狭き門に挑む、エンタープライズ向けセキュリティ営業の最前線
私が現在取り組んでいるのは、クラウドセキュリティのプラットフォーム開発を手がける企業の営業コンサル・営業代行プロジェクトです。一見するとシンプルな営業支援に思えるかもしれませんが、このプロジェクトには非常に興味深い特徴があります。
まず、ターゲットとなる顧客層が「日本企業の売上上位457社」のクラウドセキュリティ担当者に限定されているという点です。これは言い換えれば、国内のエンタープライズ企業における、非常に専門性の高い部署の方々がターゲットということになります。
このような狭い顧客層に対して、新規営業の手法を確立していくという挑戦的な取り組みを行っています。従来の単純な架電営業だけでは太刀打ちできない領域だからこそ、私たちは多角的なアプローチを展開しています。
具体的には、ネット記事から部署の電話番号や担当者名を丹念にリサーチし、そこからの架電を試みます。しかし、それだけではありません。接触が難しい場合は、担当者への手紙やSNSを通じたアプローチなど、さまざまなチャネルを組み合わせて展開していきます。また、すでに接触できている担当者からキーマンを紹介していただき、そこからアプローチを広げていくという方法も重要な戦略の一つとなっています。
このプロジェクトでは、私がプロジェクトマネージャーとして全体を統括しながら、弊社代表と私がメインメンバーとして活動し、さらに業務委託のメンバーを1名アサインしています。また、営業活動の可視化と効率化のために必要不可欠なSalesforceの改修には、DX支援事業部のメンバーにも参画してもらっています。
特に業務委託メンバーの選定では、ITリテラシーの高さはもちろんのこと、営業の観点からSalesforceを使いこなせる能力や、エンタープライズ企業とのビジネスコミュニケーション能力など、高い基準を設けて人選を行いました。
プロジェクトマネージャーとして特に注力しているのは、メンバー一人ひとりの適材適所を見極めることです。これまでの活動結果をデータ分析し、各メンバーの得意分野を数値的な根拠をもとに特定したうえで、最適な役割を付与しています。また、顧客の期待値とのギャップが生じないよう、週次で期待値の調整を行い、KPIに対する進捗状況を日次で確認するなど、きめ細やかなタスク管理を心がけています。
困難を乗り越え、新たな道を切り拓く
プロジェクトに参画したのは、思ったようにアポイントが取れず、かつオペレーションにおけるミスが生じる状況が続いているという話を聞いたときでした。私自身、初動の良さと繊細で漏れのないオペレーション実行が得意だという自負があり、「なんとしてでもプロジェクトを立ち上げ切る」という強い覚悟を持って参画を決意しました。
まず着手したのは現状把握です。どのようなターゲットに対してどのようなアプローチをしているのか、なぜ成果が出ていないのか、オペレーションのどの部分に課題があるのかを細かく分析していきました。ただ課題を洗い出すだけでなく、「どうやったらできるのか」という具体的な解決策を常に考えながら進めていきました。
しかし、プロジェクトを進める中で大きく2つの壁にぶつかりました。1つ目は、ターゲットとなる企業が457社と限られており、その多くが既にアプローチの上で断りを受けているという状況でした。2つ目は、私自身がクラウドセキュリティに関する知見をまったく持っていなかったことです。
これらの課題に対して、私は地道な努力と新しい試みを組み合わせて取り組みました。まず、サービス理解を深めるために、専門書を読み漁り、社内での勉強会を開催し、セキュリティ関連の展示会にも積極的に参加して業界のトレンドや他社の動向を把握しました。支援企業の担当者の方々にも勉強会を開いていただき、実践的な知識を吸収していきました。
特に大きな転換点となったのは、AIを活用した新しいアプローチ方法の導入です。これまでの営業活動履歴を整理した上で、AIを使って各企業の最新情報を収集・分析し、それぞれの企業に合わせたパーソナライズされた営業戦略を立案しました。具体的には、Webスクレイピングで関連ワードの含まれるネット記事を出している企業をピックアップし、その内容からどのような訴求点が効果的かを分析。さらに、企業の担当者名や部署番号の特定にもAIツールを活用しました。
プロジェクトマネージャーとして、私は全体の統括も担当していました。顧客との定例ミーティングの実施や内容のチームメンバーへの共有、新規手法の立案から実行まで、幅広い業務をこなしていきました。特に現場のメンバーとは密なコミュニケーションを心がけ、難しい局面でも最短で改善案を出せるよう努めました。
