利用者にとってのベストを──前職での開発経験がエンジニアとしての原点

武内 駿は2021年5月現在、株式会社ゆめみ(以下、ゆめみ)のマーケティングソリューション事業部で、モバイルアプリのWebAPIの開発やサーバー構築、また採用候補者のコードチェックを担当しています。

アプリ開発やWeb開発の仕事は大きく分けると、フロントエンドとバックエンドのどちらかです。例えばアプリなど動かす部分が表舞台・フロントエンドなら、サーバー構築は裏方・バックエンドであり、武内は後者を担当しています。

武内 「2年前からエンターテイメント系アプリへの機能追加などを継続的に担当しています。この案件は初期のリリースからずっと参画しているので、お客様とは長いお付き合いですね。単に『モノを作って、納めて、終わり』ではなく、間近でアプリの成長に関われるため、やりがいが大きいなと感じています」

武内がITエンジニアとしてのキャリアをスタートしたのは、新卒で別のIT企業に入社した2015年です。その後、数度の転職を経て、ゆめみに入社しています。

武内がエンジニアという仕事に興味を持ったのは大学時代のこと。経営学を学ぶ中でIT企業の経営事例を研究したことが、エンジニアの道に入るきっかけでした。

武内 「例えば、マーク・ザッカーバーグが大学生でfacebookを起業したことや、経営資源に『ヒト・モノ・カネ』という情報が加わったことを学びました。他にも、在庫や仕掛品を極力持たないようにするといった、トヨタのジャストインタイム生産方式も学びましたね。

そうした知識を学んだとき、在庫を持たないソフトウェア開発が魅力的に感じたんです」

大学卒業後、最初に入った会社の研修でWebアプリを開発。サーバ構築のみではなく、「実際にWebアプリを動かすための仕組みを作ること」にどんどん惹かれていったといいます。

武内 「開発したアプリは勤怠アプリで、従業員に継続して使ってもらうものでした。活用した利用者からは、感謝の言葉や改善点の指摘や要望、フィードバックももらいました。それらが励みとなって、もっと利用者にとって良いものを作っていきたいと思うようになりました。勤怠アプリ開発の成功体験が、エンジニアとして働き続けることを選んだ原点です」

チーム開発を求めて転職。そして、最先端の環境に出会った

武内がゆめみに入社したのは、チーム開発の経験を積み、 大規模なシステムを開発したいという思いからでした。

ゆめみ公式サイトのキャッチコピーは「みんなが知ってるあのサービス、実はゆめみが作ってます」。実際にゆめみの顧客の中には、誰もが知る企業が多くいます。

武内 「前職では、私がひとりでWebサービスの開発やサーバー構築からお客様に見せるところまで開発することが多かったんですよ。しかし、自分の開発したものをもっといろんな人に見てもらいたいという思いが強くなりました。

大規模なシステムを活用できる環境であれば、お客様やより多くのユーザーに一層見てもらえるものが作れるんじゃないか、と。また一人ではできないような開発をチームで開発することにより、多様な経験を積めると思いました」

ゆめみに入社して最初にチームで担当した案件は、ライザップのアプリ開発でした。入社後初めてチームで開発するにあたって、武内は周りのメンバーから「こういう知識は持っておいた方がいいよ」とアドバイスをもらったといいます。

武内 「入社する前から、ゆめみにはスキルの高いエンジニアがいると聞いていました。入社した後に、うわさは本当だったと実感しましたね。優秀な先輩エンジニアがいるからこそ、その背中を見て学ぶことは多かったですし、自分のスキルも向上したと思います」

また、入社したてのエンジニアのために開発しやすい環境を整えていてくれたことを、今でも感謝しているという武内。開発チームは品質を高めるために、自動テストのテストコードを導入しており、それが自分の成長にとって大きかったと振り返ります。

武内 「テストコードを書くことで、バグをすぐに直せるようになりました。ある部分を直すと別の部分にバグが起きる、なんてことは開発中よく起きるんですよ。テストコードを書いてプログラムを実行したときに、自分が直したところ以外が壊れていないかどうか自動テストで確認できて、早く気付けたので、安心して開発を進められました。

また、リリースごとに品質保証チームのテストや負荷試験、脆弱性試験などの工程があり、上がった指摘は次の開発やプロジェクトに活かせるようになっています。そのため、プロジェクトを経験する度に成長できました」

当時普及しつつあった自動化の仕組みにも衝撃を受けた武内。継続的デリバリーの仕組みが当たり前のようにあった事にも、驚きを隠せなかったと話します。

武内 「それまでは新しいソースコードを更新した際に、手動でサーバーにログインしてソースコードを取得し、更新・反映を行っていたのですが、“AWS CodePipeline” で自動でデプロイできることを知ったときはびっくりしましたね。今では業界的にも当たり前になってきているんですが、当時は衝撃的でした」

