DEAN & DELUCAとの出会い、そして再会──あの空間を求めて

▲ワーキングホリデー時代の鈴木

FOOD LEADING GROUP人事企画室で統括を務める鈴木は、採用戦略立案、教育制度の企画・運営、人事制度設計まで『人』を軸に幅広い仕事を担っています。

そんな鈴木は、大学在学中、アルバイトでお金を貯めては海外に行っていました。

鈴木 「DEAN & DELUCAと初めて出会ったのは、1998年ごろ。好きなダンスミュージックを追いかけてニューヨークへ旅行したときのことでした。なんてかっこいいお店なんだ!と思いましたね(笑)」

ちょうど、東京ではカフェブームが始まっていました。

音楽やファッションを含め、ライフスタイル全般に興味を持っていた鈴木にとって、その頃のカフェは特別な空間だったと言います。

鈴木 「当時は、いわゆる業界人と呼ばれる人たちがカフェに集まっていたんです。音楽もアートもファッションも、なんでも詰まっていて、カルチャーが発信される空間でした」

そんな空間に身を置きたいと考えるようになった鈴木。

大学卒業後は、宝飾品やアパレルをメイン事業とする企業の飲食部門に入社し、希望通りカフェ事業に携わることになります。

仕事を続ける中で、店長やエリアマネージャーといった役職も任されるようになった鈴木ですが、6年目で退職を決意しました。

鈴木 「働いている中で、どうしても海外に住みたいと強く思うようになったんです。ワーキングホリデーの制度が使えるのは30歳まで。年齢ギリギリの30歳のとき、僕が好きな音楽の一番の聖地であるドイツのベルリンに住むことを決めました。」

ドイツでの生活を終え、1年後に帰国した鈴木。
頭には、自然と次のキャリアが浮かんでいました。

鈴木 「もう一度あの『空間』で仕事をしようと考えたとき、すんなりと、DEAN & DELUCAを受けようと思っていたんです」

ニューヨークで出会ったインパクトが忘れられなかったという鈴木。学生時代にはまだ日本に進出していなかったDEAN & DELUCAの門を叩き、無事に入社を果たします。

その後は店舗マネージャーとして、育成やチームづくりで力を発揮していきました。

アトレ300店舗の中で2位に。カギは、個性を生かす鈴木のマネジメント

▲統括をしている人事企画室のメンバー

自分の強みは『人』にある。そう気づいてくれた当時の上司や代表によって、人事というキャリアに導かれていった鈴木。

仕事をする上では、「長所を生かす」「多様性を重んじる」といったことを大切にしていると言います。

鈴木 「たとえば、人財育成を担当しているホスピタリティチームのメンバーは、顧客やメンバーとのコミュニケーションといった、ホスピタリティを店舗で発揮することが得意なんです。一方で、イチから仕組みをつくり、整えていく仕事はしたことがありません」

そのため、あえて最初から『企画をつくってきてください』とは言わないという鈴木。

丸投げせず、まずはディスカッションやブレストの場をつくり、メンバーが思っていることを整える役割を担っています。

鈴木 「私は、『気づき』を得る場づくりを大切にしてます。そもそも、とても優秀な部下なのですが、初めてのことができないのは当たり前。しかし、気づきを得ることで自走できるようになり、モチベーションとパフォーマンスが上がります。私はそのサポートに努めているのです」

こうした視点は、店舗でマネージャーをしていたときに身につけたものだと、鈴木は振り返ります。とくに、DEAN & DELUCA アトレ品川店での経験は、鈴木にとっても印象深いものでした。

鈴木 「もともと『元気で明るい良いお店をつくってほしい』というミッションを背負って配属された店舗でした。配属当時はメンバー同士の連携がうまく取られておらず、店舗全体の雰囲気も暗かったです。長所を生かしたチームづくりに取り組んだところ、目に見えて変化していきました」

個性を見つけ、個性を認めてもらえるポジションへ導くこと。

当時のチームメンバーの多くが今でも社内で活躍していて、嬉しいとも語りました。

そうしたマネジメントが功を奏し、DEAN & DELUCA 品川店は、アトレ全店舗から選出される“アトレCS AWARD”で、300店舗中2位という評価を得ました。

得意なことも、不得意なことも、あって当たり前。それが個性であると考える鈴木は、この経験から、メンバーの個性を輝かせることが結果につながると実感したのです。

趣味から派生し、事業につながる。趣味と仕事を融合させる暮らし方

▲逗子でのイベントの様子

2021年1月現在、鈴木は神奈川県の逗子で暮らしています。

移住後に新たに始めた趣味であるサーフィンを楽しみながら、地元の音楽イベントやアートフェスティバルなどの運営にも携わり、プライベートの活動にも力を入れているのです。