そして大きな手応えを感じたのは、従来の架電以外のアプローチ方法を導入したときでした。単純にリストを増やすのではなく、与えられた環境の中で「どうやったらできるか」を徹底的に考え抜いた結果、新たな打開策を見出すことができたのです。
データドリブンな営業で新たな価値を創出
現在、プロジェクトは非常に良好な状態で進んでいます。支援企業における営業のホワイトスペースが可視化され、次のステップとして新たな戦略の検討を進めている段階です。細かな相談から新しいプロダクトの相談まで、幅広い分野でご相談をいただけるようになっており、信頼関係が着実に構築できていると感じています。
特に大きな成果として挙げられるのが、新規顧客獲得に向けたアポイント創出の手法が確立できたことです。これまでの取り組みを通じて、Salesforceを活用した営業活動履歴の管理が適切に行えるようになり、データドリブンな営業活動が実現できています。例えば、ある企業のどの担当者と過去にどのような会話があり、アプローチの結果がどうだったのかが可視化され、それらの情報を活かした効果的な次のアプローチが可能になりました。
このような成果に対して、支援企業からは「こんな手法があったのか」「さすがDigiMan」といった驚きの声をいただいています。特に評価いただいているのは、支援企業では思いもつかなかった新しいアプローチ方法で成果を出せていることです。過去に別の営業コンサルティング会社に依頼した際は成果が出なかったとのことで、DigiManの強みである「デジタル」×「実行力」で具体的な結果を出せていることを高く評価していただいています。
社内でも、このプロジェクトでの成果は大きな評価を得ています。特にエンタープライズ企業の攻略や、従来の架電以外のアプローチ手法を確立できたことが注目されています。
このプロジェクトを通じて、私自身も多くの学びを得ることができました。具体的な手法や施策はもちろんですが、「どうやったらできるか」を考え続けて実行することの重要性を改めて実感しています。例えば、リストの母数が減少していく中でも、残された可能性から活路を見出し、様々な手法を実行することで新規アポイントを創出できた経験は特に印象的でした。
また、チームでプロジェクトを進める中で、メンバーとの目線合わせの重要性も再認識しました。それぞれが異なる業務を担当していても、目指すゴールや顧客の期待値を共有することで、個々の役割が成果に向かって一致していくことを実感しています。独りよがりではなく、適切な役割分担とチームワークが成果につながることを、身をもって学ぶことができました。
未来を創る:さらなる高みを目指して
今後のプロジェクトでは、日本企業の売上上位250社へのアプローチを通じて、より注力したい企業に対する成果の創出を目指していきます。具体的な数値目標はまだ不明確な部分もありますが、一つ一つの案件に真摯に向き合いながら、着実に成果を積み上げていきたいと考えています。
特に力を入れていきたいのが、新しい営業施策の創造です。例えば、展示会への潜入といった足を使った営業活動や、最新のAIテクノロジーを積極的に活用することで、より効率的な営業手法を確立していきたいと考えています。これまでの経験を活かしながらも、常に新しい可能性を追求し続けることが重要だと感じています。
私たちが目指す組織の姿は、「超一流の営業担当が多く在籍している会社」です。ここでいう超一流の営業担当とは、どんな課題に対しても真摯に向き合い、結果的に圧倒的な成果を出せる人材を指します。今回のプロジェクトで一度は苦戦した大きな案件を完遂できたことは、組織全体に良い刺激を与えられたと思っています。このような経験を通じて、一人一人がさらなる成長を遂げていってほしいと願っています。
このプロジェクトを通じて、私たちが社会に提供できる価値は明確です。今回のクラウドセキュリティのような特に営業難易度の高いサービス業態においても、DigiManのような営業プロフェッショナル集団を活用することで、確実に成果を創出できることを証明できました。この実績は、同様の課題を抱える企業に対して、新たな可能性を示すことができると確信しています。
自身のスキルアップも欠かせません。常に学び続け、新しい知識や技術を吸収しながら、DigiManとしての営業力をさらに高めていきたいと考えています。プロジェクトを通じて得た経験や気づきを大切にしながら、一歩一歩、着実に前進していきます。
私たちの挑戦はまだ始まったばかりです。これからも顧客の課題に真摯に向き合い、革新的な営業ソリューションを提供し続けることで、業界全体の発展に貢献していきたいと考えています。

