「伝える」ではなく「伝わる」動画に。企画・撮影・編集も手がけるマルチクリエイター
私が所属しているのは、デジタルCX事業本部 コンテンツ事業部 デジタルマーケティンググループの動画制作チームです。チームのミッションは、「高品質な動画制作を通じて、お客さま・現場・社員それぞれを映像の力でシームレスにつなぎ、移動体験の安心・快適・感動を最大化すること」。「伝える」動画ではなく、「伝わる」動画でさまざまな価値を創出していくことを、私たちは目指しています。
具体的には、空港で流れる各種ご案内動画や、地域の魅力をアピールするPR動画、JALグループ内のイベント、教育コンテンツ、社員のインタビューやメッセージの動画など、ジャンルは多岐にわたります。テキストや静止画では伝えきれない「感情」「空気感」「膨大な情報」などを的確に映像に落とし込み、人と人のつながりを支えることが私たちの役割です。
チームの中での私の立場は、いわゆるマルチクリエイターです。企画立案から進行管理、演出・表現を指揮するディレクション業務(動画制作全体を統括する役割)をメインとしながら、現場でのライティングや撮影、編集、さらには音響やエフェクト効果付けまで、制作工程のほぼすべてに携わっています。一つの作品が完成するまでの全体像を把握しながら動けることは、この仕事ならではの面白さだと感じています。
仕事をする上で何より大切にしているのは、あいさつや笑顔、そして綿密なコミュニケーションです。動画制作には多くの人が関わります。クライアント、出演者、スタッフそれぞれが異なる想いや視点を持っているからこそ、現場の意思疎通をスムーズにし全員の想いを一つにつなぎ合わせることが、最高の作品につながると信じています。
「伝える」ではなく「伝わる」にこだわるのも、その考え方と根っこは同じです。動画のゴールは、発信すること(伝える)ではなく、相手に届いて理解・共感してもらうこと(伝わる)だからです。どれだけ丁寧に作っても、見てくださった方の心に届かなければ意味がありません。常に視聴者ファーストであり続けるために、この言葉を自分自身への戒めとして大切にしています。
制作の過程では、関係者同士で意見がぶつかることも少なくありません。それでも、「より良いものを作りたい」というゴールは全員が共有しています。お互いのこだわりを掛け合わせることで、当初の想像をはるかに超える作品が完成した瞬間──その達成感と感動は、この仕事を続けていく上での大きな原動力になっています。関係者一人一人の努力や費やした時間が、必ず「作品」という形になって誰かに届く。それがこの仕事の醍醐味であり、大きなやりがいを感じる瞬間です。
過酷な環境で培ったレジリエンス。大好きな飛行機への憧れは消えず、転職を決意
私のキャリアは、航空業界とは一見まったく無関係な場所から始まりました。新卒で入社したのはOA機器やミシンを扱う企業で、職業用・家庭用ミシンの営業部門で約2年間、東日本エリアを担当しました。
実は、私の実家は洋裁店を営んでいて、幼い頃からミシンの音が生活の一部でした。まさに「ミシンの音が子守歌代わり」という環境で育った私にとって、その仕事は何かの縁を感じ、製品を提案するたびに愛着と情熱を込めることができました。
ただ、東日本という広大なエリアを自分の足で駆け回る仕事は、決して楽ではありませんでした。とくに記憶に深く刻まれているのが、担当エリアに北陸地方が加わったときのことです。寒がりな私にとって、雪深い北陸の冬は過酷そのものでした。自分の身長を超えるほどの雪の壁に挟まれた道を車で走り、翌朝ホテルを出ると車が雪に埋もれていて、まず雪かきから1日が始まる──そんな日々が続きました。
それでも、その経験は私を大きく変えてくれました。どんな不測の事態が起きても一喜一憂せず、どっしりと構えてやるべきことを淡々とコツコツ積み上げる。今でいうレジリエンス(逆境力)とでも呼ぶべき精神的な強さは、あの北陸での日々に鍛えられたものだと思っています。在籍期間は2年と短かったものの、この経験は今の私の土台になっています。
そんなある日、JBCの求人と巡り合いました。幼い頃から飛行機が大好きで、学生時代にJALを利用して留学や一人旅をした際、国外の新しい世界に触れて深く感動した経験があります。「飛行機は人々に無限の可能性を与える存在だ」──そう感じて以来、いつか航空業界で働きたいという想いをずっと胸に抱いてきました。前職で東京に配属となり、目の前の仕事に奮闘しながらも、その想いは消えることなく続いていたのです。
「業界がまったく異なる転職に不安はなかったのか?」とよく聞かれますが、正直なところ、迷いは一切ありませんでした。自分がやりたいことに真っすぐ向き合い、たとえ失敗したとしても後悔はない。そう思えたからこそ、躊躇なく踏み出せたのだと思います。
動画制作未経験で荷物持ちからのスタート。一段ずつ階段を上る喜びを積み重ねる
