DEAN & DELUCAで働きたい──アルバイトからのチャレンジ

▲幼少期に料理の手伝いをしている片山

片山が食の世界に興味を持つようになったのは、家族からの影響でした。

片山 「母と叔母が栄養士だったこともあって、私自身も小さいころから料理をすることが好きでした。物心ついたときには『将来は食に関する仕事に就きたい!』と思うようになり、大学では栄養学を専攻していました」

希望した大学で希望した分野の勉強をしていた片山ですが、学びを深める中で自身の新たな想いに気が付きます。

自分自身がワクワクしながら、人を喜ばせられる仕事がしたい──

片山はそんな仕事をするために新たな挑戦をします。大学で学んでいた栄養指導や献立づくりの知識だけでなく、スタイリングや商品開発など食全般の広い視野と知識を身に着けるために、大学を卒業した後、改めて専門学校に通うことにしたのです。

そして専門学校の就職活動のタイミングで出会ったのがDEAN &  DELUCAでした。

2005年当時、DEAN & DELUCAは日本では丸の内・品川・渋谷の3店舗のみしか展開をしておらず。当時の片山はどの店舗にも行ったことがなく、その名前とロゴのあしらわれたバッグがあることをかろうじて知っているような状況でした。

しかし食に関わる仕事を探していた片山はDEAN & DELUCAに直観的に興味を持ったと言います。

片山 「まずは店舗を見てみようと思い品川店を訪れたのですが、そのときにすごい店だって感動したんです!とにかくおしゃれで高級な印象が強く、少し近寄りがたいくらいでした(笑)。

でもその瞬間にここで働きたい!って思うようになりましたね。面接を想定して志望理由を考えながらお店の前を何度も通ってリサーチしたんです(笑)」

そうしてDEAN & DELUCAで働く意思を固めた片山ですが、調べてみると当時は採用活動を積極的に行っていないことが判明します。

片山 「それでも諦め切れなかったので、専門学校の先生にお願いしてウェルカムの本社に連絡をしてもらい、なんとか品川の店舗での面接にまで取り付けたんです(笑)。

そんな状況での面接だったので、簡単には採用してもらえないだろうと思っていました。

なので、『自分がなぜ食が好きなのか?』『DEAN & DELUCAに入って何をしたいのか?』などをまとめた企画書を持って、熱い想いを伝えることにしました。専門学校で企画書作成の勉強が役に立った瞬間でしたね」

片山の想いは伝わり、面接をしたその場で採用を伝えられますが、提案された雇用契約は希望をした正社員ではなくアルバイト。

面接官からは「一度持ち帰ってしっかりと考えるように」と伝えられますが、片山は翌日の朝に勤務を希望する返答をしました。

片山 「正直不安もありましたが、それよりもまずはチャレンジしてみたいという想いが強かったですね」

社員昇格試験不合格──そこで気付いたチームワークの大切さ

▲品川店勤務時代(左から2番目が片山)

そんな入社の経緯もあり、入社後の片山は高いモチベーションで仕事に取り組みます。

片山 「仕事を通して成長をしたいという想いが強かったので、自分から積極的に仕事を取りに行きました。多分ガツガツしていたように思います。ちょっと極端ですが、「先輩たちがみんないなくなれば自分に仕事がくるのに……」とまで思っていましたね(笑)」

職場の中では一番年下だった片山は、先輩から温かく見守られながら、積極的にチャレンジを積み重ねていきます。その努力のかいもあって、社内ルールでは最速の入社半年で社員昇格試験にチャレンジをさせてもらいました。しかし、結果は不合格。

片山 「面接官は横川社長だったのですが、プレゼンの内容に対してひとりよがりだと言われてしまいました。このとき自分だけで背伸びしているのではだめだと気付いたんです。そのフィードバックをもらってからは、チームワークを考えるようになり、周囲とも協力し合って働くように意識が変わっていきました」

そんな意識の変化を行動につなげて過ごした半年後の2007年3月、2回目のチャレンジとなる社員昇格試験に見事合格。この半年間の期間を経たことで、共に働くメンバーへの感謝の気持ちはますます大きくなっていきました。

晴れて社員として勤務を開始した片山ですが、今日に至るまで簡単な道のりではありませんでした。辞めたいと思ったことも、実際にそのように考えているを上司に伝えたこともありました。

しかし片山は、壁にぶつかってもその都度自身の気持ちに向き合い乗り越えてきました。

 片山 「入社当時から変わらずに、どんなときも成長したいという気持ちがあります。だから、課題が少しでもあるなら、まだ成長できる証拠。『だったら辞めてはいけない』と苦しいときに自分に言い聞かせているんです」

