「プログラマー3大美徳」と社会的価値の創造を大切にする

企業のDX支援と関連するサービスを展開するゆめみは、毎月のべ5,000万人が利用するインターネットサービスを運用しています。

大城は、それらの骨格ともいうべきシステムの構造を設計するアーキテクトであり、また、サーバーやデータベースなどのバックエンドを実装するサーバーサイドエンジニアでもあります。

大城 「私は主にシステムやネットワーク構成の設計・構築を担当しています。

当社ではシステムのインフラとしてAWS(アマゾン ウェブ サービス)を主に利用しているのですが、どのサービスをどう組み合わせれば目的を実現できるのか、要件定義を元に設計を行い、実装のベースを作成したり、動作検証を行ったりという役目を担っています」

社内で開発に携わることが多い大城ですが、お客様のご要望が要件として難しい場合などはお客様先へ出向き、新しい切り口のご提案を行うこともあります。

大城が直近で参加したプロジェクトは、ゆめみのコーポレートサイトのリニューアルや、ファストフードチェーン店のアプリリニューアルの案件があります。

大城がプログラマーとしてこれらのプロジェクトに臨む際、大切にしている信念があります。

大城 「ITの業界内では、怠惰、短気、傲慢の3つが『プログラマーの3大美徳』と呼ばれています。逆説的な言い回しですが、ソースコードの無駄な繰り返しを嫌う『怠惰』、システムの使い勝手の悪さにいら立つ『短気』、グウの音もでない完璧なプログラミングをしたという『傲慢』。

これらを意識することの本質は、効率や処理スピード、品質、安定性を自分の責任として負えることにあります。これを身につければ自信が持てるので、大事にしています」

さらに、社会的価値が出せるか、法律や倫理に反しないか──「小学生以来、プログラミングとともに歩んできてさまざまな経験から身につけてきた感覚」として大城が念頭に置いている信念です。

ソフトウェアの持つ力を目の当たりにしプログラミングの可能性に目覚めた

大城 「プログラミングを始めたきっかけはゲームでした。小学生のころからファミコンなどのゲームが好きで、将来ゲーム開発者になりたいと思っていました。

小学5年生のとき、親からプログラミングの本をプレゼントしてもらったことで、ゲームを自分でつくろうと家にあったパソコンで、わからないなりにプログラムを組み始めたのがきっかけです」

それ以降もプログラミングへの興味は尽きることなく、高校へ入学してからはWebサイトを制作するようになりました。

大城 「高校に入ってインターネットというものに初めて触れ、遠くのコンピューターとつながるという点におもしろさと魅力を感じました。

インターネットでさまざまなWebサイトを見ていくうちに『自分でもWebサイトをつくってみたい』と思い、HTML/CSS/PHPを使って趣味で個人のWebサイトをつくり始めました。

当時はまだ通信回線が遅く、ネット上の情報も多くはありませんでした。基本、書籍からの独学です。プログラミングの可能性とおもしろさには高校生のころから目覚めていましたね」

将来は「自分の強みを生かし、プログラマーになりたい」と大学では情報系の学科を選んだ大城。大学のコンピューターネットワークを管理している部署でアルバイトをしたり、別のアルバイトではシステム制作を請け負ったりと経験を積みスキルを上げていました。

さらに大学院へ進学したものの、勉学に身が入らず、修士2年次のときに就職活動を始めました。東京の企業で内定が出たため、大学院を休学。のちに中退し、2012年に沖縄から上京しました。

大城 「サーバーエンジニアとして採用されたことがきっかけで、サーバーサイドエンジニアとしての人生を歩むことになりました。この会社では、自社でファイル共有サービスを展開していて、私はその自社サービスの開発に携わっていました」

のちに同期と共に独立して起業。CTOの肩書で「ひとり開発者」として奮闘しました。

大城 「企業内で働く経験も積んだし、20代のうちに新しいことにチャレンジしたかったので、いいタイミングでした。新しいサービスをつくっておもしろいことをやりたかったんです」

