物流会社。地方の老舗企業。
「地味な仕事」「ただ運ぶだけ」── もしそう思っているなら、それは大きな誤解だ。
顧客に最適な物流を提案し、自ら現場に入り仕組みを創り上げる。 初出荷のトラックを送り出した瞬間、社会に価値を届けた実感が湧く。
220年以上続く鈴与の採用担当者が語る、物流の"手触り感"とは?
今回お話を伺った方
白井 宏樹さん(人財採用部 採用第一チーム)
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【よくある質問Q&A】「ただ運ぶだけ」「地味な仕事」という思い込みを解く
Q1. 物流って「ただ運ぶだけ」の仕事じゃないんですか?
A. 運ぶのではなく、「仕組みを創る」のが鈴与の仕事です。
「トラックで荷物を運ぶ“だけ”」「倉庫で荷物を保管する“だけ”」──そんなイメージを持っていませんか?
白井さん:
「鈴与が総合物流業として担っているのは、お客様のビジネスにおける『モノの流れ』全体をデザインするプロデューサーのような仕事です。まずお客様のビジネスを研究し、最適な物流を企画・提案します。さらに、そのプランを実行するための現場体制を構築し、お客様のビジネスがスムーズに回り続けるための『新しい仕組み』を一から作り上げること。それが私たちの役割です。
現場では、機能分担会社とパートナーとして連携しながら、安全・品質・生産性を継続的に高める改善を繰り返し、お客様の物流を支えています。
私たちは物流を通じて、お客様の売上向上やビジネスの発展を支援する存在です。だからこそ、非常に頭を使い、深く考え抜いた提案を行い、それを現場で実行し、改善し続ける。皆さんの想像以上に、圧倒的にクリエイティブな仕事だと言えます」
Q2. 物流の仕事、やりがいは何ですか?
A. 自分が考えた仕組みで、社会が回る「手触り感」があります。
インフラ業界として社会を支える──その役割は普段の生活で意識されにくいもの。
白井さん:
「化粧品を扱う倉庫で初めて出荷をした日のことは、今でも忘れられません。無事に出荷作業が終わるかも不安でした。夕方、トラック4台に化粧品が積み込まれて、『いってらっしゃい』と送り出す。すごくドキドキしていました。
その瞬間、『この素敵な化粧品が誰かの手元に届く』って強く実感したんです。自分が化粧するわけじゃないけれど、これを手に取った人は綺麗になり日常がより良くなるかもしれない。自分が作った仕組みで、誰かの生活に価値が届く──そう思えた瞬間でした。
ゼロから仕組みを作って、物が運ばれていった。達成感という言葉以上のもっと強い感情でした」
Q3. 営業と現場って、完全に分かれているんでしょ?
A. 営業担当が現場に入り、立ち上げまで一緒にやります。
多くの物流会社では、営業は営業、現場は現場。でも、鈴与は違います。
白井さん:
「営業と現場が非常に近いです。営業担当が獲得した仕事を、営業担当自身が現場の立ち上げを行っています。『後は現場でよろしくね』という会社もありますが、鈴与では現場と営業担当が協力しながら出荷開始まで伴走します。
例えば、化粧品・生活雑貨の案件を獲得した営業担当は、業務要件やシステム要件の定義も行います。実際に物が何もない倉庫に入ってくる『移管』の時も必ずいて、最初の出荷が安定的に回るまで立ち会う。時には一緒に作業して、改善しながら進めていきます。
お客様が任せてくれた営業担当が、しっかりと現場が安定稼働するまで見届ける。それがお客様の信頼につながると考えています」
Q4. 若手の裁量はどのくらい?
A. 例えば倉庫担当2〜3年目で、サッカーコート1面分の広さを任されます。
若手は補助的な仕事しかできない──そう思っていませんか?
白井さん:
「2年目、3年目でも物流センターに所属しながら既存顧客の営業もします。大体サッカーコート1面分ぐらいの面積を使って保管しているお客様を担当します。もちろん2年目社員だけでやるわけじゃなく、先輩がついてプロセスはしっかりサポートしますが、自分たちが考えた仕組みで物が置かれて、自分たちが考えたスキームで物を流していく。
作った物流の仕組みが良ければ、利益もしっかり出るし、ワーカーさんもキラキラ働いてる。逆に悪い仕組みだと、現場が悲しい顔をして働くわけです。2年目、3年目から、自分の行いが目の前でどういう結果になるかが見える。この営業・計画・実行・結果と一連したプロセスを担当できることから大きな裁量だと思います」
Q5. 220年続く老舗企業って、お堅いんじゃないですか?
