SAP技術を追求するコイルFPC部門で、スマホ向け製品のプロジェクトをリード
私は現在、FPC(フレキシブルプリント基板)の応用製品であるコイル品に特化した部門の技術チームに所属しています。部のミッションはSAPでNo.1を追求することです。SAPとはめっきの手法の一つで、この技術を追求することで年々高難度化する顧客要求に応えています。
その中で私はスマホ向けコイルFPCのプロジェクトリーダーとして仕事をしています。具体的には、顧客への設計提案や規格交渉を経て仕様を固め、工場への試作品作製指示や投入から出荷まで全工程をリードしています。試作ごとに課題をまとめ改善し、次の試作へ進むというサイクルを繰り返しながら量産化に向けて管理していくのが私の役割です。
昨年度までは自身の案件を数件ほど牽引する立場でしたが、今年度からは他のチーム員の案件も監督する重要な立場になりました。正直なところ、自身の案件だけでも手一杯なので本当に務まるのか戦々恐々としています。
仕事をする上で大事にしているのは、関係者との円滑なコミュニケーションです。スマホ業界ということもあり、製品サイクルがとても速く、1〜2年で新製品を立ち上げる必要があるため、スピード感がとても重要になってきます。そのためにも、顧客・取引先・社内問わず人間関係を大切にしています。
コミュニケーションで大切にしていることは二つあり、一つはなるべくface to face での会話を心がけることです。チャットになってしまう場合でも既読スルーしない、クイックレスポンスなどを意識しています。研修で習った傾聴の姿勢も意識しています。自分がされて嬉しいことを実践するということです。
もう一つは、あまり一人で悩まず周りに助けてもらうということを心がけています。私の業務は多くの関係者の協力の下で成り立っています。国内にとどまらず海外にも工場や営業所があるため問い合わせの内容はさまざまですが、関係者と連携しながら日々プロジェクトを前に進めています。
転職は海外経験で身近に。異業種への挑戦を36歳で決断した理由
私は前職の計測機器メーカーで生産・設計などに従事してきました。主に自動車向けの計測装置で、エンジンベンチに納める燃費計測システムやダイナモメーター(エンジンやモーターの性能を測定する装置)を担当していました。自社工場での納品前の調整検査や客先でのトラブル対応、付帯機器の機械設計など、幅広い業務を経験してきました。
そんなキャリアの中で転職を考えるきっかけとなったのは、海外での経験でした。研修生としてアメリカで過ごした1年間や、出張で何度か訪れたドイツでは、転職は日本よりずっと身近な選択肢として存在していました。それを目の当たりにした影響か、私自身も1社に留まるのではなく他の会社でも働いてみたいという想いがずっと心のどこかにありました。
そんな中、きっかけは年齢でした。日本は欧米より転職のハードルが高いと感じていましたし、年齢的にも当時36歳でチャレンジするなら良い頃合いだと考えたのです。どうせ転職するなら業界を変えてみたい、一方でこれまでの経験・スキルも活かしたい。できれば行ったことのない海外で仕事がしたいと思っていたところ、海外比率の高い住友電工ならいろんな経験ができると考え、決断しました。
正直なところ、異業種ということで不安は大きかったです。迷いももちろんありました。しかし、やってできないことはないと思っていましたし、留まって後から後悔する方がリスクだと考え、一歩前に進むことを選びました。
量産到達の達成感と、フィリピン工場との信頼関係構築の日々
現在の私はプロジェクトリーダーとして、日本とフィリピンの工場にまたがる製品の設計と量産化に携わっています。入社後の最も大きな成功体験は、右も左もわからない中でも1機種を量産まで漕ぎつけたことです。関係各所の方々に支えられ、2年弱の試作期間を経てようやく量産に到達しました。この経験を通じて、量産品を扱う品質管理のスキルやプロジェクト管理能力が身に付いたと実感しています。
一方で、この仕事では多くの苦労もありました。担当製品の工程は前半が日本の工場、後半がフィリピンの工場で実施されます。フィリピンの方々は陽気で協力的なのですが、日本の常識が通じない場面が多々あります。顧客への報告に必要なデータが予定通りに出てこない、出てきてもデータが間違っているなど、思いがけないトラブルも数多く経験しました。初めの頃はフィリピン訛りの英語にも戸惑い、聞き取りには苦労しました。
こうした状況を改善するため、フィリピンの工場には何度も出張して、密なコミュニケーションを大切にしました。毎週web会議を重ねることで少しずつ相手の言葉がわかるようになり、現地で初めて会ってface to faceで話すことでさらに打ち解けることができたと感じています。今でもトラブルは絶えませんが、以前よりはお互いをよく理解し改善しあえる関係を構築できていると実感しています。
作るものや方法が変わっても人間関係が重要であるということは変わりません。顧客や海外工場の仲間とのコミュニケーションに、前職の経験が活きていると感じています。海外を若い内に経験できたことは前職に対してとくに感謝している点の1つです。
新製品設計からマネジメントへ。多様な仲間と共に描く、グローバルなキャリアの未来
現在、新製品のプロジェクトに挑戦しています。従来品から機構が変わり、要求がさらに厳しくなっているため、プロジェクトメンバーと日々議論を交わしながら進めています。この挑戦は私にとって短期的な大きな目標であり、技術的な課題に真正面から向き合うことで、設計者としてのスキルをさらに高めていきたいと考えています。
中長期的には、マネジメントスキルを磨いていくことが目標です。最近では他のチーム員の案件も見るようになり、自分だけでなくチーム全体の成果を考える立場になってきました。そのため、マネジメントスキルを磨いていかなければと強く感じています。幸い、当社は社内教育が充実していますので、e-Learningで関連する講座を受講しようと思っています。学びながら実践を積み重ね、チームを支えられる存在になっていきたいです。
当社の魅力は、何と言ってもグローバルに活躍できる舞台があることです。国内外に顧客を抱えており、欧米・アジア問わず世界を相手に仕事ができます。製品群もスマホや自動車から医療機器まで多岐に渡るため、興味を持てるものがどこかヒットすると思います。また、福利厚生もしっかりしており、安心して働ける環境が整っています。キャリア採用者の比率も年々高くなっており、新卒・キャリア分け隔てなく和気あいあいとした雰囲気があるのも魅力で、ベテラン若手関係なく仲良くさせてもらっています。
当社で活躍できるのは、新しいことにチャレンジするマインドを持った方だと思います。もちろんスキルや経験はあったに越したことはないですが、それよりもチャレンジ精神の方が重要です。異業種から来た私でもなんとかやれているので、業界の関連性に捕らわれず挑戦できる方が活躍できると思います。多種多様な方にジョインしていただきたいです。
さまざまなバックグラウンドを持った方々がいる職場なのであまり気負わず、まずは一歩踏み出してみてください。きっと新しい世界が広がっていると思います。

