“暮らしまるごと”戦略を支える人材教育は、自主性を育てる環境作りから

ゲーム、おもちゃ、日用品、自転車、家具、リフォーム、不動産、カフェなど生活のあらゆるものを、広大な売場に広々と展示しています。話題のおもちゃを体験して楽しむ子ども、最新の機器を試して驚く大人、マッサージチェアでくつろぐシニア世代、それぞれに楽しむ姿がヤマダデンキの新業態店舗「LIFE SELECT」で見られます。 

LIFE SELECTは、「たのしい。くらしをシアワセにする、ぜんぶ。」をコンセプトに、昨年から出店を加速させ、生活のすべてが揃う地域最大級の店舗として各地に続々オープンしています。 

豊富な知識とホスピタリティで、接客する各分野の従業員の力によって実現したこの業態を、教育の面で支えているのが人材開発部の滝口です。 

滝口 「私の業務を一言で表すと、店舗で売場に立つ従業員の“ウリ”作りのサポートです。新入社員はもちろん、中途入社や異動などで新たに売場に立つさまざまな人に対して教育を行うことで、それぞれが得意に気づき、苦手を克服し、お客様の役に立つ自分の“ウリ”が持てるようになることを目標としています」 

ヤマダデンキでは、家電に加えて、日々を彩る家具インテリア、生活の基盤である住まいや金融まで、多様なサービスを提供する“暮らしまるごと”戦略を掲げ、家電をコアにした関連事業を多数展開してきました。その総仕上げとなるのが、昨年オープンしたLIFE SELECT。 

滝口 「LIFE SELECTは、価格レンジも広く、家電以外の製品やサービスを組み合わせて、一店舗だけで多様なニーズを満たすことができます。ヤマダデンキに行けば何でも揃う世界が実現できていて、従業員の私から見ても『すごい』の一言です!

単なる家電量販ではなく、お客様の暮らしをまるごと支えるべく、各分野のプロフェッショナルとして売場に立ち、お客様のさまざまなご要望に応える従業員を育成するのが、私たちの大きな役目です」 

旧来の締め付け型の管理や教育ではなく、あくまで自主性を尊重し、たくさんの気づきによって、お客様のニーズや、物凄いスピード感で展開される自社の新たな取り組みに、柔軟に対応できる人材を育てたいと話す滝口。自発的に動いて学ぶ環境を作れるようにと日々模索しています。

アスリート社員から一転。新しい世界にチャレンジできたのは会社のおかげ

▲2018年の引退レース

積極的な事業展開でアグレッシブに挑戦を続けるヤマダデンキには、多様な経歴を持つ従業員が数多く存在し、子会社からの転籍、異業種からの転職など、意欲的に取り組む人材を積極的に受け入れる文化が根付いています。 滝口も数々の苦難を乗り越え、輝かしい成績を残した元陸上競技選手という経歴を持っています。 

滝口 「幼いころから内気で体も弱かったことから、心配した母のすすめで、小学校4年生から陸上を始めました。マラソン大会では練習をしなくても上位に入るほど、走ることが得意でした。私の頑張りによって、周りが喜んでくれる嬉しさが原動力となって、競技を続けられましたし、いろんな経験ができました」 

大学では学業と競技を両立。教育学部でスポーツ健康学を専攻し、保健体育の中学校・高等学校教諭一種免許を取得しました。2012年4月、株式会社ヤマダ電機(当時)の陸上競技選手として入社します。 

滝口 「ご縁をいただいて、実業団選手としての新たな日々がスタートしました。限られた選手枠の中で、成績によってふるいにかけられる実業団のプレッシャーが非常に重くのしかかり、寮を抜け出しては、田んぼで一人泣く日々が続きました(苦笑)。周りに恵まれて、何とか乗り越えられましたが、精神的には辛い日々でした」 

都道府県対抗女子駅伝に群馬県チームで出場して準優勝、全日本実業団対抗女子駅伝競走大会では総合3位に入賞、フルマラソン日本年間ランキングで17位となるなど、輝かしい成績を残した滝口。ところが、体の異変に苦しみ、克服できなかったことで、引退を決意したと振り返ります。

