「前提を明確にし、根拠に基づいて判断する」データベース移行の現場から
現在私は、老朽化したシステム基盤を大規模に刷新するプロジェクトに携わっています。プロジェクト全体では、OS(オペレーティングシステム)やインフラ構成の刷新、複数に分散しているデータベースの統合、それに伴うアプリケーションの改修と、非常に広範囲にわたる作業が同時並行で進んでいます。その中で私が所属するのが、データベース移行を専門に担うチームです。
チームでの私の役割は、現行環境の調査、移行対象や依存関係の整理、そして移行方式の検討です。具体的には、何十台にも及ぶサーバーを統合するにあたり、「何を」「どのように」統合先へ移行すればよいかを丁寧に洗い出し、安全かつ確実な移行を実現するための道筋をつくっています。業務への影響を最小限に抑えながら新しい基盤へ移行するというのは、一見シンプルに聞こえるかもしれませんが、現行システムの構成や依存関係を正確に把握することが大前提となるため、非常に緻密な作業が求められます。
この仕事をする上で、私がとくに大切にしているのは「前提を明確にし、事実と根拠に基づいて判断する」ということです。前提が曖昧なまま進めてしまうと、自信を持って判断できないだけでなく、抜け漏れにもつながります。だからこそ、何かを決める前には必ず事実を確認し、根拠を明らかにした上で動くことを意識しています。
また、目の前の作業だけに集中するのではなく、周辺への影響や将来の運用まで視野に入れて考えることも心がけています。データベースの移行は、それ単体で完結するものではなく、関連するシステムや業務プロセスとも密接につながっています。「ここを変えたら、あの部分にどんな影響が出るか」という視点を常に持ちながら、抜け漏れのない仕事を積み重ねることが、最終的にプロジェクト全体の品質を守ることにつながると考えています。
さらに、判断した内容を自分の中だけに留めず、他者が理解・検証できる形で共有することも、仕事の品質の一部だと思っています。関係者と連携しながら進めるこの規模のプロジェクトでは、情報の透明性がチーム全体の判断精度を高めることにも直結します。自分一人の力ではなく、チームとして確実な移行を成し遂げるために、こうした姿勢を大切にしながら日々の業務に取り組んでいます。
SIer時代の経験と、「成果が評価に反映される環境」を求めた転職の決断
前職でも、今と同じくSIer(システムインテグレーター:企業の情報システムの企画・開発・運用を一括して請け負う会社)に勤務していました。さまざまなシステムのアプリケーション開発に携わり、技術面ではたくさんのことを学ばせてもらいました。自分なりに仕事に向き合い、成果を出せたと感じる場面もあり、充実した日々を過ごしていたと思います。
ただ、ある時期から、自分の今後のキャリアや働き方についてじっくり考えるようになりました。日々業務をこなす中で、「このまま同じ環境に居続けることが、本当に自分の成長につながっているのだろうか」という問いが、少しずつ頭をよぎるようになっていったんです。
その中でとくに強く感じるようになったのが、「成果が評価にきちんと反映される環境で働きたい」という気持ちでした。努力や工夫が正当に評価される環境に身を置くことで、もっと主体的に、そしてより高い目標に向かって挑戦できるのではないかと考えるようになり、転職を決意しました。
転職活動を始めてからは、複数の企業を検討しましたが、最終的に日鉄ソリューションズ関西への入社を決めたのには、明確な理由があります。選考の過程で、入社前に実際に現場で働く社員の方とお話しする機会を設けていただいたんです。会社の表向きの情報だけでなく、実際の働き方や職場の雰囲気をリアルに聞けたことは、私にとって非常に大きな意味を持ちました。
その会話の中で、「ここなら自分がこれまで積み上げてきた経験を活かしながら、新しいことにも挑戦し、成長し続けられる」と確信できました。また、単に転職してすぐに活躍できるかどうかだけでなく、長期的に働き続けられる環境かどうかも、私が重視していたポイントです。現場社員の方々の話を聞いて、その点でも安心感を持てたことが、最終的な決め手になりました。転職という大きな決断に踏み出せたのは、そうした丁寧な採用プロセスがあったからこそだと、今でも思っています。
「まず動いて修正していく」。安定稼働が教えてくれた自走する力
