データ分析による次の一手。大事なのは施策をやることだけではない。
私が担当している業務は、主にアプリの分析、WEBの分析です。
アプリの中でプッシュを打つといった配信業務のディレクションも行っています。
しかし今は、データ分析の比率もどんどん高くなっているため、クライアントが行っているアプリの運用やコンテンツの更新の中での効果検証を行うことがメインですね。
また、運用する中でどういったものがユーザーに刺さるのかというデータをとり、それをもとに提案、議論を行っています。具体的なイメージで言いますと、プッシュしたときに開封率がどのくらいで、どういったときに見られるかを分析し、「このターゲット層を狙うのであれば、この時期にこういったコンテンツ増やした方がいいですよ」や「この時間帯にした方がいいですよ」などの提案をします。
クライアントはアプリを開発した後、たとえば「キャンペーンをやる」「メルマガを打つ」といった施策を実行することに集中しがちです。施策が終わりまた次の施策をやらなければいけないというスケジュールで動いていると、どうしてもその施策の効果まで振り返れないことが多いんです。
大事なのは施策をやることではなく、やった結果ユーザーに与えた影響だと私は考えています。だから、私は次に向かうヒントをどうやったらデータから得られるか考えています。
こうした運営面における分析だけでなく、開発における分析の話も少しずつ増えています。
一般的に、アプリやWEBの開発・コンテンツ運用・データ分析・コンサルティングはそれぞれ別の会社と組んで行うことが多いのですが、今後は開発会社が一緒になって行う必要が出てきています。
開発においてどのような想いでサービスをつくったのか、今どのような運営をしてどういう課題を感じているのかがわからないと、データ分析担当としてどれだけ正論を言っても結局、改善の施策を打つことはできません。
そして、クライアントとともに分析結果から課題を把握し、追加開発を行うことも施策となりえます。分析から開発まで一気通貫で改善の糸口を提案できるのは、開発会社に分析が組み込まれているからこそなのです。
成長環境を求めてゆめみへ。運営と活用の強みを活かす。
私が新卒で入社したのはECの会社でした。
まだスマートフォンも出始めの時期でECを運用する立場だったので、WEB上でものを売るイロハや広告のイロハを学びました。
また、コンサルティングにも携わりました。当時のクライアントはWEBを扱った経験がない小売りの方々だったため、「どうしたら馴染みがない方でも理解ができるか」と「販促や運営などをどうしたらいいのか」を同時に考えていくという貴重な経験をすることができました。
2社目はとても小さい会社で、医療系の予備校でした。そこでは、やりたいことをなんでもやらせてくれたんです。
WEBのシステムがまったく発展していなかったので、HPのEC化をしたり、WEBで講座を受けられるようにしたりと、5~6年前からいわゆるデジタルトランスフォーメーションを行っていましたね。
そして、3社目が現在在籍しているゆめみです。
当時の自分は2社目でやれることの幅が狭くなっていることに、成長の行き詰まりを感じていました。そのため、ゆめみは制度としても、社員が成長するのを第一に置いていることに魅力を感じました。
入社当初は完成したWEBやアプリの運用のディレクションを担当していました。しかし、仕事をする中で、社内事業の分析が進んでおらずデータを上手く活用できていないと感じ、データ分析を推進したいという気持ちが湧きました。
もともと1社目・2社目でもアクセス解析ツールなどを重要視していて、解析自体はやっていたのですが、体系的に学んできたわけではなく、自分の経験則でやっていました。
そこであらためて体系的に学ぶことに。ゆめみは資格などの勉強もできる環境だったので、分析の資格なども取ったうえで、これまで培ってきた知識・経験を企業さんにもきちんと提供できるレベルまで整理しました。
さらに運用しながらデータにもアプローチするという流れを自分からつくっていきました。その結果、社内で「分析=本田」という認識が浸透していき、周りの社員から声を掛けてもらいやすくなったんです。案件に呼んでもらう機会も増えたことで、必然的にデータ分析の比重が大きくなってきました。
時間が許すなら、1番の理想はサービスの運営をやって、そこからデータの活用もやりたいですね。それがサービスに落とし込まれると初めてグロースが始まると思っています。
寄り添う姿勢と反応の速さで、関係性を築いていく
クライアントから信頼をいただくためには私はふたつのことを意識しています。
ひとつ目は寄り添う姿勢です。
先方の社内事情などもあると思うので、正論を言うことが必ずしも正解であるとは限りません。ゆえに一緒に課題に向き合っていくことで現実的な解決策が生まれると思っています。私自身が運用を経験していたため、そうした気持ちがわかるのかもしれません。
ふたつ目は即レスを心がけることです。当社はクライアントともチャットベースになっているので、ちょっとしたことで気軽に先方が声をかけられる環境が整っています。
返答の質ではなく、反応をもらえるかどうかが重要だと思っています。「確認します」の一言だけでも全然印象が変わります。だから業務時間中で反応できる状態であれば1、2分以内に返すようにしています。
なるべく早く返信をすれば声をかけやすい関係性になれますし、その結果、すぐにクライアントの状況が把握でき、先を見越せるようになるんです。
データを扱う中で1番重要なのは、起こったことの背景などを知ることです。
このコミュニケーションがうまくいっていないと、すごく数字が跳ねたときに何が原因なんだろうと小1時間悩んだ末に、「実は先週、新しい施策やってたんです」と後から情報が出てきたりします。きちんと関係性ができていれば、「来週新しい施策をするので、もしかしたらデータ動くかもしれません」と、少しだけでも声を掛けてもらえるようになります。
さらに、本来なかなか出してもらいづらいデータやわれわれが見られない部分の情報なども、軽くではありますが「こういう傾向があります」など、ちょっとした共有もしてもらえるようになるんです。
背景を知った上でデータを見るだけでもまったく見方が変わってくるので、どんどんクライアントと見ている目線が一致してくると思っています。
成長の余地があるところに注目したい。データ分析で新たな可能性を探る
データによって誰かを支え、応援したい──これがデータを扱う根本にある気持ちです。
今までゼロからサービスを開発するということも経験しているのですが、どちらかと言いますと、ローンチしたあとでそれをどのようにユーザーが使って満足できるのかを突き詰めて、ローンチ後のことをやっていきたいです。
サービスは世に出てから初めてユーザーに評価されます。いくら開発で頑張った部分こだわりがあっても、ユーザーはそんなのお構いなしに評価します。
せっかくアプリをつくったのに使われなかった、改善できなかったのは1番いやです。たとえ悪い面が目立ったとしても、今、悪いとみんなで指摘することより、成長の余地があるところに注目してデータ活用の面からサービスをグロースさせていきたいです。
「もっとこういうことができる余地がある」「こういうことができる」といった提案を、データ分析でやっていけるといいと思っています。その取り組みを行うことこそが、データによって誰かを支え応援することにつながり、クライアントも私たちもハッピーになれる方法ではないでしょうか。
また今後は、これまで関わりがないメンバーとも交流ができたらと思っています。
分析のハードルを感じる部分もあるとは思いますが、今やっているプロダクトでもプライベートでやっているものでも、何かしらヒントをお伝えできることがあるかと思うので、何か困ったことがあればぜひ気軽に声を掛けてほしいですね。
それが次につながることだと思っています。私もまだまだ未熟な部分があるので、より多くの方と交流しながら成長していきたいです。
アプリの分析分野に関しては、まだまだ発展途上で重要視されていない環境にあります。より一層広めていく必要があると思います。
チーム内もそうですし、会社全体もそうですし、利用してくれているクライアントにも、「分析やっぱり大事だったよね」と思ってもらうように仕事をしていきたいですね。