「情シス」と略されることが多い情報システム部門。社内システムやツールの管理からセキュリティ周り、サポートデスクなどと幅広い業務をカバーしており、企業が成長する上で欠かせない存在です。しかし、日々どのような仕事をしているのかや、どのようなやりがいを感じているのかはよくわからない……。という方もいるのではないでしょうか?
本記事では、情シスの仕事内容について、また実際に情シスとして働く人々の仕事内容ややりがいをご紹介していきます。就職活動の情報収集にぜひ活用してみてください。
「情シス」の仕事とは?
幅広い情シスの業務を大きく分類すると、セキュリティを強化する「守りの業務」と、働く人の業務が効率化したり、より良いパフォーマンスを発揮できたりするような武器となるツールやインフラを導入、運用する「攻めの業務」に分けられます。
企業の規模や成長フェーズによって業務は異なりますが、情シスが担当することの多い業務をご紹介します。
▶︎情報システム部の業務
・社内システムやツールの開発・導入・管理
従業員が業務で使用するシステムなどの開発や導入、それらの管理を行います。セキュリティ的な観点で問題がないかだけでなく、システムやツールを導入することによって社員の業務効率化をサポートするのも情シスの業務です。企業の規模や従業員がどのような業務をしているのかを踏まえながら、そしてセキュリティと使いやすさのバランスを取りながら適切なシステムを開発・導入する必要があります。
・IT機器の運用・管理
PC、ディスプレイ、プリンターなど、データを取り扱う備品を中心とするIT機器の管理を行います。機器によっては総務などの部署が管理を行うケースもあります。
・社内インフラの構築・導入、運用、保守
ネットワークのインフラの管理を行います。また、インフラの一つとして、社員のセキュリティ管理を行うことも重要な仕事です。なお、人事部などと連携しながら従業員の情報を管理する人事システムなどの構築・導入、運用などを行うこともあります。
・ヘルプデスク業務
PCなどのIT機器や社内システム、ツールなどを使用している際に起こったトラブルや使用方法に対する質問に対応します。従業員数が増えれば自ずとヘルプデスク業務が増えてしまうこともあるため、マニュアルの整備なども行います。
・セキュリティ対策
技術だけでなく、サイバー攻撃などの脅威も刻一刻と変化しています。そうした新たな脅威に対応するべく、新たな技術やセキュリティに関する情報を日々収集し、対策を行います。加えて、インシデントが発生を意識し対応検討なども行います。
また、顧客がサービスを導入する際、顧客側のセキュリティ要件に満たしているかどうかを確認するセキュリティチェックシートの記入なども情シスが担当するほか、セキュリティ上のインシデントが発生した際の報告対応なども重要な仕事です。
情シスの仕事では、コーポレート部門との連携だけでなく、ヘルプデスクとしての役割や従業員の業務を理解し、世の中のトレンドや動向とすり合わせ、システムやツールの導入・運用を行うこともあり、従業員とコミュニケーションを取り、寄り添う機会が多いポジションでもあります。ある意味、社内向けのカスタマーサクセスとも言えるかもしれません。
「情シス」の仕事の魅力
・会社の成長に寄り添える
提供している商品やサービスにくわえて、企業の規模や成長フェーズに合わせて、必要なシステムやツール、セキュリティ対策は異なります。つまり、情シスに求められるものも企業の成長に合わせて変化していくのです。企業に必要なものごとや必要になるであろう情報を吸収しながら、企業の成長に、社員に寄り添いながら価値を発揮していきます。
・身近な人の課題やもやもやを解消できる
誰もが使いやすいシステムやツールであることが理想ですが、新しいシステムを導入した際に操作方法がわからなかったり、日常業務のなかでトラブルが起こったりすることは少なくありません。そんな時、従業員にヒアリングしながら課題を解決したり、あらかじめ用意したマニュアルで解決したりして、感謝される瞬間がやりがいを感じるときだという人も少なくないのではないでしょうか。
・施策や理想の形を自分で描き、構築していくことができる
企業のフェーズなどによって、打つべき施策や提供すべきインフラなどが変化していきます。そのため、企業の成長に寄り添った理想図を描き、実践していく必要があるのです。自らの手で作り上げていくことが好きな人には魅力的な仕事なのではないでしょうか。
・先読みをして業務に当たる
情シスの仕事は、従業員が滞りなく業務を行えたり、セキュリティインシデントが発生しないように事前に手を打ったりと、先手を打って動く仕事です。トラブルのない毎日を実現するべく、新しい知識を幅広く吸収し、カタチにしていくこの仕事は、先読みすることが好きな人にもおすすめです。
