ウェブの裏側を知った大学時代。自分もいつか「作る側」になりたいと思った
小さいころ、将来はゲームクリエイターになりたいと思っていました。
とにかくゲームが大好きな子どもだったので、小学生から中学生ごろまでは、ゲームを自分で作ったらどんなに楽しいだろうって思っていたんです。でも高校生になると、ゲームはユーザーとして楽しめばいいかな、と次第に気持ちが変わってきて。ゲームクリエイターへの興味もだんだんと薄れていきました。ただ、比較的ITの分野には興味があったので、大学では情報系の学部に入学したんです。
大学ではじめてプログラミングに触り、何気なく触れていたアプリやWebサイトの仕組みや裏側で動く複雑な処理について知るうちに、エンジニアってすごいなと憧れが芽生えました。自分がもし「作る側」になれたら、きっと自分の仕事を誇りに思えるんじゃないかな、と。
そのため、就活ではIT系企業を中心に受けました。でも結局は、就職せずに大学院へ進むことに。というのも、就活の選考を通じて、周りの学生と比べると知識や経験不足を感じてしまい、実際に作る側として働くことが想像できなかったんです。同じ選考を受けた大学院生から、研究の話を聞いたことも影響していると思います。そこで、就活はストップして、大学院に進学するという選択をしたんです。
大学院では、コンピューター関連全般を扱う研究室に入りました。学部時代はプログラミングの基礎を学んでいましたが、大学院ではより応用的なシステムの研究・開発に取り組みました。私が取り組んでいたのは、ウェアラブルデバイスを装着して扱う福祉システムの開発でした。
車椅子の利用者が視線だけで操縦できるシステムを作り、AR技術を用いたインターフェースによってその操作性を向上させるために設計や開発、 実験を行いました。ARやVRの技術を活かし、実社会で活かしていくという転換に、熱中していましたね。
再挑戦した就活で出会った、ゆめみ。学びを大事にする文化が入社の決め手
研究に没頭しているうちに、大学院生としての就活が目の前に迫っていました。今度の就活では学部生時代には経験できず、やりたいことのひとつであったサマーインターンにもしっかり参加することにしました。
参加したのは、大手IT企業のウェブショッピング事業のインターン。既存のサービスをより良くするために、他のエンジニアとデザイナーとチームを組んで自分なりの提案をするというプログラムでした。分析したデータを元にサービスの改善案を企画、それを基にデモ用のWebサイトを作り、1週間で提案まで持っていくことを求められたのですが、実はこのとき私は、ウェブ周りのプログラミングで実際に手を動かすことは未経験。インターンが開始するまでは具体的にそのような課題に取り組むことは知らされておらず、正直かなり焦りました(笑)。
慌てて勉強をしてなんとか乗り越えたのですが、このインターンのおかげで、実務に近い形でチーム開発のそれぞれの役割などを学べた上、ウェブがどうやって作られているのか、詳しいことの理解が進むきっかけになりました。詳しく知る中で、自分はサーバーサイドの開発の方が性格的に向いているんじゃないかなという、思わぬ気づきもありました。
たとえばフロントエンドの開発をするとなると、使いやすさや視覚的な良し悪しが問われる領域も多くあると思います。でも私はずっと理系でやってきたからか、正解のない仕事より、ある程度答えがコレと定まっている仕事のほうが性に合っているんです。サーバーサイドエンジニアの仕事は、レスポンスを返す速度やサーバーが耐えられる負荷など、定量的に考えられる部分が多く、答えも比較的定まっているように思えたので、サーバーサイドエンジニアを志望することにして、本格的な就活に入りました。
大手企業も含めていくつかの企業を受けていたのですが、ある就活イベントで「ゆめみ」に出会いました。縁があって、イベントをきっかけにゆめみからはトントン拍子で内定をもらえました。しかし、内定後にゆめみの採用担当者から「就活はいくらでも続けていいよ」と、驚きの言葉が。就活を始めて日が浅くもっと他の企業も見たかったのと、ゆめみについてあまり知らなかったことから、就活はやめずに続けていました。他社を見るほど、ゆめみを魅力的に思うことが多くなりました。