入社後にとくに印象に残っているのは、担当した機能のリリース後に大きな不具合が発生せず、安定稼働を実現できたことです。システム開発の現場では、リリース後に予期しないエラーや誤動作が起きてしまうことも珍しくありません。だからこそ、安定した状態でユーザーにシステムを使い続けてもらえたことは、自分にとって大きな成功体験になりました。
安定稼働を実現するために、開発段階からとにかく丁寧に作業を積み重ねていきました。具体的には、想定される異常系(正常な操作以外の動作やイレギュラーなデータが入力された場合の挙動)やデータのパターンを幅広く洗い出し、テストで一つひとつつぶし込んでいったのです。また、リリース後もシステムのログ(動作記録)や問い合わせの状況を注意深く見守り、小さな懸念点が見つかれば早期に対処していくことを意識していました。ユーザーが安心してシステムを使い続けられる状態を守り続けられたことに、エンジニアとしての大きなやりがいを感じています。
一方で、こうした成功体験を重ねる中で、自分のマインド面にも変化が生まれました。以前は細かいミスや周囲の反応が気になってしまい、必要以上に慎重になってしまうことがありました。しかし経験を積む中で、「完璧を求めすぎるより、まず動いて修正していく方が結果的に早い」という考え方に気づいてからは、多少のことを気にしすぎず、前向きに取り組めるようになりました。
技術面でも、自分の成長を実感しています。これまで経験のなかった新しいプログラミング言語での開発に挑戦する機会があり、公式ドキュメントや既存のコードを読み解きながら実装を進めていきました。最初は不安もありましたが、その経験を通じて、未経験の技術でも自走して対応できる力が身に付いたと感じています。
前職もアプリケーション開発(ユーザーが実際に操作するソフトウェアの開発)だったため、要件定義から設計・実装・テストといった各工程の進め方を一通り経験していたことも、現在の仕事に大いに活きています。業務の流れをスムーズにつかめたことで、新しい環境でも早期に実力を発揮できたと思っています。前職で培った土台の上に、新たなマインドと技術力が積み重なっていく感覚があり、それが今の自分の支えになっています。
「まず一歩踏み出す」姿勢で広がる、技術とチームをつなぐ未来像
短期的には、担当業務をこなすだけでなく、目的や全体のスケジュールを踏まえたうえで、自ら進め方を考え、関係者との調整を主導できる存在になりたいと考えています。
現在担当しているサイジング検討(システムや設備の規模・容量を適切に見積もる検討プロセス)では、必要な作業や課題、役割分担を自分なりに整理し、関係者を巻き込みながら、合意形成から実行まで主体的に進めることに挑戦したいと思っています。与えられた仕事をこなすだけでなく、「なぜこの仕事をするのか」「全体の中でどう位置づけられるのか」を意識しながら動けるようになることが、今の自分にとって大切な一歩だと感じています。
中長期的には、担当する技術領域の知識と経験をさらに積み重ね、周囲に相談しながらも自分で考えて業務を前に進められるようになりたいです。技術面だけでなく、関係者との調整やスケジュール管理も意識しながら、担当領域を一通り任せてもらえる立場を目指していきたいと思っています。そして、自分が身につけた知識や経験を周囲にも共有し、チーム全体の業務を支えられる存在になることが、私の目指すキャリアの姿です。
最後に、入社を検討されている方へ伝えたいことがあります。この仕事の魅力は、これまでの経験や専門性を活かしながら、技術面だけでなく、計画立案やお客さま・関係者との調整まで幅広く関われる点にあると思います。担当領域について一定の裁量を持って進められ、経験を積むにつれて仕事の幅も広がっていく環境は、自分自身の成長を実感しやすい場所だと感じています。
活躍できるのは、技術力や経験はもちろん大切ですが、それ以上に、わからないことや新しいことに対して、失敗を恐れず一歩踏み出せる人だと思います。最初からすべてを理解している必要はありません。必要なことを周囲に確認し、自分の考えを伝え、まずやってみる姿勢が、当社では何より重要です。一人で抱え込まず、周囲と相談しながら行動し、その経験を次に活かしていける人が、着実に成長していける環境だと感じています。迷っているなら、ぜひその一歩を踏み出してみてください。
※記事内の社員プロフィールおよび本文中の所属・役職は、取材時点の内容です。
