才気ある若者たちのチャレンジをサポートし、業界全体を活性化する

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▲社内で談笑する様子

伊藤 勝広はインターネットの黎明期より、エンジニアとして各分野の開発に携わりながらその技術を高めてきました。そして2017年よりゆめみのプロジェクトマネージャーとして、新規事業開発や各プロジェクト全体の統括を行っています。

彼はその類まれなる経験や実績を生かしながら、現在は若手プロジェクトマネージャーの育成に心血を注いでいます。

伊藤 「残念なことではありますが、今のSI業界では、プロジェクトマネージャーをやりたいと思っていても、経験が少ない若いうちはなかなかチャレンジさせてもらえないというケースも少なくありません。
しかし、お客様も含めて業界全体の主力が若い層に移行しようとしている現状において、若手の活躍がなければ、良い仕事やお客様との良い関係性というのは実現できないのではないかと考えています」

後進たちが積極的にチャレンジできる環境を作りたい──。そこには自身の経験をしっかりと伝えて行きたいという想いがあります。

伊藤 「私がこれまで培ってきたスキルや経験は、私が前線で働いている間は価値のあるものかもしれませんが、そのまま引退してしまってはいずれその価値も失われてしまいます。
しかし、私が積み上げてきたノウハウをしっかりと後進に伝えていくことができれば、彼らの成長を手助けすることができます。また、そうして経験値を高めたプロジェクトマネージャーが増えれば、世の中全体がより良くなるはず。そう考えたからこそ、後進の育成に力を注ぎたいと思うようになったのです」

世の中に埋もれてしまっている、チャレンジしたい人たちを引き上げてあげたい。そこにはこれまで、大手企業からフリーランスまで、エンジニアとしての酸いも甘いも経験してきた伊藤だからこその想いが込められているのです。


自身の経験から醸成された、“やってみなければわからない”の精神

伊藤のキャリアをひも解いていけば、その始まりは大学時代にさかのぼることができます。

伊藤 「学生時代にパソコンに精通した友人ができ、彼らと交流することで自身も幼少期のころにかじったベーシックを思い出し、興味をも持つようになったんです。
そのころ、映画でもインターネットを題材にした映画『ザ・インターネット』が公開されていたり、海外旅行へ行く際にインターネットを利用した情報収集をしたりと、ITが持つ可能性にどんどん引き込まれていきました」

こうして伊藤は、新卒でなんでも自分でチャレンジをさせてくれるような小規模のSI会社に入社し、アパレル系のECサイトのシステム開発などを担当するように。ここから彼のエンジニアとしてキャリアがスタートしていきます。

伊藤 「実家が和菓子屋・ケーキ屋・パン屋と代々商売をやっていることもあり、ゼロからイチをつくり出す仕事になじみがあったのも、この業界で長く続けてこられた理由のひとつかもしれません。
その後、転職をしてさらに大規模な基幹システムの開発などにも携わるようになると、システム開発の奥深さをますます感じるようになり、この仕事に対する情熱がよりいっそう強いものになったのを覚えています」

その後、7年間のフリーランス経験や再度の就職を経て、自身のスキルと仕事に対するぶれない信念を手に入れた伊藤。とくにフリーランス時代の経験が、今の自分の思想と直接的につながっていると言います。

伊藤 「フリーランス時代に、いくつか金融系のシステム開発に携わりました。そのクライアントが使っている基幹システムとしては、当時日本初のウェブを利用したシステムの開発、また、日本には導入をされてない技術要素でのシステム開発という貴重な経験ができたのも大きかったのですが、何よりも周囲に優秀な人が多く、それが最も衝撃的でしたね。
今でいうアジャイル開発を取り入れた現場で、個々人の能力や動きを尊重しつつ、新しいものに積極的にチャレンジしていくやり方でした。そこで“否定から入らない”“やってみなければわからない”という思想が強くなり、それが後進育成の際のベースの考えになっています」