そんな迷いと選択の経験を繰り返す内に、片山はひとつの気付きを得ます。

片山 「この仕事を通して成長をし続けている自分に気付けたときに、長く続けることの価値を感じられるようになったんです。『ここにいるとずっと成長できる』って。その気付きのおかげで視野の広がりも感じるようになっていきました」

DEAN & DELUCA で働き続けることへの価値を認識した片山。苦難を乗り越えながら成長していきます。そして2018年に吉祥寺店のマネージャー(MGR)に指名されたのです。

マネージャーに就任──努力が実を結び成し遂げたMVP受賞

▲個人賞、店舗賞表彰時の吉祥寺店メンバーとの一枚

2018年から吉祥寺店のマネージャーを勤めている片山は、これまで実にさまざまなカテゴリーや店舗を経験してきました。

片山はステップアップを目標に仕事をしてきたわけではなく、目の前の課題をひとつずつ乗り越えようと取り組む中で、評価と期待と共に新たなポジションを任せられてきました。

そんなさまざまな経験をしてきた片山ですが、2019年度は特別な年となります。

これまで自身がDEAN & DELUCAを通して得た学びや自身の成長が成果として現れ、個人賞としてMVPの受賞に加え、MGRを勤める店舗も店舗賞としてブロンズ賞を受賞します。

 片山 「このふたつの賞の受賞に関して、これまでの経験から得た学びを充分に発揮できたと私自身感じています。この1年間はとくにチームづくりに注力して取り組みました」

私が入社したときに見守ってくれたファミリーみたいなチームをつくり、そのチーム感がお客様に伝わっていくような店舗をつくりたい──

片山のチームは、社員が7名、アルバイト含めると全体で40名ほど。片山は事あるごとに「全員の力でお店づくりをしたい」と伝えてきたのです。

片山 「そのためには一人ひとりが役割を果たさなくてはならないことも伝え、個々人の課題を全体で共有しつつ、合わせて私たちが目指している店舗の姿も共有する。そして日々目標を掲げて振り返りを行う。

それが全チームメンバーにしっかり伝えるように心がけ、話す機会を増やしていきました。戸惑いのあったメンバーもいるかと思いますが、それでも私についてきてくれたことはうれしかったですね」

片山は賞を受賞したこと以上に嬉しいことがふたつあったと話しました。

ひとつ目はチームの結束を肌で感じられたこと。

それは12月24日の最繁忙期のクリスマスイブ、コロナ休業後のリスタートワークショップに社員・アルバイトの全メンバーが、出勤希望を出してくれたことに良く現れています。メンバー全員が店舗やチームへの愛情を持っていることが感じる事象が、片山にとっては非常に嬉しいことでした。

ふたつ目は共にブロンズ賞を受賞したメンバーの成長。

受賞メンバーの内の数名は新たな役職に就任し、片山の元での学んだチームづくりや店舗運営の手法を生かし、活躍してくれています。

大きく成長した仲間への想い──そして問われるマネージャーの真価

▲現在の片山

大きな成果と結果を残した片山はこれからの目標を次のように語ります。

片山 「私が今までやってきたことの集大成として2019年はしっかりやり切れたと思っています(笑)。ただ、メンバーが変わっても同じことができるのか?というところで真価が問われると思っています。

2019年は本当にいいメンバーに恵まれていました。しかし2020年は同じ店舗でも新しいメンバーで戦います。メンバーが変わっても成果が出せるのかマネージャーの真価が問われます。新しいメンバーだからこそできるお店づくりをして、結果につなげていきたいです」

また、メンバーを成長させることも重要だと片山は言います。

片山 「メンバーの成長を通して、店舗として結果を出すことが一番大事。そのとき一緒に働くメンバーをサポートし、個々の成長の力を集約してひとつの力としてお店に反映させたいんです」

常にチームのことを考え成長し続ける片山。そんな片山には仕事だけでなくプライべートでも目標がありました。

片山 「3年前に結婚をしたこともあって、やはり親になることですかね。いつか子どもと一緒に野菜をつくったり、それを料理したり。

そんななんでもない毎日の食をもっと楽しめたらいいなぁと思っています。そして、かつて学んだ栄養学のこともしっかりと伝えます(笑)。

DEAN & DELUCAには若い女性メンバーも多いので、一足先にライフステージが変わった先輩として、そんな生活の中での食の楽しさを伝えられるような人になりたいです」

入社当時から変わらない食への興味と、大きく成長した仲間への想い。このふたつが片山を2019年度のMVPへと導いた原動力なのかも知れません。今後の片山の元で働いたメンバーから、第二・第三の片山が出てくることを楽しみにしています。