滝口 「競技者としてやり切ったなと。自分で決めた引退だったので、非常にスッキリした気持ちだったのが記憶に残っています。引退後も、社員として業務に携わることのできる環境があったことも、とても大きかったと思います。

当社は、幅広く事業を展開し、関係会社や異業種から入社する方も一定数いて、新たなことに挑戦する人を受け入れるカルチャーがあります。そのおかげで、心機一転新たなチャレンジに目を向けることができました」

ゼロからのスタートでも成長できる環境がある。向上心を胸に奮闘の日々

▲上司との写真

2018年の引退後、有資格推進部(現:有資格推進課)に配属となった滝口。やりがいを感じつつも慣れない業務に悪戦苦闘しながら、“暮らしまるごと”戦略の総仕上げに携わることになります。 

滝口 「これまで陸上競技が中心の生活だったので、就業経験はおろかアルバイトの経験もありませんでした。敬語の使い方や電話の応対方法など、業務以前の基本的な部分からのスタートとなってしまったんです。自分の無力さに心の底から落胆したものの、陸上を通じて得た、できないことに向き合うスキルを活かして、真剣に業務に向かいました」 

周りに支えられて、徐々に本社での業務に慣れることができたと滝口はいいます。苦難を乗り越えてきた彼女に、ヤマダデンキの魅力を聞いてみました。 

滝口 「まったくのゼロからのスタートでも、自分自身の向上心さえあれば、学ぶことができるし、成長につながる環境があるのは、当社の大きな強みです。本社で業務を行うようになってからの新たな発見に、私も含めてさまざまなバックボーンを持つ2万人超もの社員が、組織としての方向性が決まったときの瞬発力がものすごいということに気づきました」 

大企業として統率の取れた動きをするには、セクションごとのシームレスな連携や、考え方の浸透が必要で、さらなる改善の余地があると課題を口にする滝口。 

滝口 「活躍のフィールドは多数用意されています。成長を重ねることができる環境を従業員が実感し、愛社精神を持って少しでも長く携われる素敵な会社であってほしいですね」

全力疾走で自分自身のゴールと“暮らしまるごと”戦略のその先へ

▲部署の仲間たちと

陸上競技選手として得た、自らの経験や強みを活かして、他事業展開の最終フェーズへと進む滝口。ヤマダデンキの未来のために、人材育成を通じて道を切り開いていく彼女が、自身と会社の展望を語ります。 

滝口 「作成に携わった教育動画コンテンツを見た新入社員が、『今まで知らなかったことを、知ることができて非常に役立った』とコメントをしてくれたことがありました。業務を通じて、たくさんの従業員と接する機会があることもこの業務のやりがいの一つになっています。

私は、常に新しいことを知りたいという好奇心が旺盛で、新たなことを知る喜びが人一倍強いので、作成した動画が役に立ったという喜びと、新しい知識を伝えることができた喜びとをダブルで得られてすごく嬉しかったです。

常に挑戦を続けて、積極的な事業展開をする当社において、恐れずチャレンジをする人の後押しができるように頑張っていきたいです」 

プライベートでは3歳の息子を持つ滝口。仕事を抱えながら育児にも励む彼女は、息子に胸を張って自身の仕事や会社の話ができる母親でありたいといいます。

滝口 「一人ひとりが異なる価値観やさまざまな事情を抱えている現代で、すべての従業員が活躍できる環境を用意する会社であってほしいですし、そのために私も力を尽くします。

“暮らしまるごと”戦略を掲げ、ここまで挑戦を重ねてきましたが、短いスパンで大きく動くスピード感とダイナミズムがあり、この先も常に変化を恐れず果敢に挑戦する姿勢はきっと変わりません。

ハードな面もありますが、どんな人であってもやりがいを感じられる環境だからこそ、これから先がますます楽しみになる会社だと自信を持って断言します」 

各分野のすべての従業員が、楽しみながら困難を乗り越え、お客様の「くらしをシアワセにする」ことができるように、これからも滝口は全力で走り続けます。