憧れのリーダーから学んだマネジメント

武内の現在の職種は「リード・サーバーサイドエンジニア」。サーバーサイド全体のリーダーとして、若手の指導・育成にあたっています。入社したての頃の憧れは、当時の開発チームのリーダーでした。

武内 「入社当初、開発チームのリーダーがプロジェクトマネージャーからも非常に頼られていたんです。開発の全体像を把握していて、とても頼もしく映りましたね。『こんなふうに仕事がしたい!』と憧れました。リーダーとなった今、顧客との折衝や仕様の調整、全体の設計など、その先輩と同じようなことができているかなと自問自答しながら仕事を進めています」

リーダーとして教える立場に立つ武内は、若手エンジニアを指導する際、あえて抽象的なことを教えているといいます。なぜそのような教え方をするのでしょうか。

武内 「メンバー、特に若手には今以上に成長してほしいですから、細かいことを付きっきりで教えることはしていません。ポイントを的確に教えることを意識しています。もし私がいなくなったとしても、自立自走できるエンジニアに育ってほしいんです」

武内は毎年、新卒を1~2人開発チームに入れて、プロジェクトを進めています。チームにおける生産性を意識してのことです。

武内 「若いエンジニアと一緒に働くと、プログラミングスキルやピープルスキルなど、プロジェクト内での動きがどんどん変わっていくのがわかります。採用も担当しているので、学生から社会人になり、社会人としてプロジェクトに参加するという一連の成長過程を見ることができるのは嬉しいですね。私自身学ぶこともありますし、メンバーの成長がとても楽しみなんです」

また、ゆめみの開発チームには、コードレビューという「レビュー文化」が根付いています。コードレビューは、誰かが作ったソースコードを、別の人がバグや誤りがないか確認する作業のことです。

武内 「レビューは、される側にとってはもちろん、レビュアー側にとっても知らなかったことや知識を吸収できるので、成長につながります。それに品質も良くなります。ゆめみの技術力を高いレベルで保つために、またプロジェクトのプロダクトに貢献する上でも、とても良い文化です。

コードレビュー以外でも、資料を作成するときには確認を繰り返してチーム内でブラッシュアップしていく。そんなレビュー文化があるから成長できるんです」

全体設計できるアーキテクトになりたい──お客様第一で生まれたビジョン

エンジニアとしてやりがいを感じる瞬間は、サーバーやWebAPIを開発し、アプリがリリースされたとき、と武内は語ります。

武内 「アプリの裏側では、私たちの作ったプログラムが脈々と動いています。アプリがリリースされたときはもちろんですが、アプリの機能を使ったときや、初期リリースに続いて次のバージョンのリリースをしたときにも達成感がありますね。また、お客様から評判を聞いたときはダイレクトにやりがいを感じられます」

武内は現在、30人規模のプロジェクトでのサーバサイドエンジニアをまとめる役割を担っています。関わる人数が多いほどコミュニケーションをとるのは大変になりますが、意思疎通を図る上で気をつけていることがあります。

武内 「伝えたいことをうまく言語化できないときもありますし、お客様に伝えた情報が間違っていたということもあります。だからやはり慎重にならざるを得ません。

一度仕様を作ってみてフィードバックをもらい、本当に必要とされているものを的確に作りたいですね。チャットコミュニケーションだけだと伝わりづらい部分もあるので、たとえば開発メンバー内では、文章にした上で考えていることと伝えることがズレないように、直接話します」

武内はお客様と毎朝30分弱、ビデオ通話をして要望を聞いています。サーバーの負荷を気にする顧客も多いため、頻繁なコミュニケーションも欠かせません。

武内 「お客様の意図を正確に汲み取り、正しいものを正しく作れるように心がけています。もちろん、プロとして言うべきことはしっかり言う。真摯な姿勢が大切だと思います」

武内は今後のビジョンとして、よりお客様に貢献するために、ITアーキテクトになる選択肢も視野に入れています。ITアーキテクトとは、企業の経営戦略に合わせて、設計図を作り、運用しやすい最適なシステムを設計する職種です。

武内 「プロジェクトの全体設計や要件定義といった部分の知識をもっと深め、経験を積みたいと考えています。お客様の要望にはいろいろな実現パターンがありますが、その中から最適なものを選ばなければいけません。お客様の求めている要望や開発プロセス最適化を図るためにも、リーダーとして貢献していきたいですね」

お客様の要望に答えることを第一に、スキルアップをはかる武内。

今後ともゆめみの中核として活躍していくことが期待されます。