コミュニケーションの質と量にこだわり、イメージを正しく共有する

アート活動、デザイナー、プログラマー、システムエンジニア、さらには海外でのスタートアップ企業のCTOなど、ドラマティックなキャリアを歩んできた坂本 忠亮。2020年現在はゆめみのプロジェクトマネージャー(PM)として手腕を振るっています。

PMとは、その名の通りシステム開発プロジェクトの責任者として、金額やスケジュール、クオリティなど、開発作業全般の管理・運営を行いながら納品まで見届けるという非常に重要なポジションです。

坂本 「これまで、講談社のWebマガジン開発やライザップの複数アプリの共通APIサーバー開発など、大規模なプロジェクトを中心に携わらせていただきました。もともとシステムエンジニアとして、現場での経験はそれなりに長く積んできました。しかし、PMとしてプロジェクト全体を俯瞰するようになると、求められるスキルや考えなければならない事柄がガラリと変わり、とても新鮮な気持ちですね」

自分自身が積極的に動いていく立場から、今度は人を動かしていく立場になった坂本。見える景色が変わったことで、自身の心境や行動にも変化が現れたといいます。

坂本 「とくに大きな学びとなったのが、コミュニケーションの質と量の大切さです。自分自身で手を動かすのであれば、自らの頭の中だけでイメージが固まっていればなんとかなるものですが、人を動かす際はそれではいけません。

私の指示で動いてくれる現場の技術者や、協力会社の人々、さらにはクライアントに対してまで、イメージのズレが生じてしまわないようにしっかりと言語化して共有します。そうすることで最終的なクオリティが上がり、プロジェクト全体の満足度も向上させることができるのです」

大規模な開発プロジェクトになればなるほど、関係する人々の数は多くなります。すると、それだけコミュニケーションエラーが起きやすくなってしまいます。だからこそ坂本は、設計書や仕様書などのドキュメントの制作や資料制作にも精力的に取り組み、誰が見ても同じゴールにたどり着ける完璧な地図を描こうとしているのです。

お客様の方を向き、寄り添わなければ、プロジェクトは成功しない

ゆめみでPMとして働く中で、仕事に対する新たな向き合い方を覚えた坂本。PMはみんなが目指すべきゴールをしっかりと定めることが重要という一方で、忘れてはならないポイントもあるといいます。

坂本 「プロとして、自分が考えるゴールへの道筋をしっかりと伝えることは大切です。しかし、だからといって自分のやり方・考え方に固執してしまってはいけません。相手によって、かっちり締めて進めることもあれば、ときには柔軟に対応していくこともあります。こうした硬軟両様の構えを持たないと、場合によっては独り善がりな印象を与えてしまうこともあるでしょう」

クライアントが感じる満足度は、必ずしも成果物の品質の高低で決まるものではありません。金額やスケジュール、クオリティ……まさしくPMとして取り組むべき業務のすべてが、満足度を決める要素になり得ます。

坂本 「お客様が真に求めていることは何か。そして、それを満たすために自分は何をしなければならないのか。その答えを見つけることが、PMの仕事の本質といっても過言ではないかもしれません。常にお客様のことを想い、お客様の方を向いて仕事をすることが重要です」

エンジニア時代には、自身がつくる成果物の品質にばかり意識が向いてしまい、クライアントの想いをくみ取ることができないこともあったといいます。しかし、そうした苦い経験をしてきたからこそ、どんなときでもお客様の方を向くことができる今日の坂本ができ上がったのです。

坂本 「どれだけ些細なプロジェクトであっても、関係する人々のすべての希望がかなうことはありません。できることとできないことは常に表裏一体であり、何かを欲しいと思えば、それに対する制約が必ず出てくるものです。

その取捨選択に失敗しないため必要となるのが、質の高いコミュニケーション。そして、質の高いコミュニケーションを実現するために大切なのが、お客様の方をしっかりと向くことなのです」