JBC入社後は人事・総務・労務といったバックオフィス業務などを担当し、その後、現在の動画制作チームへ異動しました。当時の私は文字どおりの未経験者でした。最初は現場に出ても荷物を持つことしかできず、カメラの扱いも編集ソフトの操作も、何もわからないゼロからのスタートでした。正直なところ、焦りや不安を感じることも少なくありませんでした。
そんな私を支えてくれたのは、チームのメンバーや上司の存在です。わからないことを素直に聞ける環境があり、一つ一つ丁寧に教えてもらいながら、少しずつ現場での経験を積み重ねていきました。貪欲にスキルアップを目指して取り組んでいくうちに、できる業務の幅が徐々に広がっていきました。
その感覚は、まるでゲームのキャラクターがレベルアップして、新しい武器を手に入れていくようなイメージです。一本の動画を自分一人で編集して納品できたとき、撮影現場でメインカメラを任せてもらえたとき、そして主担当として一つの案件を完遂できたとき。そのたびに「一段、階段を上れた」という感覚があり、素直に嬉しかったです。小さな達成感の積み重ねが次への意欲につながり、その循環が日々の充実感を生み出してくれました。
一方で、前職の営業時代に培ってきた経験も、今の仕事に確実に活きていると感じます。特段トークが上手いというわけではありませんが、誰に対してもオープンマインドで明るく接し、相手と誠実に向き合う姿勢は、営業として多くの人と接してきた中で自然と身についたものです。
この姿勢があるからこそ、チームの仲間や関わるすべての人たちと信頼を積み重ねることができ、日々の制作に取り組めると感じます。技術的なスキルはゼロから身につけたものでしたが、人と向き合う姿勢は自分の財産としてずっと持ち続けてきたもの。その両輪があってこそ、今の自分の仕事が成り立っていると思います。
そして、もう一つ大きく変わったと感じているのが、物事の見方です。前職時代は自分の数字を追いかけることに一心不乱で、視野がどうしても狭くなりがちでした。ところが、JBCでバックオフィス業務を長く経験したことで、会社全体を俯瞰して見る視点が自然と養われました。チームとしてどうあるべきか、会社として何を目指すべきか、さらにはJALグループ全体として最適な選択は何かを、冷静に考えられるようになったと感じています。一つの数字や目の前のタスクだけにとらわれず、広い視野で仕事に臨めるようになったことは、確かな成長だと思います。
動画制作のスキルを磨き続け、映像の力でJALグループのファンを増やしたい
今後の短期的な目標としてまず取り組みたいのは、個人のスキルとチーム全体のスキルを同時に磨き上げていくことです。動画を通じてお客さまの心をワクワクさせ、笑顔や感動を届けられるような作品に、果敢に挑戦し続けたいと思っています。
「次の旅への楽しみ」や「明日の活力や希望」──そんな気持ちをお客さまに届けられるチームを目指して、一つずつ着実にカタチにしていきたいです。動画は単なる情報伝達の手段ではなく、見た人の感情を動かし、行動を変えるほどの力を持っていると私は信じています。だからこそ、その力を最大限に引き出せるクリエイターでありたいと思います。
中長期的なビジョンの原点は、学生時代に初めて一人旅をしたときの体験にあります。あのとき、「飛行機は人々に無限の可能性を与えてくれる」と心から感動し、それが今の私の仕事への向き合い方をつくっています。今後のキャリアでは、その感動を今度は「自分が作る動画」を通じて、世界中のお客さまに届けていくことが大きな目標です。
動画のスキルをさらに磨き続け、「この飛行機に乗ってみたい」「次の旅が待ち遠しい」と思ってもらえるような動画をたくさん作ることで、JALグループのファンを増やしたい。その想いは、これからも変わることなく、私の軸であり続けると思っています。
最後に、当社を志望する方へお伝えしたいことがあります。JALグループというスケールメリットを生かした大きな仕事にチャレンジできる環境は、JBCならではの魅力です。また、テレワークやフレックスなど多種多様な制度や働きやすい環境が整っているので、ワークライフバランスを保てるだけでなく、それぞれのエネルギーが相乗効果となって、充実した人生を送ることができると感じます。
また私自身はJALグループのテニス部に所属していて、グループ内の他社の社員と交流する機会も多くあります。飛行機の専門知識や旅にまつわる面白い話を聞くことができ、横のつながりが広がっていく感覚は、日々の仕事の励みにもなっています。
そして、どんな方に仲間になってほしいかというと、明るく笑顔で、一緒にいて気持ちのいい人です。JBCは、部署が変わると転職したかと思うほど仕事内容が変わることがありますが、特別な専門性がなくても、飛行機が好き・JALが好きという熱意を持って笑顔で前に進めば、周りが必ず助けてくれます。変化をポジティブに楽しみながら、主体的に成長しようとする気持ちさえあれば、ここはきっと自分らしく活躍できる場所になるはずです。

