私のルーツは「よさこい」にあり。表現する楽しさを学んだ

▲よさこいを踊る福嶋(中央)

2020年8月より人事企画室のホスピタリティ担当に合流した福嶋 李恵。店舗メンバーのサービスやホスピタリティを上げていくための業務を担当しています。

いつも明るく元気いっぱい、何事にも熱く一生懸命に取り組んでいる福嶋ですが、そのルーツは生まれた場所と小さいころから高校卒業まで夢中になって続けた「よさこい」にありました。

福嶋 「私は高知県出身で、よさこいに初めて触れたのは3歳のときのことです。高知の人にとって踊ることはその土地の『定め』のようになっていて(笑)、小学校の運動会でも行事になっていました。本格的に踊り始めたのはそのころからで、お盆の時期の発表に向けて4月くらいからチームごとに集合し練習を始めます。およそ4カ月間徹底的に練習を行い、本番に向かうスケジュールでした」

小学生のときに最初に入ったチームは非常に小さく、賞を取るようなチームではなかったものの、その後金賞を取れるほど急激に成長し、高校のときにはチームに入る倍率が高くなってしまったと言います。   しかし福嶋は今までの頑張りによって、そのチームの選抜メンバーとしてのポジションをもらい、事前に先生から教わったことを踊り子さんたちへ、自分が実際に踊って伝えるという役目を担います。

福嶋 「『やらなければいけない』『まとめなければいけない』という責任感が常にあって、がむしゃらに頑張っていた記憶があります。

そうした責任感を感じつつも、何かを表現するときに自然と笑顔が出たり、どんな人に対してもフランクにお話ができたりするのは、よさこいを通して鍛えられたからだと思います」

今でこそ、笑顔が魅力的で自然に周りのメンバーを引き込むようなコミュニケーションを取っている福嶋ですが、これは任せられた役割を通して成長した結果の産物であるといえます。

福嶋 「『表現する』という点を考えると、本当によさこいをやっていて良かったと思います」

人生を変えたDEAN & DELUCAとの出会い

▲ホテル勤務時代の1枚

専門学校に入るタイミングで上京した福嶋。ホテルで働きたいと思うようになったのは家族との旅行がきっかけでした。

福嶋 「高知にいたころから旅行する機会が多くありました。ホテルで出会ったベルガールさんの感じが良く、自分もそういった接客がしたいという想いが芽生え、ホテル業界を目指して学べる学校を選びました」

寮生活がスタートし、新たな環境に慣れ始めたころ、ある出来事が起こります。

福嶋 「専門学校でも、アルバイト先のホテルでも、海外の方とコミュニケーションを取る機会がありました。私は英語が話せなかったのですが、話しかけられて返事ができないと『あなたはいいわ』という顔をされることが何度かあり、非常に悔しい想いをしたんです」

そのときの悔しさが忘れられなかった福嶋は、卒業後すぐに就職をせずに、アルバイトを続けながらお金を貯めて、ロサンゼルスへ語学留学に行くことを決めます。

留学をして語学力を身につけて帰国した福嶋は、念願のホテルで働き始め、ステップアップしていきます。

福嶋 「ヒルトン東京では、ドアマンとしてお出迎えをする仕事をしていました。2年ほど働いた後、シャングリ・ラ ホテルが日本に進出するという話を聞き、少し違ったフィールドに挑戦するのも良いステップになると感じ、思い切って転職をしました」

小さいころから夢だったホテルにようやく入って非常に楽しく仕事をする一方、夜勤が多く体調管理が大変だったと当時を振り返ります。 自分の時間をもっと大切にしたい──将来を見据えて仕事を変えようと考え始めた矢先に、出会ったのがDEAN & DELUCAでした。

福嶋 「ちょうどそのころ、大丸神戸店にオープンしたばかりのお店に偶然お客さんとして行ったんです。長い行列ができていて、『なぜこんなに並んでいるんだろう』『どのお店に並んでいるんだろう』と思い見てみると独自の世界観が広がる店内に思わずワクワクしたんです。『1日では見終わらない、また来てみたい!』と思いました」