ベストを目指して試行錯誤することが成長の糧になる

20年以上Web関連の制作・運用に携わり、坂本自身も考え方や仕事の仕方を常にアップデートしてきました。それとともに、近年のIT技術の急速な進歩を受けて、普段接しているお客様側の変化も強く感じています。

たとえば、数年前まではプロジェクトの担当者にデータベースやドメインといった専門的な話をすると、よくわからないという反応になるケースも少なくありませんでした。現在ではしっかりと理解した上でよりレベルの高い会話ができているといいます。

坂本 「IT技術というものがどんどん日常化していっているんだと思います。そして、何よりもシステム担当者やエンジニアに限らず、お客様がすごく勉強されていることを感じるので、私としても日々刺激を受けています。

IT業界は新しい技術が常にアップデートされていますが、好奇心旺盛な人が多いので、新しい知識やスキルを吸収していく人が多いです。これからもいい技術は積極的に取り入れて、お客様により良いものを提案し、つくり上げていきたいですね」

お客様と常に向き合っているからこそ、お客様からの学びも多いといいます。そんな坂本の仕事のやりがいは、なんといってもお客様とつくり上げたシステムをリリースできた瞬間。今まで関わってきたどの案件も、リリース時の喜びはよく覚えていると笑顔を見せます。

坂本 「納期内にいいものをリリースするというのは、PMの責務です。プロジェクトメンバー、そしてお客様からたくさんの協力を得て無事リリースできたときの喜びを味わうと、この仕事をしていて良かったと実感しますね。

プロジェクトをうまく進めるためにはコミュニケーションが重要になります。今でも四苦八苦しながら最適解を探っています。『わかるだろう』ではなく腹の底で理解してもらうために、資料を何度もつくり変えたり、お客様が困っていることを伝えてプロジェクトメンバーに共感してもらったりと、わかりやすく伝えるための工夫を重ねているんです」

長年の経験があってもなお、お客様への対応はもちろん、資料のつくり方、テキストの打ち方など、何気ない業務でも日頃の工夫が成長につながっていると語ります。

坂本 「システム開発はオートクチュールなので、一人ひとり体型が違うところに合わせていかなければなりません。“これは何度も経験したな”と手放しでやれる仕事は少ないので、試行錯誤を繰り返すことが成長の糧になっています」

一人ひとりの個性の違いが、ゆめみの強みになっていく

今後の目標は、幅広い案件に携わることで経験値を積み、PMとしてのスキルをさらに高めていくことです。いいシステムをしっかりとつくり上げるという確固たる軸を基準に、目の前にいるお客様のニーズに対して柔軟に対応するという理想のPM像を追い続けています。

坂本 「アート系からエンジニア、PMというキャリアを歩んできた私は、いつも好奇心をベースに行動してきました。看板屋時代に趣味で始めたコンピュータが高じてデザイナーになり、デザインをする中で立ち上げたシステムがもとでエンジニアに転身して……自分がやりたいなと思ったことが仕事になるという感じです。

なので、いい意味で強いこだわりは持ちすぎず、お客様に合わせてどんどん変化していくPMになりたいですね」

そして、ゆめみには個性豊かな仲間がたくさんいると坂本はほほ笑みます。一人ひとりが持つ個性やスキルが異なるため、全員で強みを持ち寄って協力すればさらに幅が広がり、深みが増していくだろうと考えているのです。

坂本 「私もそうですが、ゆめみのメンバーはみんなさまざまな経験を積んでいます。一分一秒すべての選択が、今の自分につながっているんです。まったく同じ経験をしているという人は、ひとりもいないので、それぞれが差分を生かすことで会社に貢献していけるといいですよね。そして、仕事に直接関わる部分はもちろんのこと、それ以外のところでも強みを持ち寄って集まれる体制にしていきたいです」

多様な経験を積んだメンバーがそろうことで、お客様に価値を提供してきたゆめみ。これからも、それぞれのバックボーンを生かしながらお客様とともに発展していきます。