BtoC向けサービスへの挑戦。10数年のIT経験をもとにゆめみへ
私はもともと情報系の大学出身で、新卒でSIerの会社へと就職しました。信託銀行の勘定系システムの改修や、銀行の統廃合に伴うシステム統合プロジェクトに参画し、約3年、銀行業務の一端に携わらせていただきました。
その後、ITコンサルティング会社へと転職し、業務基幹系システムのコンサルタントとして、開発、テストも含めて要件定義から保守・運用まで全行程に携わっていきました。“今”を正確に捉え、やるべきことは何か、逆にやらなくても良いものは何か。そういった考え方を培うことができたと感じています。
約10年が経過したころ、停滞感を覚え、再び転職を検討しました。1社目、2社目ともにBtoBで対企業向けの業務に関わっていたこともあり、自分が経験したことのない、エンドユーザーと向き合うBtoC向けの業務に興味を持ち始めたんです。
当時はスマートフォンが主流になり、SNSをはじめBtoC向けのアプリやwebサービスが盛り上がっていたタイミング。Webサービスの根本的なしくみが充実したことによって、ブラウザでできる可能性も増えました。世の中の流れもあり、BtoC向けの方がより自分にとって楽しみが増えると感じましたね。
そんなときに出会ったのが「ゆめみ」でした。Webサービスやネイティブアプリも含めてさまざまなBtoC向けのサービスに注力しており、まさにこれだ、と思い入社を決めました。
長期的視点が大切。メンバーの成長も見据え、仕上げること以上の価値を生む
2017年に入社後、2023年3月現在はプロジェクトマネージャー、アプリアーキテクト、ビジネスアナリストの3つの役割を担っています。クライアントがビジネスを行う上で、アプリやシステムがどうあるべきか、一緒に方向性を考えながら進めています。アプリの要件定義・基本設計などもしながら、システム全体のマネジメントを行う形です。私の性格としてもプロジェクトマネジメントだけに注力をするよりも、アプリの動きをどう組み立てるのか、考察しつつ提案する業務がマッチしています。
プロジェクトという場を作る上で心がけているのは、長期的なゴールですね。プロジェクトはアプリを立ち上げることや機能の追加を目標としますが、弊社は基本的にクライアントから受託した上で開発を進めるため、クライアントがそのアプリやサービスを通して最終的にどのような価値を求めているのかを意識する必要があります。利益を求めていることもあれば、サービス利用者の満足度を高めることを目的とされるお客様もいる。ひとつの目的に対して近視眼的に閉じ過ぎず、先を見据えたプロジェクト進行を実現できるよう意識しています。
その一方でプロジェクトという場が、メンバーにとっても楽しみながら成長できる場所であることも意識しています。お客様の意向で進行することがベースとなりますが、エンジニアも含めて、やりたいこと・やってみたいことがメンバーごとにあります。「まだやったことがない業務に挑戦したい」「最先端の技術を試してみたい」などですね。
コストインパクトやスケジュールインパクトがない範囲で事前に擦り合わせ、それぞれの意向に沿った場に揃えるようにしています。結果として、そのプロジェクトが良い意味で「仕上げること以上の価値」を提供できたら、とてもおもしろいと思うのです。
自身が苦労した経験から。各個人の知見をまとめ、標準化を進める
通常の業務とは別に、「標準化」にも力を入れています。実は弊社に転職後、最初に担当した仕事も含めて今まで経験したことのない業務が多く、苦労していたんです(笑)。ほかの人が知っている知識を自分が知っていたらもっとスムーズに仕事ができたのに、と感じることもあって。そこで、社内の知見をまとめて共有できたら、助かる人がいるのではないかと思い、標準化を進めました。もちろん、標準化することで安定した品質をお客様に提供できるというメリットもあります。
取り組みの具体例としては、ほかのメンバーにも協力をしてもらい、知見の積み重ねを各項目ごとにひとつのフォーマットにまとめ、リスト化しました。たとえばアプリを新規に立ち上げる上で、必ず行うべきこと、決定するべきことなどを一覧でまとめ、社内に展開しています。そうすることで注意点を把握し、検討漏れをなくすことができるんです。そのドキュメントをベースに進めると、新しく考えるべきことに時間を割けるため、生産性も向上することができます。みなさんの頭の中にあるノウハウを言語化したものなので、アプリ開発に慣れていない社員も知見を深めるきっかけになればと考えています。
知見をまとめる過程でさまざまな背景を持った人に協力してもらって、ディスカッションを重ねたのですが、私にとってその過程がすべて「宝物」です。たとえばiOSエンジニアからの知見を得たり、Androidエンジニアからのアドバイスをもらったり。リストを一緒に作ってくれた仲間を、とても大事に思っています。
こうして仕上げたリストは、今後アプリを立ち上げる人にぜひとも見てほしいと思っています。どうしても数が膨大になっているので把握するのは難しいかもしれませんが、活用してもらいたいという気持ちがありまして。社内勉強会で一緒に読む時間をとるなど、リストを広める活動も取り組みたいと考えています。
多様な人たちと仕事ができる。職種の垣根を超えて、ともに歩む
あらためて感じるゆめみの魅力は、多様な人材と関われること。これまでもIT業界で経験を積んできましたが、サービスデザイナー、UIデザイナー、ディレクター、プランナーといった職種の社員と仕事をする機会は、ほぼありませんでした。また、同じエンジニアでも自分が得意とする領域を持っていて、さまざまな肩書きの人が在籍しています。そういった今までコミュニケーションをとったことのない人と、一緒に仕事ができることはとてもおもしろいです。
弊社には多種多様な人が集まっているからこそ、コミュニケーションをとる中で、その人がどのようなスキルを持っているのかをヒアリングすることも意識しています。それが、お客様と話をするタイミングや困りごとがあったときに、大きく役立ったりもするんです。「あの人のスキルが活かせるのではないか」「あのときの話がマッチするのではないか」と、顔を思い浮かべるだけで、スムーズに解決方法が思いつきます。人の多様性が結果としてプロジェクトにうまく効果を発揮することに、楽しさを感じています。
だからこそ、もっと社員全員がコラボレーションができたらいいのにという想いがあります。職種を越えた連携が増えればより良いモノが生み出せるので、自分のプロジェクトだけに閉じこもってしまうことは、とてももったいないと思うんです。プロジェクトが忙しくなるとどうしても外に目を向けることが難しくなってしまうので、そういった意味でも標準化を進めながら、サポートできるしくみや考え方を広げ、互いに連携できるようなしくみづくりをしていきたいですね。それが、組織としての成長にもつながりますから。
また、私個人としてはプロダクトマネージャーとしてひとつのプロダクトやサービスにコミットし、もっと拡大するためにはどうするべきなのか、みんなで一緒に考えながら仕事を進めることができたらおもしろいと思っています。組織としての目標、私個人としての目標の両輪は大変かもしれませんが、楽しみながら挑戦していきたいです。