“システムで世の中を便利にしたい”という信念

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フリーランス時代を経て入社した開発会社では、iモードやiPhone、Androidのアプリ開発に携わった伊藤。ウェブアプリケーションやシステムで世の中を便利にしたいという想いを、よりいっそう強めることになりました。一方、その時伊藤に転機が訪れます。

伊藤 「徐々にマネジメントにも興味を持ち出していた時期だったのですが、その会社にはどんな言語や案件にも対応できる、化け物のような開発者たちがいたんですよ。
自分も技術には自信を持っておりましたが、そんなジェネラリストなエンジニアと一緒に仕事をする中で、正直、自分は彼らに追いつくことを目標にするのでなく、この優秀なエンジニアたちと、お客様のためになるシステムを開発するマネジメントに専念した方がいいと判断しました」

エンジニアからマネジメントの道へ進むことを決めた伊藤は、大手インターネット事業会社へ転職。やりがいのある仕事に携わり、日々充実した生活を送っていましたが、一方で次第にしがらみの強さを感じるようになったといいます。

伊藤 「事業会社では、世の中に貢献できるシステムを自由に自分たちの手で開発できるのだろうと思っていたのですが、想像以上にフットワークは軽くないんだなと。
自分の特性を最大限に発揮できるのは、やはりシステム開発の現場。もう一度SIに戻り、より多くのシステム開発に携わりたいという想いが強まっていきました」

そして、2017年にゆめみへ転職することとなったのです。

困難なプロジェクトにも真摯に挑む姿勢が成長につながる

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SIや事業会社、フリーランスとさまざまな環境でキャリアを築いてきた伊藤。ゆめみでは、それらすべての経験が生かされていると語ります。

伊藤 「幅広い案件に関わってきましたし、事業会社を経験したおかげで、クライアントの気持ちやしがらみといった内情も理解できるようになりました。今までの経験やノウハウを総動員して、これまで以上にお客様目線での提案ができているかなと思います」

豊富な経験を元に導き出した、プロジェクトマネージャーのあるべき姿。それは、「逃げない、他責にしない、チャレンジを辞めない」ことだと伊藤は前を見据えます。

伊藤 「プロジェクトは人のせいにしても前に進みません。それに、困難なプロジェクトであってもいつかは必ず終わります。良いシステムに仕上げてプロジェクトを完遂させるためには、今何をすべきか。そのことを真摯に考え、壁にぶつかっても逃げずにチャレンジし続けることが大事なのではないでしょうか」

プロジェクトの責任者としてプロジェクトマネージャーのフォローもしている伊藤。包括的な立場として意識しているのは「否定しないこと」だと言います。

伊藤 「プロジェクトマネージャーがやりたいことを最初から否定せず、まずはやってもらうようにしていますね。あれはダメこれもダメと言うと、結局制約ができて何もできなくなってしまいますから。もし失敗してしまったらフォローするので、どんな失敗も自身の成長につなげてくれればと考えています」

そして伊藤は「“ゆめみと仕事をしてよかった”というものをもっと増やしていきたい」と笑顔で語ります。

伊藤 「システムができあがって、お客様に“ありがとう”と言われることが何よりも嬉しいことですから。
ありがたいことに、これまでチャレンジしたいと思っていたことに挑戦させてもらえている状況なんです。今後新たにチャレンジしてみたいのは、ゆめみで自社サービスも含めて世の中を便利にするしくみをつくること。そして、そのようなしくみをつくれる会社に成長させていければと思います」

エンジニアの本質は「世の中の課題を解決し、便利にすること」だと語る伊藤。世の中の当たり前をつくり、当たり前のように使ってくれる人を笑顔にするためにエンジニアは存在すると考えています。

伊藤 「世の中にはキラキラしたエンジニアもいて、それはそれで素敵なのですが、私はそうなれないなと思っていて。主役はあくまでシステムを利用する人であって、エンジニアは裏方として世の中に便利を提供することが本質だと信じているからなんだと思います」

エンジニアとしての想い、そしてさまざまな経験をしてきた先輩としての想いを抱きながら、ゆめみという会社の成長を目指して伊藤はこれからも走り続けます。