ACCESSデザインチームの始まり
自社製品を持って幅広い領域に関わる会社であれば、「UI・UX」「グラフィック」「Webデザイン」「映像」といった幅広いデザインスキルを生かして仕事ができる。それが、現在デザインチームのリーダーである、吉田 皓一が株式会社ACCESSに入社したきっかけでした。
現在、デザインチームはACCESSに欠かせない存在。サービス、アプリ、プロダクトから展示会のブースデザインまで、幅広くカバーし日々活動しています。
しかし、吉田が入社した2013年当時はまだ、デザインがACCESSの中で今ほど重要視されていなかった時代でした。コアな技術とエンジニアを有する会社で、デザインチームとして何ができるのか?まず、社内でデザイナーの仕事とその価値を理解してもらうところから始まったと言います。
吉田 「サービス開発案件に初期フェーズから携わり、ユーザーイメージと体験価値を可視化することに取り組みました。そうすることで、ユーザーとACCESS開発メンバーの間の認識から生じる齟齬を減らし、サービスイメージの実現に貢献することができました。
また、短納期な対応が必要なデザインを引き受けるなど、社内からの相談に対してポジティブに応えていくことで、地道ながらも確実に『デザインチームに頼むと、期待以上のアウトプットがある』と思ってもらえる環境をつくっていきました」
こうした活動を行っていくことで、社内の「デザインに対する意識」も変わっていき、現在デザインチームのメンバーは増員し、社内のほぼすべてのプロジェクトに関わり、サービス開発に欠かせない存在として活躍しています。
プロアクティブなデザイン視点でIoTをサービスに
昨今、ACCESSはIoTソリューションを網羅的に備えている企業として、たくさんの引き合いをいただくようになっています。IoTサービスは複雑なケースが多いため、ユーザーが使いやすいインタフェースデザインにすることがより重要です。高機能で複雑なものをいかに使いやすく、情報の表示をいかにわかりやすくするかという点で、ユーザーからのフィードバックが欠かせないと吉田は話します。
吉田 「ユーザーテストを行うことはとても大切にしています。『ユーザーにとって、どんなデザインならより使いやすいのか』、『どうしたらお客様に楽しさと幸せを与えられるか』を自分の経験だけで判断せず、いろんな人の意見を記録し咀嚼することで、よりたくさんの人に使われるサービスになるはずです」
こうした意識からデザインチームでは、案件ごとに必ず顧客からフィードバックを受け、月に1度チーム内で各メンバーが製作したデザインの「お披露目会」を実施。そうすることでより良いデザインを追求しています。
もうひとつデザインチームが意識していることは、「ACCESSが考えるベストをぶつけること」です。
吉田 「非効率だと思われるときでも、必ずご提案を持っていきます。お客様が望むものと、デザイナーとしてより顧客のためになると考えてつくったもの。この2パターンのデザインがあることで、議論が進み、より良いものになります。案件の間は、これを可能な限り何度も繰り返して、お客様が満足のいくデザインを目指すのです」
吉田と案件を共にしたお客様からは、「コストとスケジュールのバランスを視野に入れながらもプロアクティブな提案をしてくれることで、課題や考えるポイントもクリアになり、非常に満足度が高いサービスをつくることができた」というお言葉をいただいています。
このようにしてデザインチームは社内外での信頼を積み重ねていきました。それを見ていたCTOの植松 理昌は、株式会社NTTドコモ様にACCESSがCES2020に出展した車載インフォテイメントシステムの取り組みを紹介。それをきっかけに、ドコモ様主催の展示会「DOCOMO Open House 2020」のプロジェクトが始まります。
One ACCESSで走り抜けた「DOCOMO Open House」
「DOCOMO Open House 2020」は、5GをはじめとするAI、IoTなどの最新技術を活用した未来の世界を体験できる株式会社NTTドコモ様主催の展示会です。ACCESSは将来の自動運転・コネクテッドカー社会を想定したスマートな観光体験の提案をテーマにした「車内リアルタイムコミュニケーションシステム」の展示をご提供させていただきました。
