現場と応募者の間を取り持つクッションのような存在

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▲2021年現在の佐々木

FOOD LEADING GROUPで採用企画マネージャーとして活躍する佐々木は、主に店舗や本社スタッフの正社員採用を担当しています。彼女は、自身の役割について、このように話します。

佐々木 「フラットな目線を大切にすることで現場と応募者の間を取り持っています。クッションのような役割を担っているんです。採用企画マネージャーは会社側の人間ではありますが、応募者にとっては、唯一の味方。その人が面接の場で自分の良さをしっかりと話せるような場づくりなどで、アシストしています」

このような役割を意識しながら彼女が大切にしているのは、正しい判断をすること。

佐々木 「DEAN & DELUCAの知名度やブランド力に魅力を感じてもらえているようで、有り難いことにたくさんの方からの応募をいただいています。ただ、中には求人よりオーバースペックの方もいらっしゃるんです。

その中で、現場が欲しいと思っている人材や、活躍できる人材をいかに適切に送り込むかという視点でジャッジしていますね」

正しいジャッジするためには、正しい“目”が必要となります。佐々木は自分の感性や直感を大事にしているのです。

佐々木 「仕事に関するスキルはもちろんとても大切です。しかし、ウェルカムで働く中で、お店でお客様に接したり、メンバー同士でコミュニケーションを取ったりと人に関わる機会は自ずと発生します。ですから、気持ち良くコミュニケーションができると、それだけで『いいな』とテンションが上がってしまいますね(笑)。

好奇心が旺盛でいろいろなことに興味があり、アンテナを張り巡らせ、みんなとワクワクしながら働けることも、非常に大切な部分だと思っています。

私たち人事はいつも、『好き』な気持ちと覚悟の両方を持った人が会社にジョインしていただけることを、願って仕事をしているんです」

旅行をきっかけに「好き」を仕事にする夢へ歩き出した

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▲新卒時代の佐々木

佐々木はもともと、ホテルや航空会社、旅行会社などに興味があり、新卒のときはサービス業界へ就職することを考えていました。しかし家族からのアドバイスもあり、「好き」を仕事にするのではなく、まずは社会人として仕事力をつけるという目標に切り替え、証券業界への入社を決めます。

佐々木 「新卒で入社した会社の人事の方に出会った時のことは、今でも鮮明に覚えています。窓口の方だけではなく職位が上の方も非常に気さくで、嘘偽りなく会社のことを話してくださいました。いろいろな会社を見ている中で、抜群に印象が良かったんです」

証券業界で7年間を過ごした佐々木。その頃、同期の仲間が憧れの航空業界に転職するなど、新しい道に進む人が増え始めたといいます。その状況に刺激された彼女は、自分はこの先のキャリアでどうするべきかと考えるようになりました。ちょうどその頃、転職の引き金になった出来事が起こります。

佐々木 「2週間ほどお休みを取れることになり、友人とスペイン旅行に行きました。そこで、ツアーコンダクターとして帯同していた方が、サービス精神の塊のような方で、アクシデントへの対処の早さや、即席でのサプライズ誕生会の開催など、毎日誰かを笑顔にしていたんです。

また、スペイン人にはシエスタという昼休憩が根付いているなど、自由にのんびりと過ごす文化がありました。自分の好きな時間の過ごし方、仕事の仕方をしていたんです。日本とはまったく違いますが、そういう生活の様子を見て、好きなように自分の時間を使うことの大切さをあらためて感じ、自分の中で何かがリセットされました」

帰国後、この経験に背中を押された彼女の中に、迷いはありませんでした。

佐々木 「20代後半から30代に差しかかり、そろそろ『好き』を仕事にしてもいいのでは、と思ったんです。当時、洋服が好きで通っていたセレクトショップの求人を見つけ、入社を決めました。入社後は10年近く、販売職を勤めました。