・幅広い知識や技術、新たな知識や技術を学ぶ必要がある
日々進化する技術や手を変え品を変え襲ってくる脅威を学び、対策を打っていく必要があるため、新しい物事への興味や好奇心をもち、学んだことは活かしたいという方にも向いている仕事です。
情シスとして働く方々の実際の仕事とやりがい
実際に情シスとして働く方々は、具体的にはどのような業務をしていて、どんなやりがいを感じているのでしょうか?実際に働く方々の声をピックアップしました。
※記載の情報は記事公開当時の内容です。
▶︎freee株式会社
事業内容:「クラウド会計ソフト freee会計」と「freee人事労務」を提供
・仕事内容:セキュリティ対策チーム CSIRT(シーサート)でサイバー攻撃からfreeeを守り、同時にユーザー・関係企業も保護し続ける
・やりがい:
土佐さん 「セキュリティって悲しいことに、一番後回しになることが多いんですよ。機能が増えたので料金が上がりますというのはしっくりくるけど、セキュリティが向上したので値段上がりましたって、ないじゃないですか。『こういうふうに守るのでお金ください』とは言えません。むしろ安全性の保証は、最低ラインで当たり前のことになっています。だからこそセキュリティは後回しにしたらいけないんですよ」
→ストーリー:セキュリティチームCSIRT(シーサート)は、今日もfreeeを守り続ける
▶︎株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
事業内容:システムインテグレーション事業、ネットワークシステムサービス事業、その他これらに関する一切の事業
・仕事内容:ファシリティ(土地や建物、設備など)全般の建設から管理までを担う事業部で、情報システムを担当
・やりがい:
1年目2年目と、業務を通じて失敗や、学びを得る局面にも遭遇してきた坂本さんですが、手応えを感じられる場面も徐々に増えていきました。
坂本さん 「ユーザーが同じ社内にいるので、部内のメンバーが昼食中に私のそばに来て『あのシステム使いやすくなったよね』とか『この間の改修は速かったね!助かった』という言葉をダイレクトにかけてくれることがあります。それがやりがいにつながっているんです」
→ストーリー:チームを巻き込み「改善」のその先へ。「組織の未来」を描く情シス担当社員の奮闘記
▶︎株式会社ポニーキャニオン
事業内容:音楽、教養、文芸、スポーツ、映画、娯楽など各種オーディオ・ビジュアルコンテンツ、及び書籍の企画、制作、販売、映画配給、イベントの企画制作、地方創生事業
・仕事内容:システム部でITインフラの整備を担当
・やりがい:
細川さん 「ポニーキャニオンの案件を担当し始めた当初は、ヘルプデスクを手伝っていました。そのころから、サポートした社員に『ありがとう』と言われることに喜びを感じていました。それは、今でも続いていますね。
情報システムは裏方として動く目立たない部署ですが、社員のサポートができてその場で『ありがとう』と言っていただくことで、次も頑張ろうという気持ちになれます。当たり前にシステムが動く背景には、当たり前となるように動かしている情報システム担当者の存在がある。それを理解し感謝してくれる人たちがいる環境は、すごく働きやすいと思います」
→ストーリー:仕事が当たり前にできる環境を──情報システムを支える陰の立役者
▶︎talentbook株式会社
事業内容:「talentbook」の企画・開発・運営
・仕事内容:プロダクト部ITチームで情シスを担当
・やりがい:
松本さん 「情報システム専任のポジションに就くのは、私が初めてと聞きました。それなら、これまで手が回っていなかった部分、弱かった部分があれば補い、強みとなる部分はさらに伸ばして、みんなが仕事をしやすくなる環境を築いていきたい。守りと攻めを意識して会社としての業務効率や収益率がより良くなるよう、持てる力を精一杯発揮して活躍したいですね。
これまで培った経験をもとに、新しいツールやソリューションをどんどん提案、導入したいと思いますし、セキュリティ面にも目を配らなければと。プレーヤーとしてやれることを全力で行い、会社とともに成長していくことが今の目標です」
→ストーリー:プレーヤーとして幸福感ある働き方を選択。もっとワクワクするほうへ
多くの働く人が滞りなく業務に当たることができるのは、情シスの方々の努力の賜物とも言えます。いうなれば、縁の下の力持ちとして重要な存在である情シスは、日常で接する機会が少なくとも、なくてはならない存在なのです。
実際に情シスとして働く方々のストーリーを見ながら情シスの仕事について理解を深めてみてはいかがでしょうか?情シスとして活躍するヒントが見つかるかもしれません。