A. 220年続いた理由は、「自己改革」を続けてきたからです。
歴史ある企業だからこそ、保守的──そんな固定観念はありませんか?
白井さん:
「220年続いてきたのは、自己改革してきたからだと思っています。今から8年前、社長が『ロジカルシンキングをベースにしよう』と意思表示をして、全社員がロジカルシンキング研修を受けました。徹底的に企業研究をする文化が定着し、それが5年前ぐらいから花開きました。
また鈴与グループに目を向けると、140社のグループ会社が。220年の歴史があるのは、時代に合わせていろいろな事業を起こして、高度化してきたから。日本初のツナ缶製造も、地方と地方をつなぐ航空会社も、自己改革の一環なのです」
【実は○○の真実】
実は、お客様の店舗に入り込んで課題を見つけたりもします
「物流=依頼されたことしかやらない」と思っていませんか?鈴与の営業は、もっと深く入り込みます。
白井さん:
「全国で170店舗を運営する大手雑貨小売店様の事例では、営業担当が店舗に行って、品出しの作業を観察したんです。
調査結果から、品出し時間と来客が最も多い時間が重なっていることが分かった。『これを物流から改善して、来客が多い時間帯には接客対応に専念していただきたい』と考え、自社の配送ルート網を構築、開店前納品まで行い、品出しがスムーズにできる納品時間に私たちが変えたのです。すると品出しの時間と接客時間が分かれ、十分な来客対応が実現し、結果、お客様の売上拡大に繋がりました。
頼まれた物を運ぶだけじゃなく、課題を見つけて、課題を解決していく。その結果、社会がより良い形で回っていく。すごく地に足ついた社会貢献が物流なんです」
実は、お客様を深く理解するところからスタート
私たちは仕事のスタートとして、お客様の事業や今後の成長、物流における課題を深く理解することを何より大切にしています。鈴与ではこれを「企業研究」と呼んでいます。
鈴与が大切にしているのは、一度きりでは終わらない、この徹底したお客様理解です。
白井さん:
「私たちは、企業研究をとても大事にしながら営業活動をしています。取引が始まったら企業研究が終わりかというと、そうではありません。むしろ、そこからが本当のスタートです。
『東京で売れる商品が変わった』、『店舗展開のバランスが変わった』など、必ず変化が生まれます。そのたびに改めて企業研究を行い、物流のあり方を見直し、さらに良くしていく。その積み重ねが続いていきます。
一般的な倉庫契約は3年から5年程度が多い中で、鈴与では20年、30年とお付き合いが続くお客様も少なくありません。それは、変化に合わせて企業研究を重ね続けてきた結果だと思っています」
実は、「共生(ともいき)」という経営マインドがあります
220年続く鈴与には、「共生(ともいき)」という、これまで脈々と息づいてきた経営の拠り所があります。
白井さん:
「共生と書いて『ともいき』と読みます。お客様との共生、社員との共生、そして地域・社会との共生。この3つを大切にしています。
都内に本社を置くことも可能ですが、やはりここ(静岡県静岡市清水区)にこだわってやっていく。それは、これまでの歴史があるからです。地域や社会の発展とともに、物流で成長させていただいた。物がないと物流にならないので、私たちだけで成長することはできなかった。だから、社会と一緒に成長していきたいという想いがあります」
鈴与が大切にしているのは、ただ利益を追求することではなく、お客様、社員、地域社会──すべてと「共に生きる」こと。それが220年続く理由の一つです。
実は、影響範囲が非常に大きい仕事です
物流の仕事は、ビジネスプロセス全体に関わります。
白井さん:
「例えばコーヒー。コーヒー豆は、海外から海上コンテナで輸入されます。原料調達、生産、流通、販売──この全てをつなぐのが物流です。この横串の全部を、いろいろな業界でやっていくわけです。
食品、化粧品、自動車部品──この網羅性は非常に大きくて、影響範囲、影響力はすごく大きいです」
実は、AIとロボティクスで「人間の価値」が研ぎ澄まされています
