教員からエンジニアへ。開発が「好き」という想いで駆け抜けた転身劇
学生時代は、地元・鹿児島にある大学の数理情報科学を専攻し、数学と将棋に打ち込む学生生活でした。小学生のときから将棋に興味があり、将棋部におもしろい先輩がいたので入部。大会への出場経験もあります。数学もとても好きで、夜中の3時にみんなで集まり、数学の勉強をしたのも良い思い出ですね。情報系の講義をきっかけに、プログラミングもするようになりました。
人に教えることが好きなので、大学卒業後は、高校時代からの夢だった教員となり、中学校で2年間生徒に教えていました。その間、教員として働きながらサイトの構築をしたり、数学の問題集を自動生成できるようにプログラムを組んだりもしていたんですね。それで、やはりITの道に進みたいなと感じて、転職活動をはじめました。
その後、地元・鹿児島にあるアプリ開発/Web制作会社に入社しました。私を含め7名という小さな会社で、Androidのアプリ開発をメインにインフラの構築、データベース設計、サーバーサイド、フロントエンド、iOSアプリなど幅広く携わりました。
振り返ると大変な業務量だったんですが、開発が「好き」という想いで駆け抜けましたね(笑)。職場の人間関係にも恵まれ、やりたいことに邁進できたので、とても楽しかったです。
ゆめみとの縁は「Twitter」がきっかけ。もともとQiitaで公開されていたゆめみの「やめ太郎」の記事を読み、おもしろそうな会社だと思っていました。その後、Twitter転職をしていたところ、代表の片岡 俊行からスカウトのDMを受け取り、採用面接を受けてみようと決めたんです。
転職の決め手は、片岡の魅力ですね。「私は人の役に立つようなサービスをつくっていきたい、という考えが根幹にあります」という話をしたところ、非常に共感してもらえました。話をしていく中で、片岡の本質的な人柄の良さに惹かれ、入社を決めました。
自由度の高さが魅力。課題解決に向け、自ら積極的に行動できる環境に感謝
2019年に入社し、2021年まではAndroidアプリ開発に従事。2022年にはFlutterグループを立ち上げ、現在はAndroid・Flutterのテックリード兼リードエンジニアとして活動しています。具体的にはニュースアプリや暗号資産のトレードアプリ、薬局アプリなどの開発に携わってきました。そのほかに、コーポレートエンジニアリングという社内ツールの開発の手伝いも経験しました。
入社して感じたゆめみの魅力は、自由度が高いこと。新しい技術が登場したら実験的に試してみよう、と会社の工数内でチャレンジすることができます。
たとえば、会社によっては、ひとつのライブラリのバージョンを上げるだけでも膨大な承認プロセスが必要となることもあります。しかし、ゆめみは「全員CEO」がモットー。エンジニアの判断で自由に進めることができ、承認を得るまでに時間を要することはありません。どんどんチャレンジしていける環境で働くことができ、とても幸せに感じています。
今、私が積極的に取り組んでいることがプリセールスの支援です。営業が受けた案件をエンジニア観点も含めてお客様の相談にのり、開発プラン・スケジュールの提案をしています。
エンジニアが直接お客様と細かな点までお話をすることで、開発前から整った環境をつくることができ、開発段階において手戻りが少なくなります。その結果、全体的なコストの削減につながるんです。
この取り組みは前職でアプリ開発だけでなくインフラなどシステム全体を担当していた経験を活かし、自ら手を挙げ、志願しました。現在は個人的に取り組んでいるだけですが、今後は属人化を防ぐためにもチームやグループ単位で取り組めるように仕組みを構築することを検討しています。
現状維持ではなく、課題感をもって改善できる人材の育成も、組織の成長のために大切です。Androidグループではサーバーサイドなどの他の分野の経験をすることもおすすめしています。知見を広げることで新しい発想が生まれ、課題解決につながると信じているんです。
「人の役に立ちたい」がベースに。育成委員会を立ち上げ、後輩をサポート
ゆめみには「委員会」という仕組みがあります。開発環境改善の委員会や勉強会の委員会など、案件と同様に計画を立て工数を確保して、自主的に取り組むものです。
私は「採用委員会」に参画し、採用のコーディング試験作成・更新、提出された試験のレビュー・フィードバックを担当しています。
また、Androidエンジニアとしてのさまざまな知見をグループ全体に広め、トータルで底上げを図りたいと思い「育成委員会」の立ち上げも行いました。
育成委員会では新入社員に向けた研修課題を作成し、その課題に対してフィードバックを返せる環境づくりを実施しています。新卒社員の育成環境を整えることを目的に、研修課題が終わるころには、案件でプロフェッショナルとして活躍できるような人材育成を目指しています。
私が育成委員会を立ち上げたきっかけは、2年前のこと。サーバーサイドで入社した新入社員が、Androidグループのメンバーと話しているうちに「Androidに携わりたい」と興味を持ち、約1カ月後にはAndroidグループに入ることを希望したんです。
当然、サーバーサイドとして入社したので、Androidはまったくの未経験。私は前職で新入社員の育成をしながら案件を進めたことがあったので、「自分の案件に入って勉強しながらやってみないか」と軽い気持ちで提案してみたところ、前職のときと比べて開発メンバーが多かったためか、実際に案件のリードをしながらやってみるのは、なかなか大変でした(笑)。
でも、今後も「やりたい」という気持ちで挑戦する新入社員はいるでしょうし、自分としてもそれは叶えたいと感じていたので、会社として育成体制の仕組みを整えるのが良いだろうと考えたんです。そこで、育成委員会を立ち上げました。
私の根本にあるのは「人の役に立ちたい」という想いなので、希望を叶える土台を作るという部分もそこに合致したんだと思います。
実際にサーバーサイドで入社していた新入社員は、今ではAndroidのリード役として活躍しており、あのとき本人のやりたいことを後押しできて良かったと嬉しく思います。
メンバーからの発信をしっかりキャッチ。これからの役目は人の未来をサポートすること
私が思う、ゆめみに向いている人材は自分の意思を表に発信できる人です。やりたいことを「やりたい」と言える人には、メリットが大きく、ゆめみで活躍できると思います。
だからこそ私は、メンバーにやりたいことを尋ねるようにしています。新入社員の面接では最初にやりたいことを尋ね、それを深掘りをしています。メンバーからは週1回のチームミーティングで定期的にやりたいことを聞いたり、お願いしている作業が一通り完了するタイミングで「次にどういう仕事をしたいですか?」と今後の展望を質問したりします。
やりたいことを迷っている相手に対しては「どうしましょうか」という聞く姿勢を保ちながら、相手のキャリアプランに合わせた提案も実施。時には私の経験を話すこともありますが、基本的には聞く姿勢をもって、やりたいことを引き出しています。
自らやりたいことを伝えることはもちろんですが、こうした姿勢によって、やりたいという意思を伝えられる環境づくりも大切だと考えています。
今後は、エンジニアの育成に力を入れたいと思っています。
自分もエンジニアではありますが、自分自身のことはあまり気にしていません。トイレ休憩のときにコードを見たり、休日は早朝に起きて個人開発をしたり。自然に勉強を続けられているので、どちらかといえば周囲に向けて、将来を担うエンジニアの育成に注力をするという目標を掲げたいと思います。
今は個人事業主としても活動をしているのですが、エンジニアの基盤となるような学習ができるような会社を作って、ゆめみと力を合わせていくのも面白いかもしれません。
人の役に立ち続けながら、人の未来をサポートできるような存在になっていきたいです。