以前は、仕事も遊びもただただ全力投球していた鈴木。
ところが40歳を過ぎ、働き方と暮らし方について考えることが増えたと言います。

鈴木 「仕事は楽しく、変わらずにやりがいも魅力もを感じています。『仕事、楽しそうだね』とプライベートでもよく言われるのは誇りです。それとは別に、この土地で出会った人たちの影響もあって、自分が暮らす場所や地域に貢献したり、価値を提供したりすることに、気持ちが動くようになったんです」

その結果、プライベートでの活動が仕事につながるケースも出てきました。

鈴木 「一緒にアートフェスティバルの活動をしているチームの中に、ホテルのマネージャーをしている友人がいます。ウェルカムがホテル内の飲食店を運営することになってからは、責任者をつないで情報交換をしています。
また、仲の良いお取引様から事務所を逗子に移転すると相談を受けて、不動産屋の友人をつないだ結果、移転が決定しました。いまは状況的にかないませんが、その友人とお取引様と一緒に飲める日を楽しみにしています。

社外の方が聞くと誤解を招く表現かもしれませんが、うちの会社は『公私混同大いに結構』と公言しています(笑)。そして会社の未来だけでなく、プライベートの未来を考えるワークを社内行事で行っています。
仕事もプライベートも分け隔てなく、自分らしく楽しむことを良しとしているのです。私はプライベートの未来を応援してくれる社風がとても好きですし、それを実行していきたいとも思っています」

ワークライフバランスを切り離さず融合してきたと鈴木は、会社の考えと自身の考えを上手に重ね合わせ行動してきました。

鈴木 「今は店舗勤務でない分ある程度予定が立てられ、いろいろな活動をしやすくなりましたが、店舗勤務時代からプライベートをないがしろにしたことはありません。文字通り寝る間を惜しんで遊びに行っていました。ただ年齢と共に価値観が変わってきたのは事実です。そして、今はこの生活がとても充実しています。

うちの会社は若いメンバーが多いので、いずれそれぞれの価値観が変わる時ときがやってくると思います。その時のケーススタディのひとつとして、今の僕の『働き方と暮らし方』が誰かに良い影響を与えられたら、嬉しいと思っています」

「変わること」を楽しめる文化をつくっていく

▲現在の鈴木

これまで、ウェルカムは、いただいたチャンスを形にすることで急成長をしてきました。
出店の案件やさまざまなプロジェクトが次々に決まっていく一方で、人事制度や『人』に関することは、どうしても後手に回っていたと鈴木は言います。

鈴木 「やっと、未来の僕たちがやろうとしているビジネスだけでなく、そのために組織としてどうあるべきかが戦略的に考えられるようになってきました。人や組織に関わる仕事をしている者として、今まで以上に人事戦略を進め、会社にとってもメンバー個人にとっても良い影響を及ぼしていけるようなチームになりたいですね」

未来の組織をつくりあげていく中で、鈴木には懸念していることがあります。

それは、自身を含む役職者たちが今のポジションに残り続け、次世代のメンバーたちの成長を妨げてしまうことです。

鈴木 「これからの事業や組織、メンバーのことを考えたとき、自分のやりがいも大事ですが、それ以上に未来のことを考える必要があります。

僕はこのポジションでさまざまなことを経験させてもらい、成長もさせてもらいました。だからこそ、このポジションは早々に次の世代に渡し、私自身は今までの経験で身につけたスキルを持って、新たなビジネスモデルをつくることで会社に貢献する、還元するような新たな働き方ができたら良いと考えています」

鈴木はメンバーの未来のキャリア形成についても語っています。

鈴木 「僕自身は、個性や長所を見つけてもらい、ステージを用意してもらったひとりです。入社当時は、自分が人事の仕事をするとは思ってもいませんでしたし、明確な未来のビジョンもありませんでした。

やりたいことが明確な人はそれを頑張ってもらえればいいと思いますし、やりたいことがまだわからない人には、私たちが長所や適性を見つけ、新たなステージを用意していきたいと思っています。

また同時にウェルカムは、個人のチャレンジを応援する会社でもあります。今後は、『チャレンジをサポートする教育の充実』『自ら手を挙げてポジションにチャレンジできる制度』も増やしていきます。会社を自己実現の場と捉え、一人ひとりが、やりたいことに向かってチャレンジしている組織をつくっていきたいですね」

ウェルカムには、5つの行動指針があります。
そのうちのひとつが「変わることに前向きなこと」
40代になっても、日々変化している鈴木は、まさに、その姿行動指針を体現しています。

未来を担うメンバーが「変わること」を楽しめるように。
個性や主体性を伸ばしていくことができるように。

鈴木は、今後も挑戦を続けていくでしょう。