チャレンジできる場と大規模なチーム体制を求めてゆめみへ転職

ところが大城の起業は、うまくいきませんでした。当初は自社サービスの展開を考えていたもののビジネスが軌道にのらず、やがて受託開発の案件を請け負うようになりました。

大城 「『起業を目的にすると、うまくいかない』──これが失敗から学んだもっとも大きな学びでした。

しかし、得るものも同時に多かった。とりあえずつくってからビジネスを考えるのではダメで、持続可能な価値を提供できるサービスをまず始めに考えるのが正しい道筋。

もちろん100%計画通りにはいかないですが、道筋を考えた結果、起業するのがもしベストであれば起業を選択すればいいと思います」

そんな気付きを得た大城は転職活動を始めました。

大城 「受託開発をしているのであれば、チームでもっと大規模な開発をしたい。だから転職しようと思いました。企業選びの中で重視したのが、チームで開発でき、大きな規模のサービス開発に携われ、社会の役に立つアプリやサービスを提供していることでした」

もともと受託会社を選ぶ予定はなく、自社サービスを展開している企業の中から探していた大城。ところが選んだのは、転職エージェントから紹介されたゆめみでした。

大城 「ゆめみがどんな会社なのかを知っていく中でもっともインパクトがあったのが、世界一周旅行をしながらリモートで仕事をしている社員がいるという話。

その働き方の柔軟性やゆめみ全体の技術力の高さ、また、“勉強し放題制度“や”副業し放題制度“など、チャレンジに対して寛容である点も決め手でした。

それと、チームで大規模な案件に関われることなどを総合的に鑑みて自分の能力を生かせそうだと思い、ゆめみへの就職を決めました」

より価値を提供するため。エンジニアとして「つくる」チャレンジは続く

▲2019年に開催された「WWDC19」に参加。

ファストフードチェーン店の大規模な案件に、大城はリニューアルの初期メンバーとして参加し、チームで大規模な開発をするという願いをかなえました。

大城 「当初からチームに参加し、しかも大規模の案件が設計から実装、運用まで全フェーズに携わることができ、かつ利用者も増えた。自分の中の成功体験です」

あくまでチームであることに、大城はこだわります。

大城 「チームでなら、ひとりの人間だけではつくれない規模の大きさまでスケールアップさせることができ、より短時間で形にすることもできる。それがチームの最大の力であり、魅力です。また、お互いのメンバーが持つ知恵を持ち寄って補完し合い、共有もできますから」

多数のエンジニアが所属するゆめみではチーム間同士での情報交換も積極的に行われ、それがゆめみに所属するエンジニアたちの多様性を生み出しています。

この多様性をさらに生かすために、大城は業務時間の10%であれば、好きな研究に時間を費やすことができる「10%ルール」という制度を生かして、分散している情報をまとめるシステムをつくることも考えていると言います。

大城 「人数が増えてきたので、これまでは属人的に整理されてきた情報を体系的にまとめれば、生産性が上がるのは間違いないです」

多くのゆめみメンバーと仕事していく中で、起業時代にCTOとして経験した孤独やもどかしさがなくなり「やりたかったことが実現できている」と、過去を振り返りながら大城は実感を込めます。

チャレンジする社風に引かれて入社した大城の次のチャレンジは、自分で「何かをつくること」。

大城 「副業でもシステムをつくっています。業務の担当以外の部分を経験する意味でも、個人で何かのWebサービスをリリースまで継続的につくっていきたいです。

必ずしも起業を目指しているわけではなく、チームで開発ができれば形態はなんでもいいと今は考えています。利用されないサービスをつくるのはあまり好きではありません。

サービスが完成して実際に動くものができ、ユーザーへ価値を提供できることにやりがいを感じます。

いずれにせよ新しいもの好きなので、学習した刺激をいろいろなビジネスへ転換させることを強化していきたいし、継続的につくっていきたいです。クリエイティビティを発揮できるのがプログラミングのおもしろいところですから」

チームとチャレンジ。大城の根底に流れるエンジニア魂は少年のころのまま。しかし大きなチームを得て、さらに大きなチャレンジを目指しています。