『人を喜ばせる』『人のニーズに応えて自分が動いていく』仕事に就くことに新卒の頃から憧れていたので、非常に楽しい経験でした」

ウェルカムとの出会い、ウェルカムでの仕事内容、工夫したこと

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▲セレクトショップ時代のNY研修にて

念願かなってセレクトショップで働いていた佐々木。そこで現在の原点とも言えるような体験をしました。

佐々木 「セレクトショップで働いていたとき、新卒採用をメインに、面接官として呼ばれたり、入社後の新人研修を担当したりする機会がありました。

人に何かを教えることや、自分の会社や店舗に合う人を選考していくその過程が非常に楽しかったですし、自分に向いていると感じました」

思い返してみれば、これまでのキャリアの中心には常に人やサービスがあった──30代半ばをむかえ、そう気付いた彼女は、自分の長所を活かすのであれば、人事職ではないかと感じるように。

人事職は未経験でしたが、すぐさま転職活動を開始します。HR領域の経験を積むために人材エージェントとして従事した後に、数社を経てウェルカムに入社をしました。ただ、入社当初はとても大変な思いをしたと当時を振り返ります。

佐々木 「ちょうど新店オープンラッシュの時期で、オープン日が決まっている状況の中、わずか2、3カ月の間に、数十人も採用しなければならないという過酷な状況でした。

2、3店舗目の採用スケジュールが、少しずつ重なっていたために休む間もなく、ずっとギアを落とさずに全力で稼働していました。今考えると『よくこなせたな』と思います(笑)」

そんな日々を送る中で、中途入社ならではの課題に向き合うこととなります。

佐々木 「私は他社での店舗経験はあるものの、この会社では経験がありません。ですから、『現場のこともちゃんと理解し、わかっていますよ』と示す意味でも、店舗のメンバーとできるだけ多くのコミュニケーションを取りながら、ニーズに沿って動きました」

自身の課題と向き合いながら、採用の目標数を一つひとつ達成していった佐々木。それを繰り返していくことで、ゼロベースから信頼関係ができあがっていき、徐々に店舗のメンバーが全面的に協力をしてくれるようになったのです。

佐々木 「店舗型ビジネスにおいては、人事と店舗側の間に線を引かれてしまうことが多くあります。ですので、まずは現場の目線に立つことを意識しました。『人が足りずに困っている現場に良い人材を採用して送り込む』という重要な業務を請け負っているので、人事の立場からのみ考えてはいけないんですよね」

人を大事にしているから、「働く」に夢中になれる

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▲入社して初めて人事イベントに参加した内定式での1枚

佐々木の人生において「働く」ことに対する比重はとても大きいものとなっています。なぜそこまで仕事を大切にできるのか──その根底には、会社を、人を大事にする想いがありました。

佐々木 「一日の中で、仕事に費やす時間は非常に長いです。『好き』を仕事にしている人も、そうではない人も、いろいろな想いや目的を持って、長い時間会社で仕事をしています。

採用担当は、会社側と働く人両方をハッピーにできる仕事だと感じているんです。仕事を求めている人を会社へと橋渡しする。そして会社の売上をあげていくため、そして良い会社にしていくための大事な仲間探しを行うのが、採用ですから」

そんな佐々木は採用にかける情熱もひとしおです。

佐々木 「入社したメンバーが店舗で働いている姿や、それを迎え入れる既存のメンバーの姿を見ると、じわっと涙が出てしまい、感無量ですね。大きな達成感を感じます。それが私の原動力です」

2021年現在のコロナ禍では、さまざまなことが変化しています。その変化にポジティブに向き合っているウェルカムで活躍できる人物像とは──

佐々木 「時代の変化に対して『こんな風に環境が変わったら、こんな風にやっていこうよ』と、タフに考えていける人が、うちの会社には合っていると思います。

また、ウェルカムはお客様をワクワクさせたい、世の中に何かを発信していきたい、という想いがとても強い会社です。好奇心旺盛で、いろいろなことを体験することが好きなアクティブな人が、さらに会社を盛り上げてくれるのではないかな、と。

動物園のようにさまざまな人たちがいる会社です(笑)。その中で、自分自身のことをどんどん発信し、自分から積極的に取り組める人に仕事が集まり、結果的に周りの人を巻き込んで、いろいろなことを動かせているのだと信じています」

自らの力で、「好き」を仕事にした佐々木。希望のキャリアに就いた今でも、採用という仕事に誇りを持ち、日々起こる出来事に対し誠実に向き合う姿勢は変わっていません。

彼女の、未来のウェルカムで活躍してくれる仲間探しはこれからも続きます。