たとえば、ちょうどコロナ禍にかかった就活の中で、ゆめみはどこよりも新型コロナウイルス感染症への対応が早かったり、先輩社員の人柄がとてもよかったり、エンジニア界隈でも有名な人が在籍していたり。それから、印象的だったのは「勉強し放題制度」や「有給取り放題制度」などの独自の制度があったこと。ゆめみは、技術を学ぶことに対してかなり肯定的な姿勢を持っていることや、働きやすい環境が整っていることがわかったのです。
ゆめみなら、自分の技術を磨いて成功できるのではないかと感じ、入社を決めました。
困ったら、教え合う。親身な企業文化のおかげで、未経験でもやってこられた
就活のときに希望していた通り、入社後はサーバーサイドエンジニアとして働き始めました。
ただ、フルリモートの環境だったので入社してから1年間は、時々ある通話やリモート会議のほか、基本的にはテキストベースのコミュニケーションのみで業務を覚えていきました。
リモートワークの大変なところは、自分が作業中に手が止まったとしても、周囲に人がいないこと。リモートワークだと他の人の状況が見えないので、自分が作業中に詰まっていても他の人にはわからないと思いました。そのためわからないことがあるときは、積極的に助けを求めるよう心がけています。「誰かわかる人〜」って(笑)。
ゆめみには、「15分ガイドライン」というものがあります。解決策が分からないまま15分間作業が詰まったら周囲の人に聞きましょうという目安です。ガイドラインがあるおかげで周りを頼りやすい環境ですし、質問をすれば皆さん積極的に返事をしてくれます。みんなでサポートしあう雰囲気がある環境は、何もわからずに入社した私にとって、ありがたいことでした。
作成したプログラムのレビューひとつを取っても、「こうやった方がいいよ」という指摘はもちろんのこと、「これも覚えておくといいかもね」みたいな追加の学びになるレビューがついていることも多々あります。プログラムの確認としてだけのレビューではなく、私の知識を増やすための機会をたくさん与えてくれます。
技術力の高い社員が揃っている上に、皆さん親身なんです。おかげで、成長する機会をたくさんもらっているなと感じています。
「一緒に働きたい」と思ってもらえる、人望あるエンジニアを目指して
2022年11月現在、担当しているのは、モバイル用アプリのAPIと、運用のためのCMSのAPI設計や開発。
エンターテイメント系アプリ向けのAPIに運用のためのCMS向けのAPIの設計・開発のほか、クライアントが入力した、ユーザーに提供したい情報を受け取りデータベースに保存したり、保存されている情報から、ユーザーの手元で必要になった情報を抽出しアプリに届けたり、インフラ関連やサーバー構築に携わっています。
働いていてやりがいを感じる瞬間は、やはり自分の開発した機能がユーザーの手元に届いたとき。自分の担当領域の開発が完了してから実際にユーザーに届くまでには時差があるのですが、自分のスマホで触れるようになった瞬間はすごく嬉しいですね。
これからの目標は、まず技術力をもっと磨くこと。私の技術はまだ一人前になる途中ですので、求められているものをしっかり返せるエンジニアになれるように学び続けます。これまではいつも先輩方からフォローを受ける側の立場でしたが、今は新卒の後輩が入社してきたりチームメンバーの入れ替わりもあったりと、自分の立場も少し変わってきています。だから今後はフォローする側にも回りたいと思っています。
そしてもうひとつ、目標があります。それは、周囲の人たちから「この人と一緒に働きたいな」と思ってもらえる人になること。実は就活イベントで指名をもらったことに対し、私は採用担当者に「経験豊富な学生も多い中でどうして自分を選んでくれたんですか」と聞いたことがあったんです。そのとき採用担当者が「人柄を見て、一緒に働きたいと思ったからだよ」と言ってくれたのが、嬉しくて。小さいころから家族に「人との関わりを大事にしなさい」と教わって生きてきたので、それらの期待に応えるためにも、人との関わりを大切にしながら日々の仕事に取り組んでいこうと思っています。