開催は2020年1月23日~24日の2日間。11月からコンセプト決めが始まり、何度もディスカッションが行われました。その中で、ドコモ様からは「来てくださった方に、驚きと感動を与えたい!ただのルート案内の延長ではなく、車内空間の未来を見せたい」という声をいただいたのです。
そのとき出ていたアイディアは、通常の車のフロントガラスのようにディスプレイを設置する構想でした。しかしドコモ様からの声を受けて、吉田がその場でスケッチしてご提案したのは、来場者様の周りを360度ディスプレイで囲む案でした。
吉田 「予算もスケジュールも限られた状況だったのですが、もう少しインパクトがほしいとのことでしたので、移動の楽しみを最大化し、空間を最大化するという視点から360度ディスプレイの提案に至りました。
結果的にACCESSの技術を生かしつつ、お客様やエンドユーザー様により良い体験を提供できる最大限の提案になりました。 これは、ACCESS社内で開発チームと共に動いてきた経験があったからこそできた提案だったと思います」
そこからは急ピッチで各方面との調整が始まりました。展示会場で流す車窓映像を関係各所と調整。実働が約1カ月しかない中、それぞれのメンバーは、ひとつの調整ミスが全体に大きな影響を及ぼしかねない緊張感を持ちながら動きました。このときを振り返って吉田は、ACCESSがひとつになって力を最大限に生かせたと話します。
吉田 「デザインとしては、信頼できる会社とパートナー関係ができていたこと、また全体のオペレーションを任せていただけたことで、コミュニケーションのロスなく動けたことが大きいです。
また、加えて外せないのは、One ACCESSの力だと思っています。難易度の高い技術を扱えるエンジニアの技術力、デザインのクリエイティブ力、営業の交渉力、それらが合わさった総合力──One ACCESSの力がなければ、成功に結びつけるのは難しかったと感じます」
結果的に、展示は高評価をいただき予約はずっと満員の状況。ドコモ様のビジネス発展にもつながる良い結果を残し、大成功を収めることができました。
お客様と一緒にデザインで夢を描く、これからのチームの飛躍
デザインはゼロからイチを生み出すことができる仕事。でも、一度行った提案は二度とできません。常に新しいアイディアやお客様に沿った提案を求められるデザイナーにとって、日々のインプットとデザイン経験が非常に重要となります。
吉田 「UXが大事なのか機能の精度を高めていく方が大事なのかでデザインと開発はぶつかるイメージもありますが、ACCESSはうまく連携ができていると感じます。
それは、『お客様を満足させる』という共通のゴールを目指しているからです。ゴールを共有しているACCESSだからこそ、お客様と直接ディスカッションしたり、フィードバックを得る機会を持ったりすることができます。そうした環境で常にプロアクティブに活動することは、デザイナーとしての大きな財産になります」
吉田は、自分がこれまでたくさんのインプットを行い、経験を重ねてきたからこそ、現在自分の中にデザイナーとしての確固たる自信がついたのだと考えています。だからこそ、自分のさらなるチャレンジはもちろん、若い世代のチャレンジの機会をもっとつくっていきたいのです。
吉田 「デザインとしての使いやすさ、美しさ、効率化や生産性はもちろん、ACCESSのデザインって楽しい!頼もしい!という感動を届けられるチームをつくりたいと思っています。そのためにも、今後UI・UXがより重要になる世界への挑戦として、デザイナーの経験則だけでなく、テクノロジーデータドリブンを意識しながら、より良いデザインをつくれるチームにしていきたいと思っています」
お客様に楽しさと幸せを提供できる存在として、さらに飛躍していくACCESSのデザインチーム。目指しているのは、見栄えが良いだけのデザイン・サービスのご提供ではありません。お客様が本当につくりたいと思っているものをつくり、お客様の願いをかなえるために、一緒に考えさせていただきます。
