Building intelligence for the future of work」というVisionを掲げ、AI技術を活用したビジネス課題の解決に注力することで、「働き方の未来を創る」ことを目指しています。具体的には、UpstageのLLM(生成AIの大規模言語モデル)とDocument AI技術を通じて、目的志向・人間中心のAIを活用することで、日本の様々な組織の業務効率化を実現するという明確な方向性を持っています。
この企業理念の中で、私が最も深く共感しているのは「働き方の未来を創る」という部分です。
私自身、もともとキャリアのスタートは、DXやAIという領域からは遠く、日系の電機メーカーで人事などのバックオフィス業務でした。その後、B2B営業、北米での駐在勤務、また米系BigTechへの転職など様々な仕事を経験してきましたが、一貫して「人」というのが、いつも自分の仕事への想いの中心にありました。現在、多くの日本企業の職場では、本来人間が得意とする創造的な業務よりも、単純作業や定型的なタスクに多くの時間を費やしているのが現実です。
企業の現場における業務プロセスをAIテクノロジーで支援し、人が本来注力すべき「創造的で人間らしい仕事」に集中できる環境を実現することが重要だと考えています。Upstageは、生成AI言語モデルとDocument AI技術を通じて、単純なタスクの自動化だけでなく、複雑な意思決定を支援し組織の業務プロセスを変革することで、将来の事業成長を支援します。これは組織の生産性向上にとどまらず、組織内で働く個々人のやりがいやモチベーションを高めることにつながると確信しています。Upstageの事業を通じて、日本の組織が本来の力を発揮し、それが積み重なることで、より豊かで前向きな社会の実現につながると考えています。
ビッグテックから海外スタートアップへ:新たな挑戦の始まり
私がUpstageに入社したのは、前職での経験が大きな転機となっています。前職では、米国ビッグテックの中でAIやクラウドというテクノロジーを活用し、グローバルな事業が各国の社会や産業に大きな影響力を発揮していることを実感できました。スケールの大きな仕事に携わることで、テクノロジーが社会に与えるインパクトの大きさを肌で感じることができました。
しかし、その一方で、一個人としてより責任とインパクトを持ちながら何ができるかということを深く考えるようになりました。大きな組織の中では安定感はありますが、個人の裁量や影響力には限界があります。そんな中で、AIでユニコーンを目指す海外スタートアップの日本法人の代表として働くことを一つの目標として掲げるようになりました。
現在、Upstageの日本法人カントリーマネージャー として、多様なバックグラウンドを持つグローバルなチームをLeadしながら、日本におけるエンタープライズAI事業を拡大していくことをミッションとしています。日本のCEOとして、事業に関するすべての責任を持つというのが私の仕事になります。
役割としては非常に広範囲にわたりますが、その中でもプロダクトベースで見た時のLLM事業、ドキュメントAI事業、そして教育事業という3つの観点からアプローチしています。それぞれの領域でのリベニュー成長や、そのマイルストーンであるアライアンス推進に向けて、日々お客様とのセッションや社内、パートナーとの関係性構築を行っています。前職では味わえなかった、事業全体を俯瞰しながら戦略を立て、実行していく、また全ての結果責任を自らが引き受けるという大きな職責の醍醐味を感じています。
Making AI Beneficialを中心に据えたチーム運営と企業理念の浸透
Japan Officeを立ち上げて半年が経過した今、日々メンバーと共に試行錯誤を重ねながら、Upstageの企業理念「働き方の未来を創る」を体現する瞬間を数多く経験しています。お客様との商談や様々なイベントにおいて、Upstageの生成AI言語モデルとDocument AI技術が日本の組織の業務効率化にどのように貢献できるかをお話しする中で、多くの方から関心を持っていただけるようになってきました。この手応えこそが、AIを真に有益なものにするという我々のミッションが現実のものとなっている証拠だと感じています。
現在Japan Officeには、アドバイザーやインターンの方も含めて約20名の多様なバックグラウンドを持つメンバーが世界中から集まっていますが、その一人一人が「Making AI Beneficial」を議論の中心に置いて、日々それぞれの業務に取り組んでいます。特に印象的なのは、Upstageのプロダクトがお客様の業務に実際どのようなインパクトを与えるのか、日本のお客様の実態に合わせながら具体的にご提案できるよう、チーム内で様々なユースケースを共有し、チーム全体の意識を高めている点です。単なる技術の紹介ではなく、真にお客様の課題解決に貢献できるソリューションを提供するという姿勢が、メンバー全員に根付いています。
また、業界特化型のBusiness Office Hourや技術面に焦点を当てたTech Office Hourなどの場では、各メンバーから新しいアイデアや改善提案が活発に出されています。これらの議論を通じて、AI技術を活用したビジネス課題の解決というUpstageのMissionが組織全体に深く浸透していることを実感しています。メンバー一人一人が、AIをより有益なものにするという共通の目標に向かって、自発的に行動している姿を目の当たりにするたびに、企業理念が単なるスローガンではなく、実際の行動指針として機能していることを強く感じています。
AIを通じて人の可能性を広げる架け橋として描く未来への道筋
今後チームが拡大していく中で、私が最も大切にしたいのは、メンバー一人ひとりが自分の可能性を最大限に発揮できる環境を作ることです。チームメンバの皆さんには、「プロフェッショナルとしてお互いが自立し、かつ、お互いをリスペクトしながらOne Teamで助けあう。チャンスとリスクが混在する中で、自分たちにしかできないことをやろう」というメッセージを伝えたいと思います。AIという急速に進化する分野において、完璧を求めるよりも、挑戦し続けることが何より重要だからです。
5年後、10年後を見据えたとき、私は日本の産業がグローバル競争力を持ち続けるために、AI活用が最も大事なテーマの一つだと考えています。具体的には、海外の最先端技術と日本の文化や商習慣を深く理解し、両者を結びつける専門性を持った人材として成長していきたいです。技術的な知識だけでなく、異文化間のコミュニケーション能力や、お客様の潜在的なニーズを読み取る洞察力をさらに磨いていく必要があると感じています。
日本法人のトップとして、私が目指すのは「多様性を力に変える組織」です。「Work from anywhere on earth, but together」の精神のもと、個々の強みを活かしながらも、共通の目標に向かって一丸となれるチームを育てていきたいと考えています。そのためには、メンバー同士が互いを尊重し、オープンなコミュニケーションを取れる文化を醸成することが不可欠です。私が描く理想の働き方は、AIの力を借りながらも、人間らしい創造性や共感力を大切にする働き方です。組織での存在意義は、技術と人とをつなぐ架け橋として、より多くの人がAIの恩恵を受けられる社会を実現することです。将来を担う子どもたちの世代に、AIを活用した持続可能で豊かな日本社会を次の世代につないでいくこと、私たちに課されたMissionだと考えています。