帰京しホームページを見たところ、東京にもお店があることがわかり、すぐにいくつかのお店を実際に見に行きます。

そして気付いたら採用ページに進んでいた福嶋。偶然にも当時の面接官は、現在の上司でした。

福嶋 「今まで表舞台に出る仕事でしたが、お店では検品など裏方の仕事も多いと面接で聞きました。私はそういった仕事も好きだったので、『何でもやります!』とお伝えしたのを覚えています。面接中も終始笑っていたので、手応えはありましたね(笑)」

広尾店でのマネージャー時代に訪れた、意識を変えるターニングポイント

▲マネージャーに昇格した当時の店舗にて(一番左が福嶋)

2012年に入社後、オープニングメンバーとして配属されることが多かった福嶋。横浜店・有楽町店・渋谷店・恵比寿店と経験を積み、多くのメンバーがいる中、上の立場を任されるようになっていきました。     

そんな彼女のマインドに大きな変化があったのは、マネージャーとして配属された広尾店でした。

福嶋 「今まで経験してきた店舗では売上を取るのに必死だったんです。数字がすべてという考え方でメンバーに指導していました。しかし広尾店は住宅街にあるお店で、お客様に来ていただかないと成り立たない、常連のお客様をつくらなければやっていけないという状況でした。

そこで私の考え方がガラリと変わり、『お客様にまた来たいと思っていただける接客をしなければいけない』と考えるようになりました」

こうしてホスピタリティを意識するようになった福嶋。マインドだけでなく行動にも変化が現れるようになりました。

福嶋 「お客様の行動を良く見るようになりましたし、必ず話しかけて印象に残るように、そしてお客様の情報を得ようと心がけました。広尾店のお客様は毎日いらっしゃるお客様が多く、メンバーの名前も覚えて下さいます」

店舗全体でホスピタリティあふれる接客をしていくために、メンバーに対しても「お客様の好みをしっかり把握してほしい」ということを常に話していたと言います。

福嶋 「急いでいるお客様に必要以上に丁寧にする必要はないですし、逆に悩んでいるお客様にはおすすめをお伝えした方が良い、というようにお客様をきちんと見るように指導していました」

近年、実際にお店に足を運ばなくても商品を買える時代になりました。それでも私たちができる精一杯の「おもてなし」を届けなくてはいけません。   

お客様から選ばれる人、そしてお店でありたい──つまり「あのお店に行くとあの人がいる」「あの人に会いたい、話したい」というように、商品以外にプラスアルファで来ていただく理由をつくることを念頭に置きながら仕事をしていると福嶋は言います。それらはすべて広尾店で学んだことでした。


お客様に選ばれるお店になるために、ホスピタリティチームができること

▲現在の福嶋

新設されたホスピタリティチームに配属され5カ月。福嶋がメンバーに伝えていきたいミッションは「お客様からの認知」つまり、自分に会いに来てくださるお客様をつくるということです。

福嶋 「時間があるときはお客様とたくさん話した方が良いと伝えています。またお客様の印象に残るために、たとえば、『この飲み物は甘いですか?』と聞かれた際に『甘いです』で終わるのと、『甘さの調節ができますが、どうされますか?』と答えるのではまったく違うと思っています。後者の方が、自分のために提案してくれたという印象が残るはずです。

『甘いです』とだけ答えたメンバーには、その場で私自身がお客様への提案を実践することで、そういう接客もあるのだなと思ってもらえるように見せています。そうすることで、同じ場面になった際にメンバーが実践してくれることを期待しているんです」

目に見えないものを教えるのは非常に難しいと福嶋は話します。

福嶋 「実際にホスピタリティは見えないので、感覚に頼る部分もあります。ですからマニュアルから外れる部分はどうしても出てきてしまうんです。マニュアルにはできていて当たり前のことが書かれているので、それにプラスしてお客様のためにできることが『ホスピタリティ』になってくると思います。

また、とても良い接客をしているのにフォーカスされていないメンバーもいるので、社内の人たちにもぜひ知ってもらいたいです!そうしたツールを私たちホスピタリティチームがつくっていかなければいけないと強く感じています」

お客様に選ばれるお店にならなければいけないというのが永遠のテーマだという福嶋。そのために、ホスピタリティチームとしてお店に対して何ができるか、今はお店を回りメンバーと一緒に仕事をしながら指導しています。

近い将来、全国のお店に福嶋のような、お客様に愛され、ホスピタリティあふれる魅力的なメンバーがきっと増えていくことでしょう。