物流にもAIやロボティクスが導入されています。でも、それはヒトの仕事を奪うものではありません。
白井さん:
「AIに仕事を奪われるんじゃないか──よくそんな話が出ますよね。でも、直近で起きているのは、人間だからこそできる仕事の価値が研ぎ澄まされているということ。
例えば、お客様から物流の情報をヒアリングする、作った物流スキームを現場で体現する時にチームをまとめる──こういう人間関係の構築力が活かされる。ロボットやAIに任せられることは任せて、その時間を人間しかできない仕事にシフトしている。人間の価値がどんどん上がっていっていると感じます」
【鈴与が求める人物像 】ハイバランサー、好奇心、自己内省
「ハイバランサー人材」を求めています
鈴与が求めるのは、合理と情理のバランスが高い次元で取れた人材です。
白井さん:
「論理的思考力と、ハートフルな人間関係の構築力。この両方が高い状態でバランスを取っていないと鈴与の仕事が務まらない。どっちかだけじゃできない。
例えば、現場では2〜3年目の25歳ぐらいの社員が、自分の父親ぐらいの年齢の人に指示を出すこともあります。『やってください』だけでやってくれるほど甘くない。物流で社会を支えるという大義を共通認識とし、現場を動かしていく。そういう時に、このハイバランスが必要になるんです」
好奇心が旺盛で、変化が好きな人
鈴与で活躍している人に共通するのは、好奇心と変化を楽しむ力です。
白井さん:
「ポータブルスキルの方にも注目しています。どの事業においても、すごく好奇心が旺盛で、変化が好きな人がすごく活躍しているんです。新しい環境に飛び込んだ時の好奇心、そこで成果を上げていく姿勢。それが共通しています」
自己内省ができる人
自分と会話ができる人は、ハイバランサーになりやすいです。
白井さん:
「就活、アルバイト、学校で失敗した、成功した──その時の自分の気持ちを言語化できる。それをもとに、また次のアクションが考えられる、行動を起こせる。そういう方々は、非常にこのバランスが高いと思っています」
talentbook編集部コメント
今回の取材を通じて最も印象的だったのは、「手触り感」という言葉でした。
物流というと、「地味」「きつい」「ただ運ぶだけ」というイメージが先行します。でも、鈴与の仕事は全く違っていました。
営業担当が現場に入り、レイアウトを設計し、立ち上げまで一緒に走る。お客様の店舗で課題を見つけ、納品時間を変えてまで解決する。2〜3年目で大規模な倉庫を任される。
そして、白井さんが語った化粧品の初出荷の瞬間──「これで誰かの手に届くんだ」という実感には、達成感を超えた、真の社会貢献を実感されたのだろうと思いました。
ゼロから仕組みを創り、物が運ばれていく。その全てを、自分の目で見て、手で触れて、感じることができる。
220年続く老舗企業でありながら、8年前にロジカルシンキングを全社導入し、「自己改革」を続けている。AIやロボティクスを導入しても、人間の価値は研ぎ澄まされていく。
「物流はクリエイティブだ」──その言葉の意味を、取材を通じて深く理解することができました。
【就活中の学生へのメッセージ】物流を、広い視野で見てほしい
白井さん:
「物流業界は考えたこともない──そう思っている人がいたらもったいないと思っています。もっと広く捉えて、『課題解決』『知的な仕事』という文脈で知ってほしいです。
鈴与のインターンシップに来た学生さんは、『こんなに考えるんだ』『こんなに考えたことが目の前で起きるんだ』って気づいてくれます。ただ運ぶだけと思っていたけど、もっと自分の色が出せるんだって。
220年続いてきた理由は、自己改革を続けてきたからです。時代に合わせて、いろんな事業を起こして、高度化してきた。その DNA は今も変わっていません。
物流は、50%ぐらい安定感がありつつ、50%ぐらいクリエイティビティもある。このバランス感がすごく心地いい仕事だと思います。
ぜひ、物流を広い視野で見てほしい。そして、鈴与を知ってほしいと思います」
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