アメフト部での熱い日々と、仲間との出会いが導いた就活の軸
学生時代、私はアメリカンフットボール部に所属し、毎日練習に明け暮れていました。実は最初は高校時代から続けていたサッカー部に入部しました。でも高校時代にあこがれた大学サッカーとは別物で、すぐに物足りなさを感じました。部活をやめて、バイトでお金を貯めて留学に行こうかと考えていた時期もありました。そんな時、アメフト部の先輩たちと話す機会があったんです。先輩たちのアメフトにかける思いを聞いて、心が動かされました。その熱量に惹かれて、アメフト部への入部を決めたんです。
アメフト部での日々は、本当に濃密なものでした。今でも忘れられないのは、4回生の時の最終戦です。一年間ずっと目標にしていた大学との試合で、私たちは負けてしまいました。あの時の悔しさは、10年以上経った今も消えることはありません。でも、その経験を通じて学んだことがあります。それは、仲間の存在の大きさです。一人でくじけてしまうこと、弱気になってしまうことでも仲間と一緒なら乗り越えられる。その実感が、私の価値観の根幹を形成していきました。
就職活動では、3つの軸を大切にしていました。1つ目はグローバルに事業を行っているかどうか。2つ目は成長している会社かどうか。そして3つ目が、一緒に熱中できる仲間がいるかどうか、でした。立場や環境が人間を作ると思っているので、チャレンジや成長というキーワードは将来を考える上で欠かせませんでした。そして部活を通じて仲間の存在の大きさを痛感していたからこそ、どんな人たちと働くのかという点を重視していたんです。部活の練習で時間が限られていたので、とにかく軸をブラさずに就職活動を進めていきました。
豊田通商に対しては、トヨタと併走しグローバルに事業を伸ばしている会社から、総合商社になろうとしている会社というイメージを持っていました。でも、実際に選考を受けてみて印象が大きく変わったんです。出会った先輩社員が全員、本当に思いやりがあって魅力的な方ばかりでした。そして決定的だったのは、内々定後に同期と会った時のことです。他の商社の内々定者たちは非常にガツガツした「個人プレー」の雰囲気が強かったんです。それに対して豊田通商の内々定者は「チームプレー」の空気感があって、アメフト部で培ってきた自分の価値観と合うと感じました。ここでなら、また仲間と一緒に熱中できる。そう確信して、入社を決めたんです。
入社後、商売のイロハを学びながらグローバルへと視野を広げたキャリア
入社してから今まで、私は一貫して飼料・穀物業界に従事してきました。最初の配属は東京、その次の年から大阪支店で7年間勤務しました。大阪での7年間は私のキャリアの基礎を築く重要な時期となりました。飼料、肥料、食品の原料の輸入業務をメインに担当し、大阪の厳しいお客さま方から商売のイロハを一から教えていただきました。この時期に学んだことは、今でも私の仕事の根幹を支えています。
入社後の日々は、想像以上に体力勝負の連続でした。正直なところ、入社前は商社での仕事をもっとスマートなものだと思い込んでいました。しかし実際には、先輩方の体力に唖然とすることも少なくありませんでした。体力も大事なのだと実感する日々でしたが、同時に現場で穀物の粉にまみれながら商品にプライドを持って働くプロフェッショナルたちの姿にも圧倒されました。これは私が入社後に感じた大きなギャップの一つでした。
大阪支店での経験を積んだ後、私はブラジル実習の機会を得ました。残念ながら半年間はコロナ禍で在宅勤務を余儀なくされました。それでも初めての海外生活は刺激的でした。同僚も上司もブラジル人。最初は戸惑うことが多かったですが、このまま受け身で終わっても仕方ないと一念発起し勝手にいろんな部署に乗り込んで何をしているのか聞きまわりました。これからというところでのコロナで不完全燃焼ではありましたが、ブラジルの文化にも触れることができたのは貴重な経験でした。
ブラジルから帰国後は、三国間トレードを担当するようになり、その後コーントレードのチーフトレーダーへと役割が変わっていきました。通常、輸入コーントレードをずっと担当する人が多いのですが、私は大阪支店や海外トレードなどさまざまな経験を経てから、輸入のコーントレーダーとなりました。本部採算に大きな影響を与える重要な業務ですが、これまでの多様な経験があるからこそ、引き出しの多さが自身の強みになっていると実感しています。
トウモロコシのトレードから学んだチームの力と成長の軌跡
現在、私はアグリサプライチェーン部アグリサプライグループでチーフトレーダーとして働いています。部のミッションは「穀物のサプライチェーン・ライフラインを構築し、人々の暮らしと食を支える」こと。その一翼を担う存在として、トウモロコシの仕入れから大手顧客向けの営業、さらには営業統括や戦略立案まで、幅広い業務を担当しています。またTIVPという社内新規事業コンペで採用していただき、新規事業創出に取り組むと同時に、コーポレート本部でベンチャー投資や新規事業をサポートする仕事も兼務しています。
営業統括としてチームメンバーをまとめ、厳しい予算を達成するためにみんなで知恵を出し合う。一方で新規事業開発も行う。私が常に意識しているのは、人任せにせず、自分が一番先頭を走るようにすること。トレードでは各担当者の営業活動についてレビューとプレビューを丁寧に行い、経験の少ないメンバーも結果を出せるようサポートするようにしています。一人ひとりの思いを尊重したうえで、最大限の結果を出すことを考えるようにしています。
一方で、この仕事には常に緊張感が伴います。トウモロコシのサプライチェーンはハリケーンなどの天候不順や戦争、紛争といった世界情勢の影響を大きく受けるため、大きなニュースを見るたびにヒヤヒヤする日々です。とくに印象に残っているのは、史上最大レベルのハリケーンに見舞われたときのこと。そのときは普段は競合である商社にも協力してもらい、全員で日本の食の安定供給を守りました。この出来事は、業界の垣根を超えて使命を共有する瞬間として、今でも心に刻まれています。
学生時代と比べて、自分自身が大きく成長したと感じる部分があります。大学のころは昇格や優勝などの共通の目標を全員で容易に共有できましたが、ビジネスの現場ではそう単純ではありません。だからこそ、明るく前向きな姿勢を心がけ、チームにポジティブな影響を与えるように意識するようになりました。入社当初は個人としてのレベルアップに興味がありましたが、同僚や多くの関連会社の方々と関わる中で、チームとしてのパワーを最大化するために何ができるかを考えるようになったのです。
グローバルに挑戦し続ける未来と、次世代へのメッセージ
短期的には、現在の業界で新規事業に挑戦していきたいと考えています。具体的には穀物や畜産など、人の食の根底を支える分野です。食は人間の生活において欠かせないものであり、そこに携わることで社会に大きな価値を提供できると信じています。そして中長期的には、会社の本部を越えて事業創造ができる人材になりたいと思っています。そのためには、柔軟に多様な文化を受け入れることができるスキルや経験を積んでいくことが必要だと考えています。
グローバルに仕事をする中で、今後とくに挑戦してみたいのは日本や東南アジアといった地域です。一見すると、人口が増えている国や地域のほうが魅力的に見えるかもしれません。しかし私は、あえて高齢化による人口減少が目に見えている中で業績を伸ばし続けることのほうにチャレンジしたいと思っています。なぜなら、そこにこそ工夫が必要であり、本当の意味での事業創造の力が試されるからです。
採用候補者の皆さんには、多様性を受け入れ、チャレンジをし続けるようなキャリアを描いてほしいと思います。豊田通商は、前向きでどん欲に学ぼうとする人、どんな商材や事業であっても「人」にフォーカスを当てることができる人が活躍できる会社です。当社の魅力は、とにかく人、つまり顧客、同僚、上司、後輩すべてに寄り添う会社であることです。そんな環境の中でグローバルに伸び伸びと仕事ができることは、他にはない魅力だと思います。
入社を検討している方に伝えたいのは、熱い思いがあれば実現できる風土と土壌がここにはあるということです。挑戦したいという気持ちを持ち続け、多様な価値観を受け入れながら成長していく。そんなキャリアを一緒に歩